上野動物園・多摩動物公園・葛西臨海水族園・井の頭自然文化園──都立動物園・水族園の公式サイト
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01 ユキヒョウの鳴き声コミュニケーション
02 知らずぎらいにならないで――ヘビ
03 オシドリ千羽計画
04 フェアリーペンギンの人工哺育
05 コアラのふしぎ
06 アジアゾウ豆知識
07 クロマグロの秘密
08 ゆっくりふわり、オオゴマダラ
09 珍獣オカピ
10 イヌのなかま、フェネック
11 軟体動物の食生活いろいろ
12 ライオン、キング・オブ・ビースツ
13 マダガスカルから初来園、アイアイ
14 日本固有種、ヤマドリ
15 南極でくらす生き物たち
16 ツートンカラーのマレーバク
17 知られざるフクロウ
18 世界最大の両生類、オオサンショウウオ
19 磯でくらす生き物
20 昆虫園のトノサマバッタ
21 人気者、ジャイアントパンダ
22 棘皮動物のからだのヒミツ
23 アフリカゾウ豆知識
24 ゴリラの繁殖をめざして
25 アムールヤマネコの飼育と展示
26 軟骨魚類ってなに?
葛西臨海水族園では、フェアリーペンギンを飼育しています。コガタペンギンとも呼ばれるフェアリーペンギンは、世界最小のペンギン。立ったときの「身長」は30センチくらいで、ペンギンの赤ちゃんとかんちがいされることも。南極などの寒い地域ではなく、オーストラリアやニュージーランドなど、温帯地方でくらしているので、日本の気候も平気です。
野生では10センチ以下の大きさの魚をえさにしています。体が小さいので、天敵が少なくありません。たとえば、キツネ、イタチ、イヌ、ネコ、ワシ類、大型のカモメ、サメ、シャチ、アザラシなどが天敵です。そこで、フェアリーペンギンは「半夜行性」の生活をしています。
安全な場所では大きな集団をつくり、地面に掘った穴や、岩の下の隙間に巣を作ります。海岸近くの民家の床下などに巣をつくることもあります。メスが1回に産む卵の数は1~2個。約1か月で孵化したひなは、生後約8週間で巣立ちます。その後、1~2年間はおもに海の上で過ごし、やがて定住して子孫をつくります。
飼育係に慣れたフェアリーペンギン
葛西臨海水族園のフェアリーペンギンは、展示場に設置された擬岩の穴を利用して、秋から春にかけて繁殖します。穴の中には枯れ草などをしきつめ、そこに卵を2個産卵します。しかし、東京の冬の寒さはフェアリーペンギンの子育てにはきびしいらしく、ちゃんとひなが育つのは、春に産まれた卵です。
臆病な彼らは、えさやりタイム前後しかプールに出てこないこともあります。すがたを見るなら、えさやりの時間帯がおすすめです。
孵化後10日目に、お母さんが事故で死亡し、飼育係が育てたこともあります。フェアリーペンギンは、おとなの個体だけでなく、親に育てられている子どもも非常に怒りっぽく、体に少し触っただけでも大さわぎをして、激しく攻撃してきます。
ところが、人工哺育で育てた子どもは、飼育係を親と思うようになってしまったのか、人間に持ちあげられても、おとなしく世話をされるままでした。とはいえ、他の種類のペンギンだと、人が育てた個体は人間にえさをねだったり、人になついたりするのですが、フェアリーペンギンの子どもはそういうことがなく、群れに戻しやすい状態のままでした。
04 ペンギンのなかまたち
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イワトビペンギン
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オウサマペンギン
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フェアリーペンギン
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フンボルトペンギン
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