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 Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.70 - July 26, 2002

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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」
・暑中お見舞い申し上げます

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   N E W S
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■上野動物園■========================================================

 ▼小獣館にサハラゾリラ登場!

  西園の小獣館1階でサハラゾリラの展示を始めました。名前だけ聞くとど
 んな動物かわからないかもしれません。名前を人に伝えようとすると、たい
 てい聞き返されてしまいます。
  姿を見た来園者の方が「スカンクみたい……」と感想を漏らしていました
 が、まさにスカンクと同じイタチ科の動物です。「フェレットに似てるねー」
 という声もありました。

 イタチ科─┬─イタチ亜科──┬─ゾリラ属─────ゾリラ
      ├─スカンク亜科 ├─サハラゾリラ属──サハラゾリラ
      ├─カワウソ亜科 ├─ゾリラモドキ属──ゾリラモドキ
      ├─アナグマ亜科 ├─イタチ属─────オコジョ、ミンク類、
      └─ラーテル亜科 |          ニホンイタチ、フェ
               |          レットなど
               └─テン属、グリソン属、クズリ属など

  サハラゾリラの体長は20~28センチ、尾長10~18センチ、体重0.5~1.5キ
 ログラム。口吻は黒、前頭部は白、頭頂は黒で、背中は白地に黒い縞があり
 ます。尾はほぼ白色。写真は、東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/
 からニュースページをごらんください。
  展示しているのは推定年齢3歳のオス1頭です。

  西はモロッコやセネガル、東は紅海沿岸まで、サハラ周辺の半砂漠地帯に
 生息する夜行性の動物です。完全な肉食で、動物園では馬肉、鶏頭、コオロ
 ギなどをあたえています。餌やりの際、人間が近づくと、しっぽを上げ、か
 ん高い「ギャー」というような警戒音で威嚇してきます。
  肛門腺がよく発達していて、悪臭のある液体を発射しますが、スカンクほ
 どはきつくない、という報告もあります。

  「ゾリラ」zorilla という名前は、スペイン語の zorra, zorro(キツネ)
 に由来するようです(最後の -illa は「小さいもの」をあらわしています)。
 このスペイン語はさらにバスク語にさかのぼることができるようですが、さ
 だかではありません(余談ながら『怪傑ゾロ』の「ゾロ」は、まさしく「キ
 ツネ」のことでした)。

  小獣館1階、入口のすぐ近くで展示しています!

■多摩動物公園■======================================================

 ▼サーバルの赤ちゃんが生まれました──アキラとキョウコ

  5月6日、サーバルの赤ちゃんが生まれました。母親は「シオン」(1997
 年3月18日生まれ)、父親は「スコット」(1994年8月3日生まれ)です。
 生まれたのは4頭でしたが、残念ながら1頭は死産、別の1頭はその日のう
 ちに死亡してしまいました。のこった2頭(オスは「アキラ」、メスは「キ
 ョウコ」と命名)は飼育担当者が人工保育をしています(写真は「東京ズー
 ネット」 http://www.tokyo-zoo.net/ のニュースページをどうぞ)。

  夏休み期間の8月1日(木)から9月1日(日)、ウオッチングセンター
 のエントランスホールで2頭を公開します。時間は12時50分から13時30分ま
 で。ただし、赤ちゃんの体調によって中止することがあります。

  サーバルは、食肉目ネコ科の夜行性の動物。サハラ砂漠より南の草原に生
 息しています。体長は 70~100センチほどですが、細長い四肢、大きい耳、
 長い首をそなえていて、あまりネコ科らしくありません。

  狩りをするときは、ネズミ類の小さな音をとらえようと、大きな耳をそば
 だてます。目を閉じて、身じろぎもせず、じーっと音に集中することもあり
 ます。音がたよりですから、よっぽどお腹がすいていなければ、風の強い日
 は狩りをしません。獲物の音をとらえたら、首を動かして正確な位置を把握
 し、キツネのように飛びかかります。
  また、しげみにジャンプして獲物を追い出したり、大きな獲物は長い足で
 攻撃したりします。

  ネコ類には地面を掘る行動が知られていますが、餌をさがすために掘るこ
 とはあまりありません。しかしサーバルは、地中に巣をつくるネズミや鳥類
 を音で見つけだし、穴を掘って捕らえるそうです。
  さらには、「フックとジャブ」を駆使して、水中の魚やカエルを狩ること
 も知られています。低く飛ぶ鳥をジャンプして捕まえることもあります。
  これほどのワザをもつサーバルは、ネコ科の中では狩りの成功率がもっと
 も高い、といわれています。

  大きな耳、小さくて細い頭部、長い足、音を利用した狩り、獲物へのジャ
 ンプ、地面を掘る行動──サーバルは、ネコ科というよりはイヌ科的な特徴
 をそなえています。

  サーバルの赤ちゃんは、生後7カ月ほどで母親と同じぐらいの大きさに育
 つといわれています。どうぞ、かわいいさかりの赤ちゃんを多摩動物公園ま
 で見に来てください!

■井の頭自然文化園■==================================================

 ▼動物といっしょに夕涼み──涼風トワイライトガイド

  8月13日(火)から18日(日)のあいだ、開園時間延長にともない、午後
 5時から5時30分のあいだ、夕方の井の頭自然文化園を楽しんでいただくた
 めの催し物「涼風(すずかぜ)トワイライトガイド」を開催します。
  ふだんなかなか見られない園内の施設や動物を職員がご案内します。コー
 スはつぎの4種類。

  本園──「リスの小径」コース、「野鳥の森」コース、
      「はな子さん」コース、
  分園──「水辺のいきもの」コース

  集合時間は午後4時50分です。本園は正門内の看板前、分園は水生物館前
 にお集まりください。定員は各コースごとに「先着15名」ですのでご注意く
 ださい。雨天の場合は中止いたします。

■お便り紹介■========================================================

  ゾウの大好きな読者のアッキーさんから、たのしいメールをいただきまし
 た。アッキーさんの中ではW杯は終わっていませんでした! 許可を得て転
 載いたします。

     動物園と水族館に行くと……見る動物がみなサッカー選手に見えて
    しまうのです。これってかなり重症ですかネ??

     ローランドゴリラ………カーン(独)
     メガネモチウオ…………トレゼゲ(仏)
     ゴールデンターキン……アリーナ監督(米)
     ユキヒョウ………………中田英寿*
     イワトビペンギン………戸田和幸
     テングザル………………トラパットーニ監督(伊)
     コツメカワウソ…………ロナウド(ブラジル)
     プレーリードッグ………アンリ(仏)
     ホフマンナマケモノ……ココ(伊)
     ホッキョクグマ…………鈴木隆行
     マレーグマ………………稲本潤一
     アミメキリン……………イエロ(西)
     ワタボウシタマリン……シルバ(ウルグアイ)
     コアラ……………………デルピエロ(伊)
     アカシダコ………………トッティ(伊)
     タテガミオオカミ………ベッカム**(イングランド)

     *フクロウのように頭をうごかす中田の「め」は、ねらいをみすえ
      るネコ族の目ですよネ???
     **「ベッカム!! ベッカム?」と呼びかけたら、立ち上がって
      私の方にきました!! ホントです!

  もう、なにも言うことはありません。すばらしいお便りにモニターの前で
 感涙にむせびました……。アッキーさんの、動物を見る目も、選手を見る目
 もスバラシイです! ありがとうございました!

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  N E W S  C L I P S
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●ホクリクサンショウウオ、国内初の繁殖に成功

 石川県立いしかわ動物園で絶滅危惧種のホクリクサンショウウオの繁殖に国
内で初めて成功しました。昨年3月、約40匹を飼育している水槽で、59個の卵
の入った卵嚢を確認。4月に7匹が孵化。7月に入って5匹が生存しています。

 ・いしかわ動物園 http://www.pref.ishikawa.jp/zoo/

●四万十川学遊館オープン

 7月6日、高知県中村市のトンボ自然公園内に「四万十川学遊館」が開館。
トンボ標本約1000種、淡水・汽水魚類約300種を飼育展示。

 ・四万十川学遊館 http://www.gakuyukan.com/

●20歳の高齢パンダが双子を出産──中国・重慶市動物園

 7月17日、中国の重慶市動物園でジャイアントパンダの「新星」(20歳)が
双子を産みました。新星の出産は9回目で、中国では最高齢の出産。これまで
ジャイアントパンダの最高出産年齢は17歳だったとのこと。

 ・中国情報局ニュース
   http://news.searchina.ne.jp/2002/0723/national_0723_002.shtml

●世界最長寿のスナメリ死亡──鳥羽水族館

 7月24日、三重県の鳥羽水族館で28年10カ月にわたって飼育されたオスのス
ナメリ(国内血統番号 001)が死亡。推定年齢35歳。世界最高齢、最長飼育記
録とのこと。1973年9月20日に伊勢湾で捕獲された個体です。

 ・鳥羽水族館 http://www.aquarium.co.jp/ のニュースページ
   http://www.aquarium.co.jp/news/saishin.html#36

●大きくなったジンベイザメを入れ替え──かごしま水族館

 7月24日、鹿児島県かごしま水族館で1年8カ月飼育されていたジンベエザ
メ「ユウユウ」が笠沙町沖のいけすに移されました。体長が5メートルを超え、
水槽での飼育が難しくなったため。同日、笠沙町から輸送したジンベエザメを
「ユウユウ2号」として水槽に搬入。

 ・南日本新聞ニュース
   http://www.minaminippon.co.jp/2000picup/2002/07/picup_20020724_9.htm
   http://www.minaminippon.co.jp/2000picup/2002/07/picup_20020725_6.htm

●講演会「あなたのとなりの小さな社会」──国際社会性昆虫学会にて

 昆虫たちの中にも、アリやハチ、アブラムシなど、人間にまさるともおとら
ないほど精緻な社会を営む種類が知られています。4年に1度開かれる「国際
社会性昆虫学会」が今年は札幌で開催されますが、一般の方も参加できる公開
講演会が7月31日に行なわれます。私たちのすぐそばにある「小さな社会」に
ついて、その面白さ、知られざる秘密を専門家がやさしく語ります。

 日時 2002年7月31日(水) 午後1時30分から3時30分
 場所 北海道大学 学術交流会館 講堂(札幌市北区北9条西5丁目)
    (北大正門を入って左側すぐ。JR札幌駅西通路北出口から徒歩5分)
 定員 300名 参加自由(事前申し込みの必要はありません)
 プログラム
    「アリはなぜ一列に歩くか」 山岡亮平 (京都工芸繊維大学教授)
    「働くアブラムシ」     黒須詩子・青木重幸(立正大学教授)
    「スズメバチ、ミツバチ、マルハナバチ──蜂の機能を科学する」
                  小野正人 (玉川大学教授)
 問合 北海道大学大学院地球環境研究科内 第14回国際社会性昆虫学会議
    実行委員会事務局(電話 011-706-2251)

●ゾウの嫌いなトウガラシ

 アフリカでは、森に餌が豊富にある季節でも、ゾウが畑を荒らし、大きな被
害をもたらしています。大きな音をたててみたり、柵に電気を流したりしてみ
ても効果なし。ところが、フェンスにトウガラシ成分をぬったり、トウガラシ
を燃やして煙を流したりしたところ、ゾウは近寄らなくなりました。これで人
間によるゾウの射殺がなくなり、さらにはトウガラシを換金作物として利用す
ることができれば一石二鳥、とのこと。

 ・ミッド=ザンベジ・エレファント・プロジェクト
   http://www.elephantpepper.org/

●フグ・ゲノムの塩基配列解読──脊椎動物ではヒトについで2番目

 英・米・シンガポールの共同研究グループがトラフグのゲノムの塩基配列を
95%以上解読。塩基配列がほぼ解読された脊椎動物は、ヒト、マウスについで
3種類目。フグのゲノムは脊椎動物の中でも非常に小さいことで知られていま
す。ヒトのタンパク質と75%程度が一致するため、ヒト遺伝子解明の手がかり
になりそうです。7月25日の「サイエンス・エクスプレス」で発表。

 ・サイエンス・エクスプレス Science Express
   http://www.sciencemag.org/sciencexpress/recent.shtml

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▽編集後記
  個人的に、サハラゾリラはマギー司郎さんの弟子マギー審司さんの“飼っ
 ている”「ラッキー」に似ていると思うのですが、画像が見つかりませんで
 した……。 http://www.maseki.co.jp/main/Profiles/MAGGY/maggy.html
  土曜日・日曜日と東京地方の予報は晴れ!           (大平)

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メールマガジン ZooExpress  No.70 - 2002年07月26日
財団法人 東京動物園協会
110-0007 台東区上野公園9-83 上野動物園内
電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
e-mail: webmaster@tokyo-zoo.net
URL   : http://www.tokyo-zoo.net/  東京ズーネット
(c)2001 Tokyo Zoological Park Society
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