地球環境は今、かつてない深刻な危機に直面しています。人間の活動が、気候変動や生態系の変化をもたらし、生物の多様性や人類の健康と生活が脅かされる今日の状況に対して、環境保全への取組が国際的に求められています。
公益財団法人東京動物園協会は、当協会の使命である「人と動物の共存への貢献」を果たすために、生息域内外における希少種の保全に努めるとともに、都立動物園・水族園を「自然への窓口」として生物の魅力を伝えるとともに、野生生物の危機的状況について普及啓発に努めてきました。
生物多様性を守り、かけがえのない地球環境を次世代に継承していくために、当協会は都立動物園・水族園(上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園)における地球環境保全に向けた率先行動の指針として、「地球環境保全行動戦略──小さな一歩を大きな未来へつなげるために!」を2022年12月に策定、公表しました。
戦略1 | 生物多様性保全への貢献 | 飼育展示 | 希少種保全や動物福祉向上などを通じて生物多様性保全に貢献 |
教育普及 | 生物多様性や生きた動物の魅力を広くわかりやすく情報発信 | ||
戦略2 | 気候危機への対応 | 温室効果ガス低減のために化石燃料エネルギーの消費削減などを実施 | |
戦略3 | 循環型社会への寄与 | ペットボトル使用量削減などを通じて地球環境負荷低減を推進 | |
戦略4 | 地球環境保全に貢献する組織基盤の強化 | 研修等による職員の意識向上、事業の情報発信等、組織としての取組 |
戦略の位置付け
生物多様性への貢献、環境課題への対応等の観点から4つの戦略を掲げています。また、戦略を実現する具体的な取組みとして13の「行動計画」を定めました。達成状況を評価のうえ、戦略・行動計画の見直しを必要に応じておこないます。