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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.532 - 2011年04月15日
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」
・地震のとき、ゴリラたちは……。
・東京動物園友の会に入会しませんか? 年会費は、 2,000円。機関誌「どうぶ
つと動物園」を年4冊お届けします。入会・継続の手続きは、クレジットカー
ド&オンラインでもOK! → http://www.tokyo-zoo.net/member/
■目次■----------------------------------------------------------------
・上野動物園
├─大地震に遭遇したゴリラたち
├─熊猫的新聞(パンダニュース)──5 待ちに待った一般公開
├─双子のコモンマーモセットの誕生
├─ワオキツネザルに赤ちゃんが生まれました
└─企画展「野間馬のふるさと展」と記念イベント
・多摩動物公園
├─真昼のアナグマ救出劇
├─コンゴウインコたちはどこ?
├─被害のあった動物園と水族館へ応援メッセージ
└─4月16日の観察デーは、チーターの観察!
・葛西臨海水族園
├─暗やみの中のともし火、ヒカリキンメダイの展示
├─念願のトゲトサカが咲き誇る
└─ゴールデンウィークのイベント情報
・井の頭自然文化園
├─100だてのいえにナメクジの赤ちゃん誕生
└─講演会「知っているようで知らないウサギとネズミのお話」追加募集
・東京動物園友の会
└─「どうぶつと動物園」2011年春号ができました!
■上野動物園■==========================================================
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▼大地震に遭遇したゴリラたち
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2011年3月11日、午後2時の食事タイムが終わって、上野動物園のゴリラた
ちもそれぞれお気に入りの場所でくつろいでいたときでした。地震でゴリラ舎
全体が大きく揺れました。滝のある第1放飼場にはハオコグループ5頭、隣の
第2放飼場にはピーコ、室内にはムサシがいました。
私たち飼育担当者はゴリラ舎内の調理場で夕食作りをしていましたが、もの
すごい揺れで身動きができない状況でした。
調理場はムサシの部屋近く、ピーコのいる第2放飼場を見渡せる観察窓も目
と鼻の先でしたが、ゴリラたちの驚く声は聞こえてきませんでした。これまで
地震が起きると、真っ先に絶叫するピーコとムサシも、このときばかりは声も
出せないほどの驚きだったのでしょう。
大きな揺れが収まったのでゴリラたちのようすを確認しに行くと、ムサシは
部屋の壁から壁にわたしてあるロープの上に乗っていて、直接の揺れを避けた
ようでした。
来園者のほとんどがまだしゃがみ込んでいる中、観覧通路側からハオコグル
ープのようすを見に行くと、ハオコは落ち着きなく放飼場内を歩き回り、あた
りには興奮時に特有の強いゴリラ臭がただよっていました。モモコは放飼場中
央部にある擬木の切り株の上まで登り、その腕にはコモモがしっかりしがみつ
いていました。ほかのメスたちはその場にじっとしていました。
地震の約20分後、まだ切り株に登っていたモモコとコモモをハオコが両腕で
抱くようにしていて、そのようすは、家族を安心させようとする行動に思えた
という報告もありました。
地震直後からゴリラたちを室内へ入れる作業を開始しましたが、余震でガタ
ガタいう室内扉の音を怖がって、モモコ親子、トト、ナナは結局夕方になるま
で部屋には戻りませんでした。
その後数日間はゴリラたちも落ち着かない状態でしたが、最近では余震にも
さほど驚かなくなり、もとの生活に戻りつつあります。
〔上野動物園東園飼育展示係 北田祐二〕
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▼熊猫的新聞(パンダニュース)──5
待ちに待った一般公開
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2011年4月1日、2週間の臨時休園を経て、待ちに待った一般公開の日です。
前日から並んでいた徹夜組も数名いて、開園前には2000人近い人の列がすでに
できていました。
3月14日におこなう予定で中止になってしまった報道陣公開を一般公開の前
9時30分からおこなうことになり、2頭を屋外運動場へ出しました。2頭とも、
上空を旋回するヘリコプターの音を気にしていましたが、すぐにタケを食べ始
めました。展示訓練の成果もあったのか、まずは一安心。そして予定より15分
早く一般来園者の方への公開が始まったのでした。
4月1日は動物園に入るのに1時間30分、入ってからジャイアントパンダを
見るのに1時間並んでいただいた方もいらっしゃったようです。
上野動物園に2頭が来園してから約40日後のお披露目でした。そしてリンリ
ンの展示中止からは約1060日ぶりに、上野動物園でジャイアントパンダが展示
されたのでした。
4月1日の一般公開初日から1週間で、多くの方が来園してくださいました。
東北地方太平洋沖地震によって避難生活をしている方々にも楽しんでいただき
ました。多くの方々が喜んでいらっしゃる姿に私たち職員は励まされています。
こうして再びジャイアントパンダを展示できるのも、多くの方々のご尽力が
あってのことでした。今回の2頭導入への働きかけと今年2月に導入するため、
円滑な事務手続きを進めていただいた日中の関係者の方々、パンダ舎リニュー
アルに際しては、限られた予算と短かい工事期間で無理難題を成し遂げてくれ
た工事業者の方々、ジャイアントパンダ不在の間も餌のタケの調査を怠らず、
常に準備万端で対応してくれたタケの納品業者の方々、パンダ再来園を盛り上
げてくれた「うえのパンダ歓迎実行委員会」のみなさん、そして上野動物園の
パンダ再来園にご協力いただいたみなさん──たくさんの人々に支えられてい
ることに感謝しながら今後も飼育展示して、みなさんのさまざまな期待に、ひ
とつひとつ応えていきたいと思っています。
これからもどうか暖かく上野動物園とジャイアントパンダを見守っていただ
きたいと思います。よろしくお願いします。
・前回の「熊猫的新聞──4」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=18038
〔上野動物園東園飼育展示係 倉持浩〕
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▼双子のコモンマーモセット誕生
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2011年4月2日、上野動物園小獣館でコモンマーモセットの双子の赤ちゃん
が生まれました。これまで、両親と2010年9月12日生まれの双子姉妹の計4頭
を展示してきましたが、今回の双子の誕生により6頭の家族になりました。
2010年4月13日にもオス2頭の双子が誕生していて、この両親は子づくり上
手のペアだといえます。コモンマーモセットの妊娠期間は5か月弱ですので、
さらに今秋、新たな生命の誕生も期待できます(前回の出産のニュース↓)。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=14795
コモンマーモセットは父母に子どもを加えた家族単位で行動し、父親も積極
的に育児に携わりますが、今回は姉である双子の姉妹も赤ちゃんを背負ったり
して世話をするようすが見られます。
一家で赤ちゃんに接する、微笑ましい家族の絆をぜひ見に来て下さい。
〔上野動物園西園飼育展示係 清水一彦〕
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▼ワオキツネザルに赤ちゃんが生まれました
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上野動物園では、2011年3月26日にワオキツネザルのメス「フウ」が子ども
を1頭出産しました。フウは、2010年3月12日に引き続き2回目の出産です。
・「ワオ島第一号、ワオキツネザルの誕生」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=14455
その日の朝、動物舎に行くと、すでにフウのお腹に小さい赤ちゃんがしがみ
ついていました。フウが走ってもジャンプしても振り落とされることなく、し
っかりと捕まっています。たまに、頭が下になっていたり、フウの脚にしがみ
ついていたりして、ヒヤヒヤすることもありますが、振り落とされたことは一
度もありません。とても小さな体をしているのに、たくましい限りです。最近
は小さな頭を360度回転させて周りを見るようになりました。
去年の出産後、フウはほかの個体に対し攻撃的になり、父親のテンテン以外
が子どもに近づくのを嫌がるようになりました。しかし、今年は2回目という
こともあるのか、攻撃的にもならず落ち着いています。
今回の子どもの父親は残念ながら分かりません。今年はフウが3頭のオスと
交尾したため、父親が特定できないのです。
去年生まれの子は、メスと判明し、名前は「ラト」と決まりました。今年の
子がオスなのかメスなのかは、もう少したたないと分かりません。
ワオキツネザルは、天気の良い日には太陽に向かって両腕を広げ日向ぼっこ
をしていますので、そのときがお腹にしがみついている子どもを見るチャンス
です。もう少し大きくなると、母親の背中にもしがみつくようになり、今より
も発見しやすくなると思います。運がよいとお乳を飲んでいるところが見られ
るかもしれません。ぜひ、子どもが小さくてかわいいうちに、西園アイアイの
すむ森にあるワオキツネザルの島を見に来てください。
〔上野動物園西園飼育展示係 下重法子〕
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▼企画展「野間馬のふるさと展」と記念イベント
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在来家畜の収集と展示に力を入れている上野動物園で「野間馬」に関する企
画展。企画展と記念イベントを開催します。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=18095
■多摩動物公園■========================================================
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▼真昼のアナグマ救出劇
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多摩動物公園の園内には、動物園で飼育されている以外にも、多くの野生動
物が生息しています。哺乳類では、アカネズミ、イタチ、キュウシュウノウサ
ギ、ホンドタヌキ、そしてアナグマです。
そのアナグマが、先日、園内の側溝から出られなくなり、救出作戦が実施さ
れました。
発見されたのは、2011年4月11日午後2時頃。来園者の方が「トナカイ舎前
の側溝にイタチかタヌキが入って出られなくなっている」と、近くを通りかか
った飼育係に通報してくれました。さっそく、数名の飼育係が捕獲網と輸送箱
をもって現場に向かいました。
出られなくなっていたのは成獣のアナグマです。排水枡に落ち葉が流れ込ま
ないよう、側溝には格子のふたがついているのですが、そのふたが一方向にし
か開かないため、とじこめられてしまったようです。いつからそこに入ってい
たかわかりませんが、ちょっと元気がなさそうな気がします。
捕獲網に追い込もうとしましたが、行きつ戻りつし、なかなか飛び込んでく
れません。狭い側溝にうまく網を入れることが難しく、広くなっている排水枡
まで追い込んで、ようやく網に入れることに成功。約20分の救出劇でした。体
重は5.7キログラムでした。
その後輸送箱に移し替え、閉園するまで静かな場所で休ませました。そして、
午後4時30分、トナカイ舎裏の茂みで輸送箱の扉を開けたところ、振り返るこ
ともなく、あっという間に茂みの中に逃げていきました。
アナグマは、地中に複雑なかたちの穴を掘って生活します。側溝を利用して
広範囲に移動するという報告もされています。今回もそんな移動の途中にうっ
かり閉じ込められてしまったのでしょう。「もうそんなところに入るんじゃな
いよ」と心の中で呼びかけながらの放獣でした。
〔多摩動物公園南園飼育展示係 大橋直哉〕
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▼コンゴウインコたちはどこ?
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多摩動物公園の正門を入ってメイン通路を進んだ右側に、色鮮やかなインコ
たちがいたのを記憶している方も多いはずです。しかし、現在その場所では園
内整備のため工事をおこなっています。さて、いったいあのにぎやかなインコ
たちはどこに行ってしまったのでしょう?
インコたちがあの場所から姿を消したのは2011年1月末。インコ舎整備の計
画が決まった後、園内の空きスペースを物色し、とてもよい物件に巡り合うこ
とができました。それが現在の別宅「オランウータン舎サンルーム」です。
インコたちにとって「よい物件」となる条件はいくつかあります。インコは
かわいらしく見えるその姿とは裏腹に、じつはかなりの力持ちなのです。です
から頑丈な囲いが必要。そして力持ちなだけではなく、とても器用です。あの
体のどこが器用なの? というと、答えはくちばしです。くちばしを使ったイ
タズラの被害も受けず、壊されることもなく、そして寒さをしのげる場所、そ
んな条件にぴったり合ったのがこのサンルームだったのです。
この施設は本来はもちろんオランウータンのためのものです。多摩動物公園
には名物のおばあちゃんオランウータンたちがいます。老齢オランウータンが
末永く健康にくらせるようにと用意した物件でしたが、まだまだ元気な彼女た
ちにはこれまで使う機会がなく、空き部屋になっていました。
旧インコ舎の取り壊し前にこのスペースに巣箱や止まり木を設置し、インコ
仕様に改築しました。
1月25日、いつものように放飼場に出ていたインコたちが部屋へ帰ろうとし
た際、網でくるんでそのまま車の荷台へ乗せ、数分のドライブの後、新居へ放
しました。インコたちはこちらの目論見通りの場所へ落ち着き、現在にいたっ
ています。
このサンルームは展示のためのスペースではないのですが、園内の一番奥「カ
ワセミ広場」の下の道沿いにあります。カワセミ広場から見おろすと、少し距
離はありますが、色鮮やかなインコたちの姿を見ることができます。ゴールデ
ンウィークが終わる頃には新居が完成し、またみなさんと近くでお会いできる
予定です。
ちなみに当園のコンゴウインコは、青い色(瑠璃色)のルリコンゴウインコ
と、赤い色(紅色)をしたベニコンゴウインコの2種類です。
〔多摩動物公園南園飼育展示係 齋藤麻里子〕
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▼被害のあった動物園と水族館へ応援メッセージ
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多摩動物公園は、このたびの東日本大震災によって被害を受けた動物園と水
族館に応援メッセージを送りました。
メッセージを送った施設は、(社)日本動物園水族館協会に加盟する次の6
施設です:
秋田市大森山動物園(秋田県)
盛岡市動物公園(岩手県)
仙台市八木山動物園(宮城県)
日立市かみね動物園(茨城県)
マリンピア松島水族館(宮城県)
ふくしま海洋科学館(アクアマリンふくしま、福島県)
多摩動物公園も計画停電等の影響により、2011年3月14日(月)の午後から
3月31日(木)まで休園していました。この間、被災した動物園や水族館のた
めに何かできないかと話し合い、来園者の方々に応援メッセージを書いていた
だくことにしました。
再開園した4月1日(金)から4月12日(火)、ウォッチングセンターのエ
ントランスに応援メッセージ用のボードを設置したところ、さまざまな思いが
文字や絵やイラストであふれることになりました。動物園職員も書かせていた
だき、メッセージ用紙は各施設で2枚にもなりました。
4月13日(水)、集まった応援メッセージを多摩動物公園から各施設にお送
りしました。メッセージをお寄せいただいたみなさんには、お礼申し上げます。
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▼4月16日の観察デーは、チーターの観察!
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毎月第3土曜日に開催している多摩動物公園の「観察デー」。動物解説員と
ともに、動物をじっくり観察します。
ウェブサイトではすでにお知らせしましたが、4月の観察デーは、2011年4
月16日(土)です。
午前10時30分から「観察シートで動物観察」をおこないます。この日はチー
ターを観察します。朝、運動場に出てきて元気に動きまわるようすをシートを
使って観察しましょう。高速で走るのに適した体の特徴、ネコ科のなかまに特
有のしぐさなど、見すごしていた特徴がたくさん見つかるでしょう。
観察シートはチーター展示場の前でお配りします。ご希望の方は、チーター
展示場前に直接お越しください。観察デーと観察シートについて詳しく知りた
い方は、こちら↓をごらんください。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=11310
■葛西臨海水族園■======================================================
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▼暗やみの中のともし火、ヒカリキンメダイの展示
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海の中には、発光物質を体の外に出したり、また体の一部分を光らせたりす
ることができる生き物たちがいます。
葛西臨海水族園実験展示コーナーでは、発光液を出しながら、水中に幻想的
な青白い光線を描くウミホタルを展示しています。また世界の海「セレベス海」
の水槽では、発光魚のヒカリキンメダイを見ることができます。
ヒカリキンメダイは、おもに南太平洋の島々の暖かい海にくらし、眼の下に
は半月形の大きな発光器があります。そして発光器の中にすんでいる発光細菌
の働きにより、その部分が青緑色に光ります。ヒカリキンメダイは、同じく発
光器を持っているマツカサウオとともに人気があり、水族館でよく飼育・展示
されている魚です。
発光器の裏面は黒く、発光器をクルクルと反転させることで、光を出したり
消したりすることができます。
ヒカリキンメダイはとても臆病な魚で、水槽を光で照らすと驚いて一箇所に
密集してしまい、発光のようすをよく観察できなくなります。そのため水族園
では、アクリルガラス面に遮光パネルを取り付けて、魚が驚かないようにくふ
うしています。
ヒカリキンメダイが発光する理由は、仲間とのコミュニケーション、外敵を
惑わす、餌を見やすくするなどの理由が考えられています。水槽の中に餌を入
れると、発光器が見える時間が少し長くなるようなので、サーチライトのよう
に使っているのかもしれません。
生物の発する光は「冷光」と呼ばれ、熱を外に出さないため、エネルギー効
率がとてもよい光とされています。ふだんのくらしの中で節電が求められる今
日この頃ですが、ヒカリキンメダイたちは暗い水槽の中で、わずかな光を有効
に利用しながら、上手な省エネ生活をしているのかもしれません。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 笹沼伸一〕
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▼念願のトゲトサカが咲き誇る
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トゲトサカは、カリフラワーのようなかたちをして岩から生えているので、
植物だと勘違いする方も少なくないようです。でもたしかにイソギンチャクや
サンゴのなかまで、よく見ると、小さなイソギンチャクがたくさん集まった体
のつくりをしています。
スキューバダイビングをする方にとってはなじみの生き物で、伊豆半島など
でもとてもポピュラーな存在です。トゲトサカのなかまが一面に群生する光景
は、その美しさに見とれてしまうほどです。
そんな光景を水槽のなかで展示したい、とずっと思っていました。しかし、
残念ながら水族館ではほとんど見ることはできません。それは飼育がとても難
しいからです。
葛西臨海水族園東京の海エリアの「伊豆七島」の水槽に展示しているトゲト
サカのなかまは、2011年2月17日に展示を始めたばかりですが、いままでにな
く状態がとてもよくて、早くも水槽内で成長し始めました。
水質管理、餌の質や量のほか、水流や固定方法などのくふうを積み重ねた結
果だと考えています。
まだ飼育を始めたばかりですが、こんなにいい状態のトゲトサカはなかなか
お見せすることはできないので、紹介させていただきました。成長すると数10
センチメートルにもなるので、今後が楽しみです。
〔葛西臨海水水族園調査係 荒井寛〕
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▼ゴールデンウィークのイベント情報
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葛西臨海水族園のゴールデンウィーク特別企画「水辺の生き物クイズ&ウォ
ッチング」「かさりん体操──カニ・ラップ」を踊っちゃおう!」「マグロの
ぼりが天に舞う!」、3つまとめてお知らせします!↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=18094
■井の頭自然文化園■====================================================
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▼100だてのいえにナメクジの赤ちゃん誕生
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特設展示「100かいだてのいえのどうぶつたち」は、以前も紹介したように、
岩井俊雄さんの絵本『100かいだてのいえ』『ちか100かいだてのいえ』の世界
と、本物の動物たちの世界を合体させたユニークな展示です。
・特設展示のお知らせ
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=16652
今回は、生きた動物を展示している動物園ならではの、おめでたいニュース
をお知らせします。なんと、「100かいだてのいえ」に展示中のナメクジに赤
ちゃんが誕生しました。
一般的に嫌われ者のナメクジ。同じ嫌われがちな生き物のヘビやクモには熱
心なファンがいますが、ナメクジ大好きという人は今まで聞いたことがありま
せん。
一方、同じように陸に進出した巻貝のなかまカタツムリは、さまざまなグッ
ズのモチーフとしても頻繁に登場するほどの親しまれようです。殻があるかな
いかで、ずいぶんな扱いの差に、思わずナメクジに同情したくなってきます。
「あのネバネバが気持ち悪い」とも言われますが、あのネバネバは、殻のな
いナメクジにとって、とても大切な役割をはたしているのです。
カタツムリは、乾燥した場所では、殻口にフタのような膜を張って閉じこも
り、乾燥を防ぎます。逃げ込む殻を持たないナメクジは、カタツムリ以上に多
くの粘液を出して乾燥を防いでいるのです。
展示中の赤ちゃんは、体長5ミリにも満たない小さな小さなからだですが、
這ったあとには一丁前にしっかりと粘液が残ります。
もうひとつナメクジやカタツムリの面白い特徴は、雌雄同体であるというこ
と。一匹の個体にオス、メス両方のはたらきをする器官がそろっているのです。
どの個体も精子をつくることも、卵を産むこともできるのです。
現在、展示しているナメクジは4匹で、どの個体が産卵したのかは不明です
が、最初の卵を発見してからさらに2回、一度に30個ほどの卵が産み付けられ
ました。可愛らしい赤ちゃんナメクジとともに、孵化を待つタマゴもごらんに
なれます。また、『ちか 100かいだてのいえ』で隠れた人気のシマミミズも繁
殖し、か細い植物の根っこのような赤ちゃんが成長中です。こちらもどうぞお
見逃しなく!
〔井の頭自然文化園教育普及係 高松美香子〕
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▼講演会「知っているようで知らないウサギとネズミのお話」追加募集
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以前お知らせした講演会「知っているようで知らないウサギとネズミ」は、
東日本大震災の影響で2011年4月29日(金・祝)に延期となりましたが、現在
まだ十数名のあきがありますので、追加で参加者を募集いたします。電話でお
申し込みください。定員に達した時点で締め切りとさせていただきます。
日時 2011年4月29日(金・祝)午後1時~3時
場所 井の頭自然文化園本園 資料館2階「集会室」
定員 高校生以上50名
電話 0422-46-1100(代表)
受付時間 午前9時30分~午後5時
(参加者のお名前、ご住所、ファックス番号をお知らせください)
くわしい内容は、こちら↓をごらんください。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=17213
■東京動物園友の会■====================================================
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▼「どうぶつと動物園」2011年春号ができました!
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2011年秋号の表紙は、井の頭自然文化園のツシマテン。貴重な瞬間をとらえ
て撮影。上野動物園に来園したジャイアントパンダも写真でご紹介しました。
「どうぶつと動物園」は東京動物園友の会の機関誌です。年会費 2,000円。
友の会への入会資料請求は、こちらのページから「入会資料申込み」でどうぞ。
→ http://www.tokyo-zoo.net/member/
クレジットカードをお使いの方は、オンラインでのお支払いも可能です!
【最新号(2011年春号)の目次から】
3年ぶり! 上野動物園に2頭のジャイアントパンダ来園
[上野動物園]ニシローランドゴリラの繁殖
──群れの中で両親とくらす“コモモ”…………………今西亮
[上野動物園]ニシツノメドリの繁殖──改良を重ねた巣箱から雛が巣立つ
……坂下涼子・齋藤圭史・神門英夫
読者の誌上写真展
[飼育係の特別ガイド]多摩動物公園の昆虫生態園………深谷高司・駒谷良平
[葛西臨海水族園]東京湾の身近な生き物を観察する
──水族園周辺の生物とボトルウォッチング……池田正人
くさく、まずいカエル
──ツチガエルの分泌物によるシマヘビからの捕食回避……………吉村友里
[詩]つばめ………………………………………………木坂涼 画・長谷川義史
[ヒト、どうぶつを語る]ランドマークができるまで…………………一柳英隆
[水族園講演会より]北太平洋の海に生きる……………………………寺沢孝毅
動物園の話題──海外から/国内から/東京から
[上野動物園]スマトラトラの“インダ”です
ほか
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N E W S C L I P S
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●地震発生時、アクアマリンふくしまに居合わせた記者の報告(日経BP社)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20110406/1035124/
●地震で施設にひび、タヌキ移動──日立市かみね動物園(茨城新聞)
http://www.ibaraki-np.co.jp/news/news.php?f_jun=13020958334588
●宮城県のマリンピア松島水族館、再開への準備
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110414k0000e040017000c.html
(4月23日から営業再開)
http://www.marinepia.co.jp/info/news_110413.html
●仙台市の八木山動物公園、4月23日から再開園(仙台市のサイト)
http://www.city.sendai.jp/yagiyama/1198346_2444.html
●被災した福島の水族館から移動したゴマフアザラシ、避難先の千葉で出産
http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/local_kiji.php?i=nesp1302328933
(千葉日報)
●地震発生から1か月間、日本動物園水族館協会30日間ドキュメント
http://www.jaza.jp/jaza_pdf/20110311/one_month_reeport_in_JPN.pdf
●ウクライナの動物園でウスリートラ誕生(The Voice of Russia)
http://japanese.ruvr.ru/2011/04/13/48877318.html
●薮内正幸美術館の企画展「しりとり動物園」2011年3月19日~7月12日
http://yabuuchi-art.main.jp/
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▽本文中にしめしたリンクによって表示されるページには、ほかのページへの移
動リンクが含まれていない場合があります。とくに東京ズーネットの「どうぶ
つ図鑑」のばあい、完全なかたちで表示するためには、図鑑のトップページ
http://www.tokyo-zoo.net/search/ から検索してください。
▽ズー・エクスプレスでは、みなさんからのおたよりを募集しています。匿名や
ペンネーム希望の方はその旨をおつたえください。 webmaster@tokyo-zoo.net
まで。ご意見・ご要望・お問い合わせもこのアドレスまでどうぞ。
▽メール配信先変更、配信停止は下記URLにてお願いいたします。配信先の変
更をご希望の方は、いったん解除をおこない、あらためて新アドレスを登録し
てください。 http://www.tokyo-zoo.net/express/
▽編集後記
◎2週間の休園中、飼育係は日頃時間をかけなければ修理できないところを直
したり、じっくりと動物の行動を観察したりして充実を図っていたそうです。
そして、中止した催し物も、用意万端怠りなく待機していました。再度募集
する講演会や開催延長の特設展など、情報をお見逃しなく。 (萩埜)
○「どうぶつと動物園」の春号ができました。目次はこちら↓
http://www.tokyo-zoo.net/member/kaishi.html
東京動物園友の会の会員の方にお送りしています(年4冊)。年会費 2,000
円。こちらのページ http://www.tokyo-zoo.net/member/ からクレジットカ
ードでのお支払いも可能です。郵便振替用紙の請求はこちら↓からどうぞ。
https://www.tokyo-zoo.net/member/form.html お待ちしています!(大平)
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メールマガジン ZooExpress No.532 - 2011年04月15日
公益財団法人 東京動物園協会
110-0007 台東区上野公園9-83 上野動物園内
電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
e-mail: webmaster@tokyo-zoo.net
URL : http://www.tokyo-zoo.net/ 東京ズーネット
携帯サイト: http://www.tokyo-zoo.net/ (PC版と同じです)
(c)2011 Tokyo Zoological Park Society
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