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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.459 - 2009年11月06日
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」
・アオバトの体は(わりと)緑色。「青々」とした「緑」というぐらいだし……。
・東京動物園友の会に入会しませんか? 年会費は、 2,000円。機関誌「どうぶ
つと動物園」を年4冊お届けします。入会・継続の手続きは、クレジットカー
ド&オンラインでもOK! → http://www.tokyo-zoo.net/member/
■目次■----------------------------------------------------------------
・上野動物園
├─ニホンツキノワグマのターゲットトレーニング
├─アジアゾウ「アーシャー」、豊橋に到着
└─思いがけない親子3代展示、ツチガエル
・多摩動物公園
├─飼育係になって半年、チンパンジーの反応は
├─アムールトラ「リング」登場、チーター「スミレ」親子展示開始!
└─「動物の動きを知ろう!」11月イベント紹介
・葛西臨海水族園
└─イワトビペンギンからみなさんへ
「おひさしぶりです!ふたたび登場しました!!」
・井の頭自然文化園
├─アオバトがカイツブリ展示場にデビュー
└─特設展示「鳥々色々」開催中!
・書籍紹介──いしもりよしひこ『うちの近所のいきものたち』
■上野動物園■==========================================================
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▼ニホンツキノワグマのターゲットトレーニング
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上野動物園では、2009年10月からツキノワグマのターゲットトレーニングを
始めました。動物に対して柵ごしに口頭で指示を出し、こちらが差し出した棒
や手(ターゲット)に体の一部を触れさせるトレーニングです。指示どおりに
できたら特別な「ごほうび」を与えます。たとえば、私が「おしり」と言った
とき、クマがおしりをターゲットにくっつければ甘いレーズンを与え、指示ど
おりに動けるようにトレーニングするわけです。
ターゲットトレーニングは、動物の体を間近で観察できるだけでなく、麻酔
なしで、血液や精液、体毛などの採取やかんたんな治療ができるようになりま
す。さらには、動物が飼育係と接することに慣れ、また、気分転換にもなり、
ストレス軽減につながるともいわれています。上野動物園では、ゴリラやアジ
アゾウのオスなどに対して、ターゲットトレーニングをおこなっています。
・関連ニュース「アジアゾウ『アティ』のターゲットトレーニング」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=12159
トレーニングを始めたきっかけは、先月(2009年9月)、アメリカのシアト
ル郊外にあるウッドランドパーク動物園を訪ねたことです。ここではグリズリ
ー(ヒグマの亜種)をトレーニングしていました。2年前、私もエゾヒグマの
トレーニングに着手し、「鼻」「立つ」「座る」をおぼえさせましたが、他の
仕事が忙しくなったため中断してしまいました。しかし、ウッドランドパーク
動物園のグリズリー担当者と話し、トレーニングの大切さを再認識。もう一度
やってみることにしました。
ツキノワグマでトレーニングを始めたのには2つ理由があります。ひとつは
3年前からおこなっている冬眠展示です。私たちは冬眠中のクマの体温や呼吸
数など、体の変化を調べていますが、もし採血できるようになれば、ホルモン
やストレスの測定などについて新しい研究ができるかもしれません。
ふたつ目は、人なれしていない「ソウ」(オス、4歳)が、トレーニングを
通じて、ふだんリラックスできるようになると考えたからです。
3頭のクマたちは、朝、運動場へ出る前にトレーニングしています。クマた
ちに初めてターゲットを見せたとき、まず臭いをかいだので、「鼻」の指示か
ら教えています。また、クマが飽きてきたらすぐ中止しているので、今のとこ
ろ、トレーニングは3~4分間の短時間しかおこなっていません。
先日、ソウはターゲットの棒をかじって壊してしまいました。思いどおりに
は進みませんが、少しずつできるようになればと楽しみにしながら、トレーニ
ングを続けています。
〔上野動物園東園飼育展示係 井手桂子〕
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▼アジアゾウ「アーシャー」、豊橋に到着
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上野動物園のアジアゾウのメス「アーシャー」が、2009年10月5日、愛知県
の豊橋総合動植物公園に出発しました(お知らせはこちら↓)。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=12736
上野動物園を出発したのは午後4時。東名高速集中工事による渋滞の中、台
風18号の接近による雨を避けるため輸送箱にシートをかけたりしながら、途中
2回の休憩を取り、約7時間をかけて、午後11時すぎに豊橋総合動植物公園に
到着しました。
到着後は、豊橋総合動植物公園のゾウ舎から少し離れた来園者用の駐車場に
待機し、10月6日の午前5時30分から搬入作業をおこないました。
搬入作業は、輸送箱の積み替え作業、待機場所からゾウ舎までの移動、アー
シャーを箱から出す作業を順におこない、午前6時40分ごろには豊橋総合動植
物公園のゾウ舎にアーシャーを収容しました。到着から搬入作業終了まで、ア
ーシャーは終始落ち着いており、予想外にスムーズに作業が進めることができ
ました。
その日の夜、初めて入ったゾウ舎でアーシャーは横になって寝ていました。
天井に取りつけてあった部品を鼻先ではがそうとする「探索行動」も見られる
ようになり、室内では予想以上に早く環境に慣れていきました。
室内の環境に慣らすため、搬入当日は放飼場に出す予定はなかったのですが、
さすがに2回移動を経験しているアーシャーらしく、すぐに餌を食べ始め、室
内をいたずらしていました。そこで、余裕が出てきたと判断し、その日の午後
には放飼場に出すことができました。放飼場でのアーシャーは、ときどき耳を
広げて緊張しているようすでしたが、泥浴びをしたり周囲を探索したりしなが
ら、少しずつ慣れていきました。
この調子で放飼場への馴致を続けようとしていたところ、3日目の朝にかけ
て台風18号が愛知県を直撃し、園内は停電になり、油圧扉も開閉ができず、放
飼場への馴致は一時中断することになりました。しかし、台風が去った後は晴
天に恵まれ、アーシャーを放飼場に出すことができました。
じつは、アーシャーは豊橋総合動植物公園のゾウ舎への到着後、ひとつだけ
苦戦していることがありました。もともと豊橋総合動植物公園のゾウ舎の油圧
扉は上野動物園のものと比べると小さく、オスのゾウはそこをくぐって出入り
している状態でした。そのため、初めはそれを気にしているのかと思っていま
した。
しかしアーシャーが気にしていたのは扉ではなく、ゾウ舎を出入りするとき
に必ず通らなければならない高さ5センチ程度の段差だったのです。そこで、
室内と放飼場を出入り自由にして、何度も段差を通らせたところ、アーシャー
なりにうまく歩幅を調整して出入りするようになりました。
4日目には、豊橋のオスと柵越しに対面させたところ、オスはしきりに柵か
ら鼻を伸ばしていましたが、アーシャーは微妙な距離をとり、あまり近づこう
とせず、また、興奮するようすもなく、比較的落ち着いていました。
このようにアーシャーは豊橋総合動植物公園についてから、全体的に落ち着
いており、で大きな問題もなく、新環境にとけ込んでいってくれました。この
調子で、オスとのペアリングもうまくいってくれればと思います。
少し遠くに行ってしまいましたが、豊橋総合動植物公園で元気なアーシャー
の姿を見ていただければ幸いです。
〔上野動物園東園飼育展示係 三塚修平・藤本卓也〕
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▼思いがけない親子3代展示、ツチガエル
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下記リンクでお知らせしたとおり、2009年7月、上野動物園の両生爬虫類舘
に、日本産の両生類・爬虫類の展示コーナーがオープンしました。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=12115
その展示場のいちばん端に、茶色い地味なカエルが展示されています。その
名は「ツチガエル」。背中のイボイボが特徴で、田んぼや池などの水辺に生息
しています。
ツチガエルの展示槽をのぞくと、大小のカエルがいることに気づかれると思
います。小さなカエルは大きなカエルの子どもです。昨年(2008年)5月に生
まれました。
野生のツチガエルは冬眠し、翌年の初夏より産卵を始めます。そのため、季
節にともなう気温の変化が繁殖の一要因だと考えていました。しかし、動物園
ではカエルを一年中展示するため、ほぼ一定の温度で飼育しています。
それにもかかわらず、ツチガエルは産卵し、順調に生育しました。そして、
今年の5月、2代目にあたる昨年生まれのカエルたちも産卵を始めました。2
代目のカエルも冬眠していませんから、ツチガエルの繁殖には、温度変化以外
の要因が関係しているのかもしれません。
現在、3代目はオタマジャクシになっています。しばらく裏側で飼育してい
ましたが、11月3日から展示水槽に移しました。
繁殖に関わる要因はよくわかりませんが、思いがけず実現した親子3代の展
示、成長してしまうと、親子の区別がつかなくなってしまいますので、期間限
定、小さいうちにごらんください!
〔上野動物園は虫類舘飼育展示係 齋藤祐輔〕
■多摩動物公園■========================================================
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▼飼育係になって半年、チンパンジーの反応は
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チンパンジーの飼育係になって1か月経ったころのようすを下記ニュースで
お伝えしました。今回はその後のお話です。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=11572
飼育係デビューから半年が経ち、私も仕事にだいぶ慣れてきました。しかし、
馴致(じゅんち)の作業はやっぱり思うようにいきません。布団がわりに使っ
ている麻の布を回収するときは、あいかわらず手をひっかかれたり無視された
り、くやしい思いをしています。
中でもミミーは気むずかしく、布を渡してもらえないどころか、起き上がっ
てもくれません。呼びかけるタイミングを変えたり、声のトーンを変えたり、
おだてたりなだめたり……いろいろ試してみるのですが、ミミーは横たわった
まま微動だにせず。そのたびに先輩職員に布を回収してもらっていたのです。
それでも、馴致を続けるうちに、呼びかけると起き上がったり、少し近づい
てきたり、だんだん反応がよくなっていきました。そして、ついに「その日」
はやってきました!
2009年6月19日、その日はなんだか調子がよく、どのチンパンジーもスムー
ズに布を渡してくれました。残るはミミーのみ……。でも、ミミーは頭からす
っぽり布をかぶり、「おいなりさん」のような姿となって、動く気配がまった
くありません。ミミーの部屋の前で粘ること15分……、「今日もダメか」とあ
きらめかけたそのとき! ミミーが重たい腰をあげ、ゆっくりとこちらに向か
ってきました、手にしっかり布を持って。そして、格子のあいだから布をスッ
と渡してくれたのです。こうしてこの日、私は初めて他人の力を借りず、全頭
から布をうけとることができました。かなり時間はかかってしまいましたが、
その日はしばらくの間ニヤニヤしてしまい、嬉しさを隠すことができませんで
した。
しかし、一度できれば次もうまくいくわけではないのが馴致のむずかしいと
ころ……。その後は、私だけで回収できたりできなかったりの繰り返しです。
夏の暑い季節は布をチンパンジーに渡していなかったので回収作業はありま
せんでしたが、秋になって再開されました。今のところ、以前に比べて回収で
きる日が増えましたが、本当に大変なのはこれから。寒い時期、私も布団から
なかなか出られません。それと同じで、チンパンジーもなかなか起きてくれな
くなります。
冬が近づき、寒い朝が多くなってきました。これからチンパンジーの反応が
どうなるか少し心配ですが、気を引き締めて冬の馴致にのぞみます。
〔多摩動物公園北園飼育展示係 東川上 純〕
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▼アムールトラ「リング」登場、チーター「スミレ」親子展示開始!
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◎アムールトラのニューフェイス「リング」登場
2009年10月14日、北海道の釧路市動物園から、オスのアムールトラ「リング」
(6歳)がやってきました。多摩動物公園での生活に慣れてきたので、現在、
アジア園トラ舎の室内展示場で午前10時から午後4時30分まで公開しています。
さらに環境に慣れたら、メスの「シズカ」と交替で、外の展示場にも出す予定
です。たくましい「リング」に会いに来てください!
◎帰ってきたスミレ親子の展示を始めました!
下記ニュースでお知らせしたとおり、繁殖のために富士サファリパークに貸
し出されていたチーターの「スミレ」(メス、6歳)が、2009年10月28日、多
摩動物公園に帰ってきました!
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&inst=&link_num=12772
いっしょに帰ってきた子どもの「カンガ」(オス)と「コリナ」(メス、い
ずれも2009年1月6日生まれ)とともに、元気にすごしています。
現在、お天気のよい日の午前中(午前9時30分から正午)、アフリカ園チー
ター舎ガラス展示場で公開しています。母親スミレとかわいい子どもたち。多
摩動物公園にぜひ会いに来てください。
〔多摩動物公園教育普及係 野口友子〕
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▼「動物の動きを知ろう!」11月イベント紹介
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こちら↓のページをごらんください。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=12870
■葛西臨海水族園■======================================================
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▼イワトビペンギンからみなさんへ
「おひさしぶりです!ふたたび登場しました!!」
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◎イワトビペンギン、「ペンギンの生態」で展示再開
みなさま、おひさしぶりです。私たち、葛西臨海水族園のイワトビペンギン
21羽、約半年ぶりに「ペンギンの生態」にふたたび登場しました! 長いあい
だ、みなさんの顔を見ることができなかったのは残念でしたが、冷房室のおか
げでこの暑い夏も快適に過ごすことができました。
私たちは南極大陸周辺の島々でくらすペンギンなので、東京の蒸し暑い夏は
大の苦手。また、暑さに弱いひなたちのためにも、子育てシーズンの夏場は、
冷房室での避暑が欠かせないのです。
そのかわり、この夏は子育てに力をそそぎまして、8羽ものひなを育て上げ
ることに成功しました。ひなたちは今、ひとりで餌を食べる訓練をしていると
ころです。「ペンギンの生態」へデビューはもうしばらく先になりそうですが、
訓練中のかれらにもぜひエールを送ってくださいね。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 山口香子〕
■井の頭自然文化園■====================================================
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▼アオバトがカイツブリ展示場にデビュー
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みなさんは「アオバト」という鳥をごぞんじでしょうか? 漢字だと「青鳩」
と書きます。文字から真っ青なハトを思い浮かべるかもしれませんが、実際は
体全体がオリーブ色で、くちばしと眼の虹彩の内側がターコイズブルー、虹彩
の外側がルビー色と、とても美しい体色をしています。オスの外観は少し異な
り、頭から胸までが黄色、腹はクリーム色、翼の一部がワインレッド色をして
います。全長は約33センチで、キジバトとほぼ同じ大きさです。
この鳥の大きな特徴は「海水を飲む」こと。野生ではふだん森林に住み、海
水を飲みに海岸へ往復する行動が観察されています。海水を飲む理由はおそら
く、塩分やミネラル補給のためと考えられていますが、くわしいことはわかっ
ていないようです。鳴き声も独特で、オスは繁殖期になると「オーアーオー」
「アオウアオー」ともの悲しげな声で鳴きます。
過去の記録を見ると、井の頭自然文化園での展示は1988年が最後なので、実
に20年ぶりの展示です。今回、展示したメスのアオバトは、神奈川県の大磯で
弱って海につかっていたところを保護されました。海水を飲むために磯へ降り
たとき、高波にのまれてしまったのかもしれません。
動物病院に収容されたときは、左翼の一部が折れてしまっていました。この
部分を断翼処置したため、残念ながら飛ぶことができません。検疫中のようす
を獣医師に確認すると、元気で食欲もあるとのことでした。
さて、問題はどこの展示場に出すかです。他の鳥との相性や展示場の植栽な
どを検討し、カイツブリの展示場に入れることにしました。1か月ほど経って
検疫が終わった2009年10月17日、展示場に出したところ、すぐ茂みに隠れてし
まいました。
次の日、ようすを見に行くと、一時的に隠れるための箱に移動していました。
この日は餌を食べるところを観察することはできませんでしたが、その翌日に
は採餌を確認。一安心しました。先住のカイツリたちは、とつぜん現れた新参
者を気にしているようすはなく、あいかわらず池に浮いてのんびりしています。
展示開始後3週間ほど経った今、アオバトは展示場の向かって右側が気に入
ったらしく、一日中その辺りで行動しています。晴れの日は岩の上で日光浴も
しており、陽の光があたると体色がとてもきれいに見えます。
また、枝伝いに登っているのでしょう。地面から約 140センチの高さの枝で
休息している姿も見られるようになりました。徐々に行動範囲を広げているよ
うです。段々寒くなってきましたが、天気のよい日にはぜひ、陽にあたって気
もちよさそうにしているアオバトを井の頭自然文化園でごらんください。
〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 川手美咲〕
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▼特設展示「鳥々色々」開催中!
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井の頭自然文化園資料館の特設展示「鳥々色々」(とりどりいろいろ)が、
2009年10月14日からオープンしました(2010年2月28日まで。お知らせは下記
リンク)。今回の特設展のテーマを「鳥」にすることが決まり、構想段階では、
これまでの博物館にないようなお洒落なやり方で鳥の魅力を伝えられたらとス
タッフで話していました。たとえば、鳥の羽色の美しさは染色工房で色とりど
りの布が並べられているといったイメージです。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=12651
フランス風がいいとか、ライティングに凝ろうとか、羽色ネタでは次々とア
イデアがわいてきました。しかし、それほどお洒落でないメンバーもいる私た
ちは、すべてをお洒落に演出することにしだいに限界を感じてきました。
そこで、身の丈に合った方法に路線変更しました。それが、自由気ままに鳥
を楽しむ研究者の集う「チョットコイ研究所」構想です。これなら好きなもの
だけを好きなやり方で取り上げられます。もちろん羽色の展示は、お洒落な研
究者「サド・トキコ・モレシャン教授」が受け持ちます。
前回の特設展「井の頭狸庵にようこそ──のぞいてみるタヌキの真実」では、
資料館1階の特設展スペースに古民家風(ほったて小屋風?)の狸庵をつくり、
その中に展示物を置きました。この狸庵を次の特設展でどうしようかと考えて
いましたが、その心配も一気に解決。山中のログハウス風の建物にリフォーム
して、「チョッコイ研究所」のできあがりです。この規模の研究所にしては多
い8つの研究室をもち、8人の研究者が活動しているという設定です。
開催期間中、各研究室の活動をメールマガジンで不定期にお伝えする予定で
すが、ここでは8つの研究室と担当研究者を紹介します。
研究所入口から順に、「ヒトと鳥の関係学研究室」は鳩山九朗、「鳥類行動
学研究室」は大外羅登、「鳥類音声学研究室」は法華響子、「鳥類形態学研究
室」は鴨嘴つばさ、「鳥類卵殻学研究室」は宅玉男、「鳥類色彩学研究室」は
サド・トキコ・モレシャン、「鳥類飼育学」は鳥飼ひな子、「鳥類分類保全学
研究室」は大留利和夫です。
空想上の研究者の名前はそれぞれの研究室の展示の雰囲気や内容をあらわし、
あまり目立っていませんが製作スタッフがこだわって考えたものです。ぜひ、
チョットコイ研究所を訪れ、各研究室の雰囲気を味わってください。そして、
今後のメールマガジンでの研究室紹介にもご期待ください。
〔井の頭自然文化園動物解説員 馬島洋〕
■東京動物園協会からおしらせ■==========================================
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▼職員を募集しています
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財団法人東京動物園協会では現在、職員を募集しています。
募集する職務内容は、東京都立動物園・水族園:
恩賜上野動物園 多摩動物公園
葛西臨海水族園 井の頭自然文化園
の管理運営業務全般です。以下の4部門について募集します。
「総務管理部門」「サービス部門」
「飼育展示部門」「施設維持管理部門」の四部門について
応募資格、募集人員、採用時期、勤務地、勤務条件、選考方法、応募方法な
ど、詳細については、「東京ズーネット」のトップページ最下部にあるリンク
「東京動物園協会」をクリックし、「採用情報」から PDFファイル(3ファイ
ル)をダウンロードしてください。
◎「採用情報」ページへ直接移動する場合はこちらから。
http://www.tokyo-zoo.net/outline/recruit_index.html
◎PDFファイルへの直接リンクはこちら↓です。
・職員募集要項
http://www.tokyo-zoo.net/outline/pdf_files/TZPS_recruit_2010.pdf
・皆さんに期待します!
http://www.tokyo-zoo.net/outline/pdf_files/about_us_TZPS_2009.pdf
・先輩職員からのメッセージ
http://www.tokyo-zoo.net/outline/pdf_files/messages_from_employees_2009.pdf
■ B O O K S ■=========================================================
『うちの近所のいきものたち』
いしもりよしひこ(石森愛彦)、ハッピーオウル社、2009年06月29日刊
本体1,500円、ISBN978-4-902528-34-3
イラストレーターである著者が、《うちの近所》である板橋区内で観察した
身近な生き物たちの記録。4月から1か月ごろに、季節を追って、観察した生
き物が紹介されています。
お子さんが生まれて、近所で虫に目をやったとき、「オレ、虫がすきなんだ
った」と気づく著者。描かれている生き物の多くは昆虫です。
ガガンボが水でなく土の中から現われたことに驚いたり、ガを羽化させたり、
ベランダに小鳥を呼んだり、冬に虫を探して石をひっくり返したり。身近な生
き物をじっくり見ることで、新鮮な驚きと発見があることを教えてくれる本。
ぜひ自分の近所を探検してください。絵を描いてみるときっと楽しいはず。
本書は全編イラスト。イラストだからこそ、目のつけどころがよくわかります。
・ハッピーオウル社 http://happyowlsha.com/
■訂正■================================================================
先週号(No.458)で井の頭自然文化園の記事「文化財ウィークにあわせてミ
ヤコタナゴのお話をします!」の中で、ミヤコタナゴの生息地について、「現
在では千葉県、栃木県、茨城県のごくかぎられた場所にしか残っていません」
とあるのは、「現在では千葉県、栃木県、埼玉県のごくかぎられた場所にしか
残っていません」の誤りでした。訂正いたします。
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N E W S C L I P S
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●映画「沈まぬ太陽」に天王寺動物園登場!──天王寺動物園スタッフブログより
http://blog.zaq.ne.jp/zoo_tennoji/archive/200910/
●芝田文乃写真展「いったりきたり日記/2008年版」
日常生活のスナップ写真。上野動物園のゴリラも登場。その他、ペットなど家畜
類も被写体に。2009年11月7日~11月15日、新宿のサードディストリクトギャラ
リー http://www.3rddg.com/ で開催。芝田さんブログ http://ayanos.exblog.jp/
●動物写真家の「さとうあきら」氏によるデジカメ撮影講座
「プロの動物写真家に教わるデジカメ撮影講座」と銘打って、埼玉県こども動物
自然公園で開催。動物園での動物撮影で著者も多数ある、さとうあきらさんが講
師です。講座は初心者向けと中級者向けにわかれています。各講座20名。往復は
がきで、2009年11月14日(土)までにお申し込みください!
http://www.parks.or.jp/sczoo/event/in_eventinfo.html#list20
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▽本文中にしめしたリンクによって表示されるページには、ほかのページへの移
動リンクが含まれていない場合があります。とくに東京ズーネットの「どうぶ
つ図鑑」のばあい、完全なかたちで表示するためには、図鑑のトップページ
http://www.tokyo-zoo.net/search/ から検索してください。
▽ズー・エクスプレスでは、みなさんからのおたよりを募集しています。匿名や
ペンネーム希望の方はその旨をおつたえください。 webmaster@tokyo-zoo.net
まで。ご意見・ご要望・お問い合わせもこのアドレスまでどうぞ。
▽メール配信先変更、配信停止は下記URLにてお願いいたします。配信先の変
更をご希望の方は、いったん解除をおこない、あらためて新アドレスを登録し
てください。 http://www.tokyo-zoo.net/express/
▽編集後記
・2009年11月12日(木)から15日(日)、天皇陛下の御在位20年を記念して、
上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園は入園無料!
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=12790
・急に冷え込む日もありましたが、東京地方の週末は晴れ基調。みなさまいか
がお過ごしでしょうか。編集後記が短いというお叱りに、そんなムタイな!
と嘆きつつ、今宵も流浪の編集後記。周りはもう諦め顔。すいません。漂着
できないまま終了します。次回もっとがんばります。 (大平)
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メールマガジン ZooExpress No.459 - 2009年11月06日
財団法人 東京動物園協会
110-0007 台東区上野公園9-83 上野動物園内
電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
e-mail: webmaster@tokyo-zoo.net
URL : http://www.tokyo-zoo.net/ 東京ズーネット
携帯サイト: http://www.tokyo-zoo.net/ (PC版と同じです)
(c)2009 Tokyo Zoological Park Society
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