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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.436 - 2009年06月05日
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」
・それはもう、狸ですから、人間が。
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つと動物園」を年4冊お届けします。入会・継続の手続きは、クレジットカー
ド&オンラインでもOK! → http://www.tokyo-zoo.net/member/
■目次■----------------------------------------------------------------
・上野動物園
├─出たり入ったり、フサオネズミカンガルーの子ども
├─アジアゾウ「アーシャー」2009秋ごろ豊橋へ移動
├─ダチョウの「ノブ」、鹿児島へ出発
└─エメラルドツリーボア、展示再開!
・多摩動物公園
├─「モグラのいえ」の今
└─「動物の動きを知ろう!」6月イベント紹介
・葛西臨海水族園
└─立ってるよ! イワカワハゴロモ
・井の頭自然文化園
└─井の頭狸庵にようこそ[2]日本人の描く狸&講演会
・書籍紹介──秋草愛『けむくじゃらし。』
■上野動物園■==========================================================
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▼出たり入ったり、フサオネズミカンガルーの子ども
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上野動物園西園にある小獣館の地下では、さまざまな夜行性の哺乳類を飼育
しています。小獣館では、先週お知らせしたフクロモモンガと同じ部屋でフサ
オネズミカンガルーを飼育していますが、このたび、フクロモモンガに引き続
き、フサオネズミカンガルーにも赤ちゃんが生まれました! 上野動物園での
フサオネズミカンガルー繁殖は、2007年4月以来です。
「カンガルー」と名がつくものの、ネズミカンガルーの後ろ足は「原始的」
で、ジャンプはあまり得意ではありません。カンガルーの祖先とみなされてい
ますが、カンガルーとは別の科(ネズミカンガルー科)に分類されています。
2009年の4月中旬からメスのお腹が目立つようになり、5月18日、母親の袋
(育児嚢)から子どもの右手がちょっと出ているのを確認しました。それから
毎日、尾が出たり足が出たり……。母親はときどき袋の中の子どもをなめ、世
話をしていました。
そしてついに、2009年6月1日の朝、子どもの全身が袋から出ました! 赤
ちゃんは成獣より濃い毛色をしていますが、おとなのフサオネズミカンガルー
のミニチュア版といった感じで、しっかりと立つことができます。この日は1
分くらいで袋に戻ってしまい、夕方まで出てくることはありませんでした。
次の日の朝、子どもは袋から出ていましたが、やっぱりすぐに戻ってしまい
ました。夕方は、少し慣れたのか、しばらく外に出ていました。
成長した子どもの体が母親の袋にほぼ入ってしまうのには感心してしまいま
すが、これは袋が伸びて大きくなっているおかげです。でも最近は、子どもが
全身入れたつもりでも尾がはみ出していて、母親はうしろに自分の尾、前に子
どもの尾を出したまま、展示室の中を跳ねています。
母親が自分の両足と尾を前に投げ出して休息の姿勢をとり、袋の中の子ども
をなめて世話をし始めると、子どもも袋から出てくるようです。子どもはとき
どき外を興味深そうに見回しますが、やっぱり不安なのか、ふたたび顔を袋の
中に入れ、動かなくなってしまいます。物音がすると、びっくりして袋の中に
もぐりこみますが、頭隠して何とやら、足と尾は外に出たままです。そして、
落ち着くと子どもはまた出てきます。
今のところ、開園時間中は母親が活動しており、子どもが袋の外に出ること
もほとんどなく、尾だけが出た状態です。しかし、もうまもなく開園時間中も
外に出るようになり、かわいいすがたをごらんいただけるようになると思いま
す。
〔上野動物園西園飼育展示係 井上智右〕
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▼アジアゾウ「アーシャー」2009秋ごろ豊橋へ移動
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上野動物園には現在、オス1頭(アティ)、メス4頭(アーシャー、ダヤー、
スーリヤ、ウタイ)、計5頭のアジアゾウを飼育しています。
アーシャー ♀ 推定32歳 1984年9月20日にインドから来園
ダヤー ♀ 推定32歳 1984年9月20日にインドから来園
スーリヤ ♀ 推定15歳 2001年4月5日にインドから来園
ウタイ ♀ 11歳 2002年10月11日にタイから来園
アティ ♂ 12歳 2002年10月11日にタイから来園
上野動物園ではアジアゾウの繁殖に力を注いでいますが、唯一のオスである
アティが12歳とまだ若く、32歳のメスとの同居や繁殖はむずかしい状況です。
そこで、推定38歳のオス「ダーナ」(1973年12月11日来日)がいる豊橋総合
動植物公園に、推定32歳(1977年生まれ)のアーシャーを送り出すことにしま
した。ブリーディングローン、すなわち繁殖を目的とした貸与です。
豊橋のダーナはかつて、ペアリングによってメスが妊娠したこともあります。
移動日は、2009年の10月ごろを予定しています。
・ニュース「アジアゾウ『アーシャー』の帰還」(2005年12月02日)
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=3552
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▼ダチョウの「ノブ」、鹿児島へ出発
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2009年6月1日の休園日、上野動物園唯一のダチョウ「ノブ」が、群馬サフ
ァリパークに出発しました。ノブは1996年、鹿児島市平川動物公園で孵化し、
1997年に上野動物園に来園したオスのダチョウです。
ダチョウとキリンは同じ放飼場に出していましたが、数年前にノブがキリン
をいじめるようになったため、キリンといっしょにすることができなくなりま
した。そこで、キリンが外に出ているときは、屋内展示場と屋外放飼場のあい
だにある通路で日光浴をさせたり、休園日には放飼場に出したり、工夫を続け
てきました。しかし、この対応にも限界があるため、ノブがもっとよい環境で
くらせる施設を探していたところ、ダチョウを増やしたいと考えていた群馬サ
ファリパークが見つかり、お婿さんとして旅立つことになったのです。
搬出当日はほぼ曇りで、暑すぎず寒すぎず、ちょうどよい天気でした。輸送
箱は飼育係が総出で運びました。まず、観覧スペース側の扉を開け、輸送箱を
放飼場に運び入れ、ノブのいる放飼場奥まで持って行って、ノブを「積み込み」
ました。ダチョウ用の輸送箱はとてもしっかりした構造なので、ダチョウを入
れるとなんと 350キログラム近くになります。ノブを入れた輸送箱をふたたび
放飼場から運び出し、トラックにクレーンで積み込んだら出発準備完了です。
作業を開始したのは午前10時半。出発は11時半でした。こうしてノブ(そし
てノブがいつも食べているラビットフード1袋)を載せたトラックは、群馬に
旅立ちました。
ノブは暴れまわることもなく、終始落ち着いており、とても立派でした。飼
育係からは「ダーちゃん」と呼ばれていたノブ。群馬では、広い放飼場でなか
またちと思いっきり走り回ってほしいと思います。
〔上野動物園西園飼育展示係 高津磨子〕
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▼エメラルドツリーボア、展示再開!
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上野動物園西園の両生爬虫類館(ビバリウム)でエメラルドツリーボアの展
示を再開しました。館内の暖房が故障して温度管理ができなくなったため、し
ばらく裏側で飼育していましたが、修理が完了し、ふたたび展示を始めました。
展示場所は今までとはちがい、温室出口の近くです。パシフィックボアの展
示ケースの後ろの飼育ケースの中をごらんください。たいてい木の枝に巻きつ
いてじっとしていますが、前よりも見やすくなったと思います。
しかし、機敏な動きを見せることもあり、たとえば掃除をするときなど、飼
育担当者に飛びかかってきて威嚇してきます。
〔上野動物園は虫類館飼育展示係 杉本服治〕
■多摩動物公園■========================================================
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▼「モグラのいえ」の今
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多摩動物公園の「モグラのいえ」は昨年(2008年)5月、多摩動物公園開園
50周年にあわせてオープンしました。旧「モグラのいえ」より広くなり、展示
個体も増え、活動中のモグラやトガリネズミを見るチャンスも増えました。
「モグラのいえ」では、日本産モグラ8種類のうち、アズマモグラ、コウベ
モグラ、ヒミズを飼育展示しています。アズマモグラのうち1頭は、2003年9
月から飼育しており、まもなく6年。モグラの長期飼育記録を更新中です。飼
育下のモグラに関する出産や成長の報告は少なく、寿命もよくわからないので
すが、この長期飼育個体によって寿命に関する貴重なデータが得られそうです。
アズマモグラの生息地は、おもに箱根より東側です。園内でよく見られるモ
グラのトンネルやモグラ塚もすべてアズマモグラが作ったものです。モグラは
100 メートル四方程度の縄張りをもち、単独でくらしているといわれます。で
すから、庭にモグラ塚がたくさんあっても、モグラは1頭しかいないのです。
コウベモグラは箱根より西に生息しています。私たちは静岡県富士宮市の牧
草畑でコウベモグラを捕獲しているのですが、牧草が刈り取られた直後はモグ
ラ塚やトンネルがよく見え、トラップも設置しやすくなります。また、農家で
乾草を作る際、刈り取った草にモグラ塚の土が混ざると乾草が腐ってしまうた
め、モグラ捕獲にともなうモグラ塚の減少は農家の方にも喜ばれています。
ヒミズは2007年から展示を始めました。町田市和光高校の先生に寄贈してい
ただいたのがきっかけですが、その後は園内でも捕獲しています。モグラは土
の中でトンネルを掘るなど運動をしていますが、ヒミズはあまりトンネルを掘
りません。そして、物陰に隠れてジッとしていることが多いせいか、飼育下で
はすぐ太ってしまうので、これを防ぐのがこれからの課題です。
トガリネズミ類は北海道産の2種を飼育展示しています。体重約2グラムで
世界最小の哺乳類といわれ、絶滅危惧種に指定されているトウキョウトガリネ
ズミ、そして、体重12グラムのオオアシトガリネズミです。オオアシトガリネ
ズミは、4種知られている北海道産トガリネズミの中で最大の種です。これら
2種は、北海道浜中町にある霧多布湿原センターとの共同研究により、2005年
から飼育を始めました。2007年、多摩動物公園は浜中町と自然保護のためのパ
ートナーシップ協定を結んでいます。
2006年から2008年にかけて、ニホンジネズミとカワネズミも飼育していたの
ですが、残念ながら現在は飼育していません。これらのトガリネズミ類も、あ
たらしい「モグラのいえ」でぜひ展示したいと考えています。
・ニュース「トウキョウトガリネズミ初公開」(2005年08月)
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=2970
・ニュース「浜中町とパートナーシップ協定を締結」(2007年04月)
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=6733
・ニュース「モグラ舎リニューアル」(2008年05月)
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=9102
・東京ズーネット動画「モグラのいえ」(2003年09月)(※旧施設です)
http://www.tokyo-zoo.net/movie/mov_book/0309_03/index.html
・東京ズーネット動画「トウキョウトガリネズミ」(2006年02月撮影)
http://www.tokyo-zoo.net/movie/mov_book/0602_01/index.html
〔多摩動物公園南園飼育展示係 菊地文一〕
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▼「動物の動きを知ろう!」6月イベント紹介
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下記リンクのニュースでお伝えしたとおり、多摩動物公園では2009年5月か
ら1年間、2~3か月ごとにテーマを決め、動物の動きについて飼育係がトー
クイベントを行ないます。
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=11395
5月に引き続き、6月のテーマは「飛ぶ・跳ぶ」。空を飛ぶ、地面を跳ぶ、
など、「とぶ」動物たちの飼育係が、担当動物の魅力をいろいろな方法でお伝
えします。イベントを行なう動物や動物舎は以下の通りです。
◎ソデグロヅル、ムササビ、育すう舎、フラミンゴ、カンガルー、ワラビー&
ワラルー:15分程度のキーパーズトーク
◎フクロウ&ワシ、インコ、サーバル、ペリカン、シュバシコウ:
えさを与える時間に合わせた10~15分程度のキーパーズトーク
◎ニホンコウノトリ:クイズを使った解説
◎チョウ、バッタ、ハチドリ:
チョウとバッタは本物を見ながら15分程度のトーク、ハチドリは秘蔵映像や
貴重な標本を使った30分程度のトーク
◎ウォークインバードケージ:
ツアー形式で飼育係がバードケージ内をご案内します。先着20名。
なお、動物によっては雨天時に中止する場合もあります。時間、場所、雨天
中止の有無など、詳細はこちら↓のPDFファイルをごらんください。
http://www.tokyo-zoo.net/event/temp/2009_06/movement_june.pdf
◎クイズ大会(こちらは上記PDFには掲載されていません)
2009年6月28日(日)午後2時30分から1時間、5~6月のまとめとして、
「クイズ大会」を開催します! 午後2時30分までに、多摩動物公園ウォッチ
ングセンター内動物ホールにお集まりください。先着 100名様まで。
〔多摩動物公園教育普及係 野口友子〕
■葛西臨海水族園■======================================================
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▼立ってるよ! イワカワハゴロモ
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2009年5月7日、葛西臨海水族園の「インド洋」の水槽に、イワカワハゴロ
モという貝が仲間入りしました。
イワカワハゴロモは、和歌山県以南の潮間帯や藻場に生息し、海水中のプラ
ンクトンなどを食べます。ニマイガイ綱ハボウキガイ科に属し、名前の通り、
羽箒(はぼうき)によく似た三角形をしています。
この貝は殻がうすく、とてももろくて、指でつまむだけで簡単に割れてしま
います。そのためか、三角形の鋭角部分を地面に突き刺すようにして、砂の中
に潜ります。鋭角部分に近い長辺からクモの糸のような「足糸」を出し、地中
へ徐々に体を引きずり込むように潜って行きます。
しかし、潜るまでに非常に時間がかかります。一昼夜かかっても、潜るどこ
ろか、まだ起き上がれないといったこともあります。(同じように地中に潜る
貝でも、マテガイにくらべると、その差は一目瞭然。葛西臨海水族園のイベン
ト「干潟の生物観察会」にご参加いただくと、マテガイの潜行もごらんになれ
ます。)
葛西臨海水族園では、これまでも裏側でイワカワハゴロモを何個体か飼育し
ていましたが、横倒しのまま、殻だけになってしまう例が続いていました。む
りやり砂に差してみたこともありますが、自立できないと、やはりダメなよう
でした。イワカワハゴロモが立つためには水槽内の礫(れき:小石など)がじ
ゃまのようだったので、整地したり砂地をひろげてみたりしたところ、スガモ
(海草類)のあいだで斜めに突き立っているすがたが見られようになり、よう
やくほっとしているところです。
なお、水槽中央に横倒しになっているのは、見るとわかりますが、中身のな
い殻です。野生下ではイワカワハゴロモの残骸を巣穴や隠れ家として利用する
生物が多く、展示水槽内でもハタタテギンポが巣として利用し、殻の内側に生
みつけた卵を保護しているところが見られるかもしれません(2009年5月16日
現在、卵保護中)。
あらたな種類が登場し、生物の動きにさらにバリエーションの増えた「イン
ド洋の水槽」、ぜひ楽しんでごらんください。
・インド洋の水槽、関連ニュース
「リュウキュウスガモはキレテナ~イ、カミソリウオの展示」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=8313
「砂がごはん? オオイカリナマコの食事」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=9755
「お花? いや、それはゴカイだよ」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=10135
〔葛西臨海水族園飼育展示係 飛田英一朗〕
■井の頭自然文化園■====================================================
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▼井の頭狸庵にようこそ[2]日本人の描く狸&講演会
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井の頭自然文化園で開催中の特設展示「井の頭狸庵にようこそ──のぞいて
みるタヌキの真実」では、動物としてのタヌキだけではなく、日本の狸文化に
ついても紹介しています。今回はそのコーナーについてご紹介しましょう。
現代の人々が思い浮かべるタヌキのすがたは「信楽焼の狸」の影響を強く受
けているようですが、丸く巨大なお腹に徳利といった、こっけいなイメージは、
20世紀初期にできあがったものです。
9世紀から13世紀にかけての日本では、「狸」と表わされる動物はテン、イ
タチ、イノシシ、ノネコなど、里山にくらすさまざまな動物を包括していたと
考えられており、おろかでお人好しという要素だけではなく、人間を殺してし
まう残忍で凶悪な要素、山の中で人をだます妖怪的な要素など、種々のイメー
ジを含んでいました。日本人の描くタヌキのすがたは、時代や社会背景ととも
に大きく変わってきたのです。
特別展示では、よく知られている「かちかち山」などの昔話や、「同じ穴の
狢(むじな)」、「捕らぬ狸の皮算用」などのことわざを通して、そこに描か
れた狸のすがたの変遷をご紹介しています。古い資料の狸絵からは、日本人が
描いてきた狸のすがたが、いかに多様であるかがわかります。また、狸寝入り
や狸囃子について、生物学的な解説を試みるとともに、タヌキ汁の味について
も職員が考察しています。
会場では、いろりにタヌキ汁の入った鍋がかかっており、そこを中心に、背
負子(しょいこ)、笠と蓑、茶釜、ふいごなど、狸とともに昔話に登場した道
具も展示してあります。また、狸の登場する古いアニメや絵本を座って楽しむ
こともできます。
特設展示にあわせて、2009年6月21日(日)には、講演会「タヌキと狸 そ
の世界を知る」を開催! 『狸とその世界』や『日本人の動物観』の著者であ
る立正大学名誉教授の中村禎里先生に、「日本人にとって狸とは何か」という
テーマでお話しいただきます。また、前回ご紹介した青梅市永山丘陵で里山動
物の観察をされている熊谷さとしさんに、「里山のタヌキ」についてお話しい
ただきます。講演会は要申込。締切は2009年6月9日(消印有効)です。くわ
しくは、下記リンクをごらんください。
・井の頭狸庵にようこそ[1]東京の里山にくらすタヌキ&観察会
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=11590
・講演会「タヌキと狸 その世界を知る」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&link_num=11530
〔井の頭自然文化園教育普及係 天野未知〕
■ B O O K S ■=========================================================
『けむくじゃらし。』
秋草愛、メディアファクトリー、2009年03月19日刊、本体1,200円
ISBN978-4-8401-2745-5
「けむくじゃら」とは、「全身に毛ないし羽毛のはえた、ヒト以外のどうぶ
つの愛すべき総称」。「けむくじゃらし」とは、「けむくじゃらをじゃらす。
またはともに戯れる様子」とのこと。
イラストレーション、絵本、立体造形作家の秋草愛さんによる、どうぶつイ
ラストエッセイ。「じぶんと違う生きもの。だけど同じ生き物」がだいすきな
秋草さんが、動物園で見たり、いっしょにくらした「けむくじゃら」の世界を
描き、語っています。
動物園に出かける楽しさ。動物園の見方。そこから、カワウソ、カピバラ、
シロクマ、ツチブタ、などの「たのしいどうぶつ」、バク、ヤブイヌ、キノボ
リヤマアラシなど「かわいいどうぶつ」、アルマジロ、アリクイ、オカピなど
「ふしぎなどうぶつ」、ハシビロコウ、オオコウモリ、キリンなど「すごいど
うぶつ」という章立て。p.6 には「ちょっとかたよっていますが、私の好きな
どうぶつたち」とあります……。
秋草さんが飼われていたインコやイヌの写真やイラストもふんだんに使われ
ていて、立体作品やその他作品も紹介されています。モグラを初めて見たのは
動物園と書かれていますが、やはりそれは多摩動物公園?
おわりに(p.117) にはこうあります──私が“どうぶつが大好きなヒト”
になったのは、小さな子どもの「かわいい」が「愛しい」に変わる、豊かな時
間を育んでくれた動物園と、へんてこりんな私の感性を見守ってくれた大人た
ちのおかげです」。
秋草さんのサイト「あきくさあい&popof」↓で、作品が見られます。ぜひ。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/and_popof/
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N E W S C L I P S
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●弱る太陽、ミニ氷河期に入る可能性?(朝日)
http://www.asahi.com/science/update/0601/TKY200906010159.html
●干ばつで死ぬアフリカゾウが続出、マリ(CNN.co.jp)
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200905190032.html
●深海にすむゴマフホウズキイカが山口県沿岸、水深3mで見つかる(産経)
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090526/scn0905261715001-n1.htm
●ヒヨコが足し算・引き算?(産経)
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090522/scn0905221038002-n1.htm
●2008年の新生物種トップ10──米アリゾナ州立大学(CNET Japan)
世界最長の昆虫、世界最小のタツノオトシゴ、世界最小のヘビ、カフェインなし
のコーヒー、ヘアスプレーから見つかったバクテリア等。
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20393658,00.htm
●新聞記事などから人と動物の関係をさぐる──ジュネーヴ大学(swissinfo.ch)
http://www.swissinfo.ch/jpn/front.html?siteSect=105&sid=10777608
●「円山動物園で地球温暖化と生物多様性を考える──環境白書を読む会」開催
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/topics2-199.html
●毒で獲物を仕留めるコモドオオトカゲ(ナショナルジオグラフィック)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=76832008&expand
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つ図鑑」のばあい、完全なかたちで表示するためには、図鑑のトップページ
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▽編集後記
・えー、外は雨ですか。どんよりー。そんな季節とはいえ、なんか損をした気
分。事務所にいると、エリマキキツネザルのギョアスギョアス!という鳴き
声が池の向こう側から聞こえてくるようになりました(アイアイのすむ森)。
シジュウカラガンもにぎやか、というか、ちょっと静かにして、君ら(無理)。
(大平)
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メールマガジン ZooExpress No.436 - 2009年06月05日
財団法人 東京動物園協会
110-0007 台東区上野公園9-83 上野動物園内
電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
e-mail: webmaster@tokyo-zoo.net
URL : http://www.tokyo-zoo.net/ 東京ズーネット
携帯サイト: http://www.tokyo-zoo.net/ (PC版と同じです)
(c)2009 Tokyo Zoological Park Society
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