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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.659 - 2013年09月27日
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」
・花のような、星のような。
・東京動物園友の会に入会しませんか? 年会費は、 2,000円。機関誌「どうぶ
つと動物園」を年4冊お届けします。入会・継続の手続きは、クレジットカー
ド&オンラインでもOK! → http://www.tokyo-zoo.net/member/
■目次■----------------------------------------------------------------
・葛西臨海水族園・井の頭自然文化園・野生生物保全センター
└─連続講演会「水辺の生き物を守る」参加者募集
・上野動物園
├─アメリカバイソン「グンマ」とブラウンキツネザル「No.081」死亡
├─9/25-10/13「猛獣処分70年 戦中戦後の動物園展」
├─10/14 ボランティア活動紹介イベント「SPOT GUIDE FESTA 2013」開催
└─10/12と13 青森県下北半島紹介イベント
「第3回むつ市in上野動物園──北限のサルを訪ねて」開催
・多摩動物公園
├─PCウォールを使ったアジアゾウのトレーニング
├─10/2、キリンの「ユズ」、盛岡へ
├─10/14「多摩ZOO体育大会」開催!
├─10月から「サーバルジャンプ」再開
└─10/3-10/29「りかび展@TAMA ZOO 2013」開催
・葛西臨海水族園
├─花のような、星のような、トリノアシの骨板
├─フェアリーペンギンの性格が変わった?
├─2013年度第4回「かさりん体操」の時間だよ!レポート
├─11/3 高校生向け連続講座「海の学び舎」第3回「ナマコ的生き方」
├─「東京シーライフボランティアーズ」募集開始!
├─10/19、10/26 スタッフトーク
│ 「イワトビペンギンの繁殖──水族園の飼育現場から」
└─10/6ボランティアによるイベント「しらす探偵団」開催
・井の頭自然文化園
├─ホオジロのひなの巣立ち
└─「花ごよみ」最新号を掲載
・書籍紹介──キャロル・キサク・ヨーン『自然を名づける──なぜ生物分類
では直感と科学が衝突するのか』
■葛西臨海水族園・井の頭自然文化園・野生生物保全センター■==============
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▼連続講演会「水辺の生き物を守る」参加者募集
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都立動物園水族園では、かつては身近な水辺で普通に見られたメダカやイモ
リ、カエルなどの保全活動をおこなっています。連続講演会「水辺の生き物を
守る」、2013年11月17日は葛西臨海水族園、12月1日は井の頭自然文化園で開
催。生物多様性と自然再生、両生類の域内保全、都立動物園水族園が取り組む
保全活動等がテーマです。くわしくは↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=21766
■上野動物園■==========================================================
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▼アメリカバイソン「グンマ」とブラウンキツネザル「No.081」死亡
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2013年9月20日、アメリカバイソンの「グンマ」(オス)とブラウンキツネ
ザルの「No.081」(オス)が死亡しました。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=21804
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▼9/25-10/13「猛獣処分70年 戦中戦後の動物園展」
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戦時猛獣処分によってアジアゾウの「トンキー」が餓死したのは1943年の9
月23日。今からちょうど70年前のことです。上野動物園では、70年前の悲惨な
歴史を忘れないためにも企画展「猛獣処分70年 戦中戦後の動物園展」を開催。
2013年9月25日10月13日まで。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=21808
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▼10/14 ボランティア活動紹介イベント「SPOT GUIDE FESTA 2013」開催
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上野動物園で「東京動物園ボランティアーズ」がおこなう動物解説「スポッ
トガイド」。対象となる動物は曜日ごとに異なりますが、2013年10月14日は同
じ日にまとめてスポットガイドを実施。名づけて「SPOT GUIDE FESTA 2013」!
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=21815
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▼10/12と13 青森県下北半島紹介イベント「第3回むつ市in上野動物園
──北限のサルを訪ねて」開催
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上野動物園のサル山にいるのは「北限のサル」である下北半島のニホンザル。
野生の下北のサルと下北半島を紹介するイベントをむつ市観光協会と共同開催。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=21814
■多摩動物公園■========================================================
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▼PCウォールを使ったアジアゾウのトレーニング
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多摩動物公園のアジアゾウ舎では、プロテクテッド・コンタクト・ウォール
(以下、PCウォール)という準間接飼育用の柵を利用したアジアゾウのトレー
ニングを、2013年4月から開始しています。
ゾウのトレーニングには、飼育担当がゾウに直に近寄っておこなう方法もあ
りますが、PCウォールを使用することで、飼育係とゾウの双方がより安全にゾ
ウの健康管理をおこなうことを目的としています。
ゾウの健康管理で重要な項目に、四肢のケアと採血があります。ゾウの四肢
は3000〜4000キログラムもの体重を支えており、肢1本に1000キロ前後の重さ
がかかっていることになります。そのため1本でも異常をきたすと、生命にか
かわる問題となります。しかし急に削蹄や傷の消毒をおこなおうとしても、ゾ
ウは当然受け入れてくれるはずはありません。そこで足や耳への刺激に対し気
にしないように、ふだんからトレーニングをして慣らすことが大切です。
しかし、一度にすべての項目についてトレーニングすると、ゾウは混乱し、
逆にトレーニングを受け入れなくなる可能性があります。
まずは四肢のケアをおこなうためのトレーニングから始めました。飼育係が
指定した肢をPCウォールの中央にある扉から出すトレーニングです。この扉は
個体の大きさや、前後肢によって高さを変えられるよう3つに分かれています。
初めは一番低いところに肢を乗せるように促し、できた場合は褒めて褒美の餌
を与えます。次の段階は、角材などを使用して少しずつ高さを上げ、2つ目の
窓から肢を出す練習に進みます。こうすることでゾウは少しずつ肢を高く上げ
ると同時に、自分が最も楽な姿勢を見つけるようになります。トレーニングは
時間をかけ、ゾウに考える機会を与え、少しずつ段階を踏んでいきます。
餌で誘うなんて……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、治療の
ためにあの巨体に麻酔をかけるのは、ゾウにとって命がけの作業です。ゾウは
長時間横になっていると自分の体重で内臓などを圧迫してしまう可能性がある
からです。そのためこの日々のトレーニングは大変重要なことなのです。
アヌーラ(オス、60歳)、アマラ(メス、8歳)、ヴィドゥラ(オス、6歳)
の3頭とも積極的にトレーニングをおこなっています。日々進歩しているゾウ
のようすをぜひ、ごらんになってください。
〔多摩動物公園南園飼育展示係 藤本卓也〕
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▼10/2、キリンの「ユズ」、盛岡へ
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多摩動物公園のキリン「ユズ」(5歳、メス)が盛岡市動物公園に旅立ちます。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&inst=&link_num=21811
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▼10/14「多摩ZOO体育大会」開催!
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垂直跳び(サーバル)、幅跳び(バッタ)、握力(チンパンジー)、片足バ
ランス(ツル)、荷物運び(スイギュウ)──動物の身体能力に挑戦。2013年
10月14日「多摩ZOO体育大会」開催。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=eventtama&link_num=21813
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▼10月から「サーバルジャンプ」再開
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サーバルは飛び立つ鳥に飛びかかって捕まえます。そのジャンプを再現する
「サーバルジャンプ」。吊り下げたお肉にサーバルがジャンプ! 夏の間は中
止していましたが、10月に再開。開催日などくわしくは↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=newstama&link_num=21810
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▼10/3-10/29「りかび展@TAMA ZOO 2013」開催
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科学イラストレーションを中心に活動している日本理科美術協会の絵画を紹
介する「りかび展」。2013年も10月3日〜29日に開催。ワークショップも実施。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=21812
■葛西臨海水族園■======================================================
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▼花のような、星のような、トリノアシの骨板
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葛西臨海水族園で先日、水槽の清掃をしていたところ、直径7ミリほどの不
思議な形をした小片が、底砂の上にいくつか落ちているのを見つけました。
以前以下の記事でキホウボウを紹介したのと同じ「深海の生物I」水槽です。
・「ひげとひれすじで海底を探索、深海魚キホウボウのくらし」
(2013年09月13日)
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=21792
この小片を取り上げてよく観察してみると、その形は5枚の花びらをもつ花
のようであったり、5つのとんがりをもついわゆる星形だったりします。深海
に咲く花? 海底に落ちた星?
何とも雅(みやび)で詩的な感じがしますが、実はこの小片は水槽で展示し
ている生物の体の一部なのです。
その生物とは、深海に生息するウミユリのなかま「トリノアシ」です。その
姿は「ちょっと不気味なユリの花」といった感じで、茎の部分から生える巻枝
によって水槽内の岩や壁に張り付いています。このトリノアシが調子を崩すと、
茎の部分が脱落し、バラバラの薄い骨板になってしまいます。茎の大部分は正
五角形の断面をしているのですが、上部の方は形が変わるようで、花形や星形
の骨板が出てきます。
とてもきれいな形をしているので、水族園に来た方にもぜひ見ていただきた
いのですが、この骨板が落ちているということは、トリノアシが調子を崩して
いるわけで、飼育担当としては放っておくわけにはいきません。
ということで、今回拾った骨板をいつでも見られるように、水族園2階情報
資料室に置いておきます。お気軽にスタッフに声をかけていただき、間近でご
らんください。じつは、5枚の花びらにはトリノアシがどのような生物のなか
まかを示すヒントが隠されています。水族園で実物を見て考えてみてください。
・写真はニュースページで↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=21826
〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕
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▼フェアリーペンギンの性格が変わった?
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フェアリーペンギンは、ペンギン17種の中で最も小型で、臆病な性格のペン
ギンです。体が小さいため、野生下では外敵に狙われやすいことから自然に身
に付いた性格なのでしょう。
葛西臨海水族園で飼育しているフェアリーペンギンたちも、例外なく臆病者
ぞろいです。ところが、そんな彼ららしからぬ大胆な行動が最近しばしば見ら
れるようになりました。
これまでは、人から離れた場所が落ち着くようで、時には岩場の裏に隠れて
しまうことも多くありました。しかし、最近では観覧通路近くの岩場で寝そべ
っていたり、手の届きそうな距離で羽の手入れをしていたりと、まるで警戒心
がなくなってしまったかのようです。
どうしてだろうと考えてみたところ、ひとつ思い当たることがありました。
フェアリーペンギンたちには、健康管理のために毎週1羽ずつ捕まえて錠剤の
ビタミン剤を飲ませていましたが、その度に大暴れするのを何とかできないか
と、半年ほど前から粉末のビタミン剤を餌に塗って与えることにしてみたので
す。味が変わって食べてくれないだろうと予想していましたが、良い意味で予
想を裏切ってくれました。健康面にもとくに影響はなく、この方法でも十分に
ビタミンを摂らせることができるようです。
毎週捕まえられることがなくなり人への警戒心が和らいで安心しきったこの
状態がフェアリーペンギンにとってよいのか、本来の適度な緊張感をもった状
態のほうがよいのか、飼育係として何とも悩むところです。彼らの今後のよう
すに注意しながら、もうしばらくこのまま見守っていきたいと思います。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 山本達也〕
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▼2013年度第4回「かさりん体操」の時間だよ!レポート
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朝夕涼しくなり、耳をすますと虫の声が聞こえてくる季節となりました。
2013年9月8日(日)におこなわれた「かさりん体操」のようすをお伝えし
ます。踊った曲は「レッツ・ウニダンス!」。ウニのトゲのように腕をまっす
ぐ伸ばして、元気よく踊りました。
トゲは敵から身を守るのに役立っていて、トゲに毒があるウニもいます。水
族園にいるガンガゼというウニもそのひとつ。細く長いトゲと、体の真ん中に
目立つオレンジ色の穴があるのが目印です。この穴は何だと思いますか? 目
だと思っている方が多いですが、正解はお尻の穴でした。
次回は2013年10月13日(日)「カニ・ラップ」を踊ります。本館2階レクチ
ャールームでお待ちしています!
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▼11/3 高校生向け連続講座「海の学び舎」第3回「ナマコ的生き方」開催
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海や川の生物の面白さ、研究することの楽しさを紹介する高校生向けの講座
「海の学び舎」。第3回は「歌う生物学者」としても知られる本川達雄さんが
講師。テーマはナマコ。2013年11月3日(日)開催。くわしくは↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=21822
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▼「東京シーライフボランティアーズ」募集開始!
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葛西臨海水族園で展示生物の解説やイベントの手伝いなど、生物や水族園の
楽しさを伝えるボランティア「東京シーライフボランティアーズ」。研修を経
て活動を開始します。初心者の方もどうぞご応募ください。なお、飼育作業に
たずさわることはありません。応募締切は2013年11月15日。くわしくは↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=newskasai&link_num=21809
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▼10/19、10/26 スタッフトーク
「イワトビペンギンの繁殖──水族園の飼育現場から」
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葛西臨海水族園で、毎月いろいろなテーマでお送りする「スタッフトーク」。
今月のテーマは「イワトビペンギンの繁殖──水族園の飼育現場から」
暑さに弱いイワトビペンギンは、春から秋口にかけてみなさんからごらんい
ただけない冷房室で過ごしています。イワトビペンギンは冷房室で繁殖期を迎
えており、2013年は1羽のひなが誕生しました。今回はそのようすをご紹介し
ます。
日時 2013年10月19日(土)、26日(土)13時30分〜14時
場所 葛西臨海水族園本館2階レクチャールーム
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▼10/6ボランティアによるイベント「しらす探偵団」開催
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「しらす干し」には、しらす(イワシ類の稚魚)以外にも、エビやカニの幼
生、イカの子どもなど、いろいろな生き物が混ざっています。じっくり探して
みると……。2013年10月6日開催。くわしくは↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=21820
■井の頭自然文化園■====================================================
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▼ホオジロのひなの巣立ち
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井の頭自然文化園の奥まったところに和鳥舎があり、小鳥たちがくらしてい
ます。その4号室にいるホオジロのペアが繁殖しました。
いわゆる和鳥といわれる鳥は繁殖が難しく、当園でのホオジロの繁殖は、お
そらく初めてではないかと思います。
2013年8月に入ってから巣作りを始め、8月7日に卵を3個確認しました。
メスが抱卵を続ける中、17日にひなが1羽孵化。翌日もう1羽孵化したのです
が、残念ながら死亡してしまい、3個目の卵は孵りませんでした。
野生では親鳥がさまざまな昆虫やクモなどをひなに与えます。動物園では、
コオロギやブドウ虫(ガの幼虫)を用意しましたが、なるべくいろいろなもの
を与えて親に選ばせたいと思い、園内でバッタなどを採集しました。ちょうど
夏休みの真最中で、虫かごをもって虫採り網を振っていると、いつの間にか子
どもたちに囲まれていました。「このバッタあげる!」と手伝ってくれる子も
多く、そのおかげかホオジロのひなは順調に成長し、8月30日に無事巣立ちま
した。しかし、まだ上手に飛ぶことができずに地面にペタンと座っている状態
で、餌も親鳥からもらっていました。
9月現在は、だいぶ飛べるようになりました。親鳥は子育てが終わり、2回
目の産卵もしっかりと抱いていましたが、9月18日に1羽が孵化しました。た
だ最初のひなは、いまだに餌をねだっています。
〔井の頭自然文化園飼育展示係 佐々木真己〕
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▼「花ごよみ」最新号を掲載
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植物ガイド「花ごよみ」は、井の頭自然文化園で見られる植物の開花状況な
どを紹介するコーナー。山野草園では、秋の花が次々と見ごろを迎えています。
最新号は→ http://www.tokyo-zoo.net/zoo/ino/hanagoyomi/index.html
■ B O O K S ■=========================================================
『自然を名づける──なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』
キャロル・キサク・ヨーン=著、三中信宏・野中香方子=訳、NTT出版
2013年09月03日刊、本体3,200円、ISBN978-4-7571-6056-9
直感による分類と科学による分類がいかに衝突し、いかなる結論が導かれた
か、その抗争の歴史を数々の具体例にもとづいて描き出し、著者の立場からい
わば「警鐘」を鳴らす書物。
種は不変のものであるという信念に発するリンネの分類体系に始まり、フジ
ツボの変異に注目したダーウィンが種という分類単位は進化という現象によっ
て変化することに気づいた経緯へと進み、さらにはたとえばニューギニアの民
族がもつ動物分類の成立根拠が紹介されるとともに、脳の損傷から推測される、
人間が生まれつきもつ分類の能力が述べられていきます。
そこから後半は、数量を重視する分類学の登場、そして分子に注目した分類
学への発展が語られ、第10章「魚類への挽歌」では分類学として魚類が消滅し
てしまうことを述べ、近代的科学は直感的な分類に「勝利」したとされます。
しかし最後の第11章と第12章で著者は直感的な分類の復権を強く叫び、現在
数多くの種が絶滅に向かいつつあるのも、生物を見る直感的なセンスが失われ
ているからだと結論づけています。直感的な分類と科学的な分類の衝突が今後
いかに解消されるか、あるいは解消されうるものなのか、そして直感の復権を
目指すにしても科学的な分類をどう扱うのか──こうした問題は明示されてお
らず、読者の思考にゆだねられているのかもしれません。
・NTT出版 http://www.nttpub.co.jp/ の書籍紹介ページ
http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100002272
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N E W S C L I P S
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●王子動物園のインドゾウ「ズゼ」が妊娠、市原ぞうの国へ
http://ojizoo.jp/html/oj-01.htm
●「アジア熱帯の渓谷エリア」全面公開──福岡市動物園(産経)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130921/fkk13092102130000-n1.htm
●加茂水族館、改築後の愛称を「クラゲドリーム館」に決定(スポニチ)
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/09/27/kiji/K20130927006699960.html
●荒俣宏氏講演「魚類図鑑の歴史をひもとく──ルナールから益田一まで」
2013年10月13日、神奈川県立生命の星・地球博物館での特別展の関連イベント。
締切10月4日。 http://nh.kanagawa-museum.jp/event/info/ev110.html
●来園者にアニマル柄の服装を禁止
──英チェシントン・ワールド・オブ・アドベンチャーズ(MailOnline)
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2431431/
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動リンクが含まれていない場合があります。とくに東京ズーネットの「どうぶ
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更をご希望の方は、いったん解除をおこない、あらためて新アドレスを登録し
てください。 http://www.tokyo-zoo.net/express/
▽編集後記
◎上野西園の当事務所ベランダ付近に来るカラスは、日々練習を重ねた結果、
イヌのワンワンをはじめ、インカアジサシのギャギャ声やカバの笑い声のよ
うな「ボッホッホ!」などを習得している(ような気がします)。困った存
在のカラスですが、外国産動物の真似が自慢気で笑ってしまいます。(萩埜)
◯↑なんだか鳴き声習得の成果をベランダに来て発表してるような気がするん
ですよね。今度出勤一人のときに無人を装いつつ、柱の影から観察してやろ
う……。/10月1日(火)は都民の日。上野動物園、多摩動物公園、葛西臨
海水族園、井の頭自然文化園は、おとなの方もお子さんも、都民の方もそう
でない方も、全員入園無料です! (大平)
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