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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.95 - Jan 17, 2003
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」
・赤いから目立つってわけじゃないんです
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N E W S
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■多摩動物公園■======================================================
▼特別展「私たちの身近な自然・里山──第3章・里山の主役、田んぼと畑」
2月6日から9月2日にかけて、里山の田んぼや畑の環境とそこにくらす
動物たちの生態、人とのかかわりをパネルや映像で紹介します。パソコンを
使ったQ&Aやキューブパズルなど、楽しく学べる企画がいっぱい! ウォ
ッチングセンターの展示ホールにおこしください。
また、下記のとおり、特別展に関連する講演会を開催します。場所はウォ
ッチングセンターの動物ホール。
・第1回 4月20日(日)午後2時から4時30分
「謎の動物ハクビシン」鳥居春己(奈良教育大学)
・第2回 6月22日(日)午後2時から4時30分
「あなたの隣りに住むタヌキ」福江佑子(星野リゾート・ピッキオ)
・第3回 7月中旬予定
往復はがきに、参加を希望する回とテーマ、参加希望者全員の氏名・年令
(学年)、代表者の住所・電話番号を明記し、下記のあてにお送りください。
応募多数の場合は抽選をおこない、当落にかかわらずお知らせします。なお、
複数の講演会へ申し込む場合は、別々のハガキでご応募ください(第2回以
降の講演会への申し込みは講演会場でも受け付けます)。
【宛先】〒191-0042 日野市程久保7-1-1 多摩動物公園「里山講演会」係
【締切】第1回=4月11日(金)必着
第2回=6月11日(水)必着
第3回=7月初旬予定
■葛西臨海水族園■====================================================
▼深海魚のタイ?──キンメダイ
お正月や結婚式などのおめでたい席に欠かせない魚といえば、マダイ。日
本人にとっては特別な魚です。美しさと風格をそなえているため、広く利用
されています。
一方、マダイ以外にも「~ダイ」と名のつく魚はたくさんいます。なかに
はマダイのなかまではない魚にまで「~ダイ」という名前がついていたりし
ます。
図鑑でしらべてみたところ、「~ダイ」という標準和名をもつ魚は、じつ
に 300以上。いかにタイという魚が日本人に好まれているかがわかります。
さて、葛西臨海水族園にも、マダイをはじめ、いろいろな「タイ」がいる
のですが、今回は、海の深いところに住んでいる「タイ」をご紹介しましょ
う。
水族園の「深海」のコーナーに行くと、いました、いました。「マトウダ
イ」、「メダイ」、「ツボダイ」、そして「キンメダイ」。いずれも「~ダ
イ」と名前がついていますが、マダイのなかまではありません。なかでもキ
ンメダイは、マダイのように体が赤いため、お祝いごとの際、マダイのかわ
りに使う地方もあるそうです。
キンメダイは、通常、水深200~800メートルのところでくらしています。
キンメダイの赤い体色は一見目立ちそうですが、水中では光の赤い波長は吸
収されやすいので、これほど深いと体は黒くしか見えず、逆に目立ちにくい
のだと考えられています。
写真は「東京ズーネット」 http://www.tokyo-zoo.net/ からニュースペ
ージをごらんください。
さらになんといっても、特徴的なのは名前の由来にもなっている金色に光
る大きな目。キンメダイの目は、網膜のうしろに鏡のような部分があり、目
に入った光を反射させて、少ない光を効率よく利用できる仕組みになってい
ます。この仕組みは、深海の暗闇の中で餌などを見つけるのに役立ちます。
この鏡の部分に光があたって反射するため、目が金色に光って見えるとい
うわけです。
大きなものでは体長60cmを越えるキンメダイ。水族園にいるキンメダイは
まだまだ小さいのですが、今後どこまで大きく育ってくれるか楽しみです。
水族園におこしの際は、この他にもどんな「~ダイ」がいるか、ぜひ探して
みてください。 〔葛西臨海水族園調査係 佐藤薫〕
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N E W S C L I P S
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●ペンギンの変な行動に困惑するサンフランシスコ動物園
サンフランシスコ動物園の46羽のマゼランペンギンは、それまで“ふつうに”
泳いだり、陸にあがったりしていたのに、よそから6羽が加わってからという
もの、52羽がいっしょになって、朝から晩までえんえんとプールの中をぐるぐ
る泳いでいるとのこと。
SFGate.com
http://sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2003/01/16/MN175528.DTL
↓サンフランシスコ動物園のマゼランペンギンのページ
http://www.sfzoo.org/cgi-bin/animals.py?ID=54
●インドネシア政府から南アフリカ共和国ネルソン・マンデラ前大統領に寄贈
された2頭のコモドオオトカゲのうち、生き残っていた1頭が死亡。プレトリ
アの国立動物公園で飼育していました。(iafrica.com)
●米国ノースカロライナ動物園が個人の遺産から5億円相当の寄贈をうけるこ
とになりました。昨年死亡した投資家の遺書による寄贈。(Business Journal)
●中国ハルビンのサファリパークではアムールトラ約 150頭を飼育し、繁殖と
野生復帰をめざしていますが、まだまだ道は遠いようです。2頭のアムールト
ラの写真: http://www.dominionpost.com/a/news/2003/01/13/ag/
●中国に返還された香港で、エリザベス英国女王の父ジョージ六世の彫像が、
動物園のサル放飼場に移される計画が取りざたされています。あらたに立つの
は孫文。(eTaiwanNews.com)
●インドでは、野生生物保護関連の法改正にともない、サーカスが動物園とし
て分類される見こみ。施行されれば、サーカスの許認可が、動物園に対すると
同様の厳しいものになります。
●米国南部のアオウミガメは、85パーセントがメス
米デューク大学などの調査によって、米国南部の海岸で孵化するアオウミガ
メの約85パーセントがメスだということがわかりました。このカメは、卵の置
かれた砂の温度が高いとメスになるそうです。地球温暖化との関連が指摘され
ています。繁殖への悪影響も予想されます。(共同)
●鳥の進化に第3の仮説
恐竜が地面を走るうちに飛び上がったとするのが「疾走離陸説」。樹上から
滑空するようになったというのが「樹上降下説」。1月17日の米科学誌サイエ
ンスで発表されたのは、「鳥の翼は斜面を駆けあがったり、障害物を乗り越え
たりするために進化し、その過程で空に飛び上がった、という仮説。
http://www.asahi.com/science/news/K2003011700513.html (朝日)
●酔っぱらったレンジャクが窓にぶつかる?
スウェーデンで数千羽のレンジャクが、ナナカマドの熟れた実を食べて酔っ
ぱらい、近くの大学の窓にぶつかり、数十羽が死亡。「大学の大窓に向かって
飛ぶゲームのようなことをしたらしい」とのことですが……。ゲーム……?
http://www.cnn.co.jp/science/K2003011600143.html
●科学関係のペーパークラフトを集めたリンク集!
昨年12月23日に公開された、幾何から始まって物理・科学、生物、建築、作
成ソフトなどなど、科学に関係するペーパークラフトのサイトを集めたリンク
集。展開図が掲載されているサイトもあれば、販売しているサイトもあり。無
料でダウンロードできるのは、カマキリ、フクロウ、ワニ、アマゴ、恐竜、カ
ブトガニ、シーラカンス、アフリカゾウ、キガシラペンギン、etc、etc……。
大阪教育大学内の「インターネットと教育」というサイトの一部です。
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/educ/annex-01.html
●生物科学学会連合が、文部科学省の検定教科書の問題を指摘
教科書内で、新学習指導要領で除かれてしまった「進化」に少しでも触れる
と、削除・修正を求められるとか……。
http://www.asahi.com/science/news/K2003011601258.html (朝日)
●関西オオカミ講演会
2月13日、「アメリカでのオオカミ導入の現状とこれから」をテーマに講演。
講師はスティーヴ・ブラウン氏。会場は大阪市立大学。非会員の参加費は700円。
主催は日本オオカミ協会 http://homepage2.nifty.com/~wolf/ 。くわしくは、
同協会たむらさん rokutam@nifty.com あてにお問い合わせください。
●稚内でカニを食べないカニツアー・ファイナル
3月7~8日、稚内でゴマフアザラシ・ウォッチングをオプションに加えた
ツアー。北海道環境財団主催。くわしくは、@niftyの自然環境フォーラム内の
告知を↓。
http://www.nifty.ne.jp/forum/fenv/prweb/press07/00461.htm
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変更をご希望の方は、いったん解除をおこない、あらためて新アドレスを登
録してください。 http://www.tokyo-zoo.net/express/
▽編集後記
無線LAN を設置した公共スペースが増えてきました。総務省は関連法令を
改正して後押しするそうです↓
http://www.asahi.com/business/update/0117/021.html (朝日)
どこでもインターネット。便利、なんでしょうね……。外出中、「あ、あ
れをGoogleで調べたい!」と思うことは、よくあります。でも、ネット依存
症だったりして……。こんな記事も。↓
http://japan.internet.com/wmnews/20030107/7.html (japan.internet.com)
でも、Googleの新機能(ベータ版)はすごいです。Google Webquotes も面
白いけど、Google Viewerがすごい。 http://labs.google.com/gviewer.html
で、検索枠に ueno zooと入れてみてください。ちょっと待つと、検索結果が
スライドショー状態でスタート。表示が追いつかないときは、カメとウサギ
マークで調節。
……やっぱり依存症……? (大平)
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メールマガジン ZooExpress No.95 - 2003年01月17日
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110-0007 台東区上野公園9-83 上野動物園内
電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
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URL : http://www.tokyo-zoo.net/ 東京ズーネット
(c)2003 Tokyo Zoological Park Society
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