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Profile 13/マダガスカルから初来園、アイアイ アイアイ
 童謡でおなじみのアイアイが、2001年10月22日、マダガスカルから上野動物園にやってきました。大きな耳と目、長いしっぽ。夜行性で単独生活をしており、まだまだ謎の多い動物です。現地では森林破壊とともに生息数が減り続け、絶滅の危機に瀕しています。世界でおよそ40頭が飼育されているにすぎません。日本でアイアイに会えるのは上野動物園だけです。
・足の指
 前足の中指と薬指が長く、とくに中指が細長いのが特徴です。この指を使って果実の中身をかき出したり、虫の幼虫を木から引きずり出したりして食べます。後ろ足は親指だけが人間と同じ平爪で、それ以外はとがったかぎ爪。木の上や地上を歩くときは、前足の指を折り曲げ、先端が移動面につかないようにしています。そのときの前足は、まるでクモかサソリのように見えます。
・幼虫の探し方
 長い中指で木の表面を叩き、大きな耳を伏せるようにして反響音を聞きわけ、虫のありかをつきとめます。虫を発見すると、鋭い前歯で正確な場所に穴をあけ、中指を差しこんで虫をひきずり出します。
・現地では悪魔?
 マダガスカルではアイアイは「悪霊の化身」と言われ、あまり縁起のいい動物ではないとされています。そのため殺されてしまうこともあります。また、ココナツなどの作物に穴をあけるので嫌われています。
・伸び続ける歯
 ネズミやリスと同じように、アイアイの前歯(門歯)も一生伸びつづけます。そのため、つねに固いものをかじってすり減らさないとえさをとりにくくなってしまいます。鋭いノミのような前歯は、堅い木の実にもあっという間に穴をあけてしまいます。
アイアイのふしぎな能力
 アイアイは、森林にすむ夜行性の動物で、上野動物園の展示室にも、木の枝を組み合わせるようにして入れてあります。昼夜を逆転させるため、開園時間中は薄暗く、少し見にくいかも知れませんが、展示室内の木の枝をよく見てください。小さな穴がたくさんあいていたり、かじられたりしています。これらはすべてアイアイが開けたものです。
 アイアイが上野動物園に到着した夜は泊り込みで観察したのですが、太い木をいきなり中指でトントンとたたき、前歯でがしがしとかじり出したのにはおどろきました。人間が見ても、木の中に虫がいるとはまったくわかりません。
 えさとして与えた果実や野菜も、ものによっては片手でつかみ、もう片方の手の中指で果肉をかきだして食べていました。よく見ると、太くて長い薬指もときどき使っています。翌日、残ったえさの回収をしたのですが、食べかすを見て、びっくりしました。きれいに皮を残して、中身だけ食べていたのです。半分に割ったオレンジは、房ひとつひとつの薄皮も残っているし、柿も外側のうすい皮が残っているだけです。キュウリにいたっては、筒状に中をくりぬいて食べていました。話には聞いていましたが、その中指の器用さにはあらためて感心しました。
 しかも、前歯の強いこと! 固いものかじらないと歯が伸びすぎてえさが食べられなくなってしまうのですが、室内のコンクリートや鉄のパイプなど、なんでもかじってしまいます。あるとき、巣箱の中からコンクリートのかけらが出てきたのでおかしいと思って室内を点検すると、部屋の壁の一部がはがされていました。えさとして与えている堅いオニグルミも穴をあけるのに30秒とかかりません。しかも、野生のアイアイが食べているラミーの実は、クルミの3倍の厚さがあるというのです。
 展示室の中には、竹筒がぶらさがっています。アイアイの行動が単調にならないためのくふうであり、また、独特なえさの食べ方を見ていただくためのしかけでもあります。中には、蜂蜜入りオートミールとミールワーム、ぶどう虫などが入っています。この竹筒を展示室に持って行くと彼らはすぐに気づき、竹筒を指で叩いたあと、中の虫の位置を探り当て、正確な場所に穴をあけ、中指で引っかけて虫を取り出します。細くて長い指は、まるでようじのようです。ときには、飛び跳ねながら、ときどき竹の中に指を差し入れる行動も見られます。
どうぶつ図鑑 Animal Encyclopedia
13 マダガスカルの動物たち
 | アイアイ | エリマキキツネザル | ハイイロジェントルキツネザル | 
 | ヒメハリテンレック | 

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