上野動物園の見どころ
特色
上野動物園は、東京の都心部にありながら自然とその景観を維持している都市型の動物園で、約300種3,000点の動物を飼育しています。
特徴的な施設
東園は巨樹が鬱蒼とした上野公園の丘陵地に位置しており、ゴリラ・トラの住む森、ゾウのすむ森、クマたちの丘、ホッキョクグマとアザラシの海などがあります。
<日本の動物>
正門広場を入ってすぐ左側には、五重塔をバックにエゾシカやニホンカモシカ、日本の野鳥を展示する日本の動物エリアがあります。ここでは、ルリカケスの貯食行動を理解できるよう工夫した展示や、ニホンリスの連結ケージなどが見られます。
<ゴリラ・トラの住む森>
ゴリラ、トラそれぞれの生息地に合わせた植栽を施し、自然に近づけた展示をおこなっています。ニシゴリラは国内外の動物園と協力しあって群れ飼育をおこない、ゆとりある環境で繁殖に取り組んでいます。
<ゾウのすむ森>
緑と土の放飼場と、群れ飼育ができる6室の寝室を備え、将来の繁殖にも対応できるアジアゾウの施設です。寝室にいるゾウのようすや、プールでの迫力ある水浴び、放飼場での採食や砂浴びなど、さまざまな角度からゾウを見ることができます。
<クマたちの丘>
マレーグマ、ニホンツキノワグマ、ヒグマなど、熱帯から寒帯にかけて広く分布するクマたちの生息地を再現しており、冬には、冬眠するクマの姿を観察できるブースを設けています。
<ホッキョクグマとアザラシの海>
ホッキョクグマが水中で見せるダイナミックな行動を間近に観察することができ、その近くにはホッキョクグマと同じ生息区域にくらすアザラシも展示されています。極地に住むライチョウも展示しています。
<歴史的建造物>
1639(寛永16)年に再建された国重要文化財の旧寛永寺五重塔、藤堂高虎が建て1878(明治11)年に再建された閑々亭、20世紀初頭の日本型ベルサイユ建築の面影を残した旧正門、1932(昭和7)年完成の日本最初のサル山などがあります。
西園は、ハスが茂り島が点在する風光明媚な不忍池北側の区域で、キリン、カバ、サイ、ハシビロコウ、アイアイなどアフリカ産の動物、小獣館、両生爬虫類館、家畜動物が中心の子ども動物園などがあります。2020年9月には新しい施設「パンダのもり」がオープンしました。
<パンダのもり>
ジャイアントパンダとその生息地にくらす動物の新しい飼育施設「パンダのもり」が2020年9月にオープンしました。ジャイアントパンダのオス「リーリー」とメス「シンシン」、2021年に生まれたオス「シャオシャオ」とメス「レイレイ」がいます。中国四川省の生態系をモデルにした施設には、生息地の近いレッサーパンダやキジ類の展示施設も併設しています。ジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」もご覧ください。
<小獣館>
50種以上の小型の動物を展示する施設です。1階では小型の哺乳類、地階では昼夜逆転の展示で夜行性の哺乳類を展示し、同じような環境で時間帯を分けてくらしている動物界のしくみがわかるように工夫しています。
<両生爬虫類館(ビバリウム)>
両生類および爬虫類を、コーナーごとに生息地の自然環境を再現して展示する、ジャングルのような雰囲気が特徴の施設です。
ヘビやワニ、ガラパゴスゾウガメ、オオサンショウウオ、ヤドクガエルなどが見られます。特設展を定期的に開催しています。
<アイアイのすむ森>
国内では上野動物園でしか出会えないアイアイをはじめ、キツネザル類などマダガスカル島に生息する動物たちを飼育・展示しています。屋内施設では夜行性のアイアイが活動するようすや餌をとる行動を、不忍池にかかる浮き桟橋では日光浴をするワオキツネザルを観察することができます。
<子ども動物園 すてっぷ>
子ども動物園は、こどもたちが動物と身近に親しむことによって、動物をいたわる気持ち、自然を愛する気持ちを育めるように、戦後まもなく開設されました。
2017(平成29)年に「子ども動物園 すてっぷ」としてリニューアルオープンし、「学び」の機能をよりいっそう充実させました。小動物や家畜の飼育展示、モルモットとふれあえる体験プログラムなどをおこなっています。
<キリン・カバエリア>
アフリカ、南アメリカ、オーストラリアなど幅広い地域の動物を展示しています。キリンやカバ、サイのような迫力ある大型動物や、コビトカバ、ハシビロコウのような珍しい動物に出会えます。
<不忍池>
上野台地と本郷台地の間に位置する天然の池で、堤で3つに分かれているうちの1つの「鵜の池」が、園内の池です。岸辺などを活用して、ツル、ペリカンなどの鳥類を展示しています。冬季には、カモ類、カモメ類が多数飛来します。