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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.132 - Oct 3, 2003
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」。
・ズーフェスタって、知ってる?
■動物解説員特別企画■================================================
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▼「大人のための動物園・水族園」、参加者募集中!
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大人のための特別企画。動物解説員といっしょに、朝9時30分から午後3
時まで、じ~っくりと動物園や水族園を歩いてみませんか?
上野動物園(11月27~29日)、多摩動物公園(11月22日)、葛西臨海水族
園(12月1日)、井の頭自然文化園(11月22日)。
くわしくは、東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/ をどうぞ。
■上野動物園■========================================================
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▼何匹いるの?──アオサソリの赤ちゃん
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「刺されたら死ぬのコレ?」「うわー、サソリだよ、サソリ」という声が
聞こえてくる、小獣館1階奥。タランチュラの左隣にいるのが、アオサソリ。
2003年9月22日、そのアオサソリが子どもを産みました。何匹いるのか、
正確にはわかりません。担当者によれば、15匹前後とのこと。写真は東京ズ
ーネット http://www.tokyo-zoo.net/ のニュースページをごらんください。
母親の背中に、小さなサソリがぎっしり!
飼育容器の中にいる親は母親だけ。オスは、去年の12月に死亡してしまい
ました。それから半年以上たって、子どもたちが生まれたのです。子どもは
卵胎生、つまり、母体内で卵が孵化してから、母体の外に出てきます。
今日(10月3日)見てきたら、子どもは体が褐色に近づいていて、まもな
く脱皮しそうです。脱皮したら、お母さんの背中をおりて歩きだすでしょう。
親にはフタホシコオロギを週に1匹あたえています。
じっと子を背負ったまま、毒腺をもった尾をもたげてジッとしているアオ
サソリのお母さんですが、来園者の反応はいろいろです。ウジャウジャいる
子どもたちを見て、「マジ? ありえなくナイ?」とつぶやく人、絶句する
人……。
それでも、「サソリ」には何か人を引きつけるものがあるのか、足をとめ
る方多数。悪役の魅力でしょうか?
■多摩動物公園■======================================================
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▼アムールトラの「センイチ」、大阪へ
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2003年5月26日に生まれたアムールトラのオス。来園者のみなさんから名
前を募集して、その中から「センイチ」に決定しました。もちろん、監督の
事務所にはジンギをきっております。
そのセンイチが、大阪市の天王寺動物園に旅立ちます。いま天王寺にいる
アムールトラはメスの「アヤコ」1頭だけ。多摩動物公園には、センイチの
両親である、アシリ(メス)とビクトル(オス)がいるので、センイチをア
ヤコの婿に出すことにしました。
アヤコは6歳。センイチはまだ5か月ちょっと。しばらくは、おり越しの
見合いとなりそうです。
東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/ のニュースページには、7
月3日、7月19日、10月2日のセンイチの写真を掲載しました。顔がちょっ
とおとなっぽくなったでしょうか。
出発日は10月9日(木)。センイチに会えるのはこの日の正午までです。
天王寺での公開は、日本シリーズ閉幕ごろ?
・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」のアムールトラはココ↓。生まれたばか
りのセンイチのビデオもあります。
http://www.tokyo-zoo.net/encyclopedia/species_detail?code=8
・天王寺動物園 http://www.jazga.or.jp/tennoji/
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▼子供写生画・動物園写真コンクールの入賞作品決定!
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第45回をむかえた「子供写生画コンクール」。そして、デジタルカメラ部
門を新設した第7回「動物園写真コンクール」。入選作品を、10月3日から
12月2日まで、ウォッチングセンターで展示します。写生画の金賞とフィル
ムカメラ部門の最優秀賞を、東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/
の催し物ページに掲載しました。ごらんください。
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▼ズーフェスタに参加しよう!──10月5日(日)11時から3時まで
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上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園でボランティア活動を熱心に
つづけているのが「東京動物園ボランティアーズ」、略して「T.Z.V.」。
いろいろな催し物などを通じて、動物を見るときのヒントをお話ししたり、
動物のからだやくらしについて体験型のガイドをおこなったりしています。
そのT.Z.V.の多摩グループが総力を結集して開催するのが「ズーフェスタ」。
お子さん中心の催しものです。
1989年に「T.Z.V.秋の祭典」としてはじまり、1993年には「青空教室」と
名前をあらため、そして1999年から「ズーフェスタ」として、内容や運営方
法を一新。年1回、パワー全開で実施します!
今年は、こんどの日曜日、10月5日に開催です。時間は午前11時から午後
3時まで。アジア園のシフゾウ広場にお集まりください(雨天の場合は10月
19日に順延)。
・うんち、うんち、うんち──たべるからでるのだ
動物のうんちについての、簡単なクイズと展示です。
11時から14時30分まで、30分おきに「ゾウのうんち洗いショー」も実施!
・エサは何かな?──キーパーゲーム
見習いキーパー(飼育係)に変身。動物のえさをあててみよう。親子で
の参加も大歓迎!
・つくってみよう!
「じーじーゼミ」教室──竹の筒をつかって、「ジージー」鳴くセミを
つくります。1回30分。整理券配布。
「木でつくろう!」──木をつかって、好きな動物をつくろう。
・フェイスペインティング
舞台用化粧品で顔にもようをかいて、ウサギ、トラ、チーター、レッサ
ーパンダに変身。所要時間約5分。動物の気分で園内を散歩してみては?
・チンパンジーになっちゃおう!
チンパンジーは、木の枝をつかってアリ塚からアリを「釣って」食べる
ことが知られています。会場に用意した「アリ塚」から、中のモノを釣り
あげ……られるかな?
・モルモット教室
モルモットを、そ~っとだいて、そ~っとさわって……。
◎日野市の天気予報(Yahoo!)
http://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/13/13212/44112.html
■葛西臨海水族園■====================================================
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▼お母さんの子育て──アークティックアイソポッド
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先日、北極海の水槽で、アークティックアイソポッドのメス1匹が、触角
にたくさんの子どもをつけて、子育てをはじめました。
アークティックアイソポッドは、甲殻類のなかでも、ワレカラやフナムシ
などとともに「フクロエビ類」と呼ばれています。フクロエビ類は、かわっ
た子育てをすることで知られています。
産み出された卵は、いったんメスの胸部にある「育房」とよばれる保育嚢
におさめられ、親とおなじかたちに成長するまで、そこにとどまります。
アークティックアイソポッドの場合、メスの育房から出た子どもは、すぐ
にその母親の触角につかまります(写真は、東京ズーネットのニュースペー
ジをごらんください http://www.tokyo-zoo.net/ )。くわしい生活史はわ
かりませんが、子どもは1年以上触角の上で生活するようです。
子育てをはじめたアークティックアイソポッドのお母さんは、水槽奥のや
や左側の壁から生えている海藻につかまっったまま、あまり動きません。こ
の場所には、水槽内で循環させている水がよくあたるのです。
また、子どもたちに新鮮な海水を送るためでしょうか、それとも水中にた
だよっている餌を捕りやすくするためでしょうか、お母さんはときどき体を
そらせたり戻したり、触角を大きく振り上げたり、いろいろな動きを見せま
す。親も子も、体の前半部にある「くし状」に変化した脚で、浮遊する餌を
こしとって食べます。
私が3年前の夏に北極海にもぐって観察したときは、自分の体長の3分の
1ほどもある子どもをたくさん背負ったメスがいました。甘えん坊の子ども
をもった親が苦労するのは人間もアイソポッドも同じだなあ、と変なところ
で感心してしまいました。
それにしても、触角の力は相当なもののはずです。子育てをするために特
化したものといえるでしょう。オスもメスとおなじような触角がもっていま
すが、子育てをしないオスにとって、この触角は大きすぎるかもしれません。
水族園では今までにも、子育て中のメスを展示してきましたが、それは来
園した時点ですでに子どもつきだったのです。飼育中に子どもをつけたのは、
今回がはじめて。触角にどれくらい長居をするか、観察するのによい機会で
す。
じつは、水槽の右上で、もう1匹のメスも子育てをはじめました。2003年
10月3日現在、まだ十数匹しか触角についていませんが、育房が真っ白には
ち切れそうになっているので、これから続々と子どもたちが出てくるにちが
いありません。 〔葛西臨海水族園調査係 池田正人〕
※「うごく!どうぶつ図鑑」でも、ビデオを紹介しています。トップページ
http://www.tokyo-zoo.net/ から、「東京ズーネットBB」をごらんくださ
い。ビミョーに動いてます。
■大島公園動物園■====================================================
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▼新ボキャ、学習中です──キボウシインコ
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キボウシインコの「アテラ」は、一般の家庭で飼育されていた経験がある
ので、ボキャブラリーが豊富。来園者のみなさんと会話を楽しんでいるかの
ように「しゃべって」います。
この4月、アテラの飼育担当者がかわりました。新担当者は、あらたなこ
とばを教えこもうと、毎朝、作業をしながら、ある単語を声に出しているそ
うです。その単語は──「ようこそ!」。
いまのところ、まだ成功していないようなのですが、いずれは話してくれ
るだろうと期待しています。インコがお客さんを歓迎する動物園、すてきだ
と思いませんか。
アテラの写真は東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/ のニュース
をどうぞ。 〔大島公園動物園 高橋孝太郎〕
■TokyoZooShopのお知らせ■============================================
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▼「ゴリラ」の気分でお食事を!
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「体験メニュー・ゴリラの食事」は、9月新発売のおすすめメニュー。
上野動物園のゴリラたちが食べているものをベースに、私たち人間が食べや
すいようまとめました。
食パン、バナナ、ヨーグルト(フルーツミックス入り)、煮干し、ゆで卵、
落花生、レーズン、プチトマト、サラダほうれん草など、中身もバラエティ
に富んでいます。ボックスに入って680円(税込)。
上野動物園の東園食堂と西園食堂で販売中です。「ゴリラの食事」を食べ
ながら、秋ひとときを「ゴリラ」の気分で過ごしてみては?
写真は http://www.tokyo-zoo.net/shop/ から「ショップニュース」をご
らんください。
■おたより紹介■======================================================
読者のMさんからのおたよりです。仕事中、コンピューターのキーボード
上にハエトリグモを発見したときの目撃談。クモが液晶画面を見ているよう
だったので、画面上でポインターを左右に動かしてみると、それを追いかけ
るようにして、体の向きを変えたそうです。
面白いのでそのまま細やかに動かしたり、少し止めたりすると、す
きをうかがうようにだんだん近づいてきました。ちょうど「だるまさ
んが転んだ」をしているような感じです。
そして、ひと跳びで届きそうな場所まで来たと思うと、次の瞬間、
クモは見事にポインターに飛びつきました。ちょうど矢印をかかえこ
もうとするような向きです。
しかし相手が捕まえられないことに気がついたのか、クモは一瞬呆
然とし、触手をしきりに動かして悔しがった(?)後、モジモジと少
しずつ離れていきました。
ハエトリグモは、ハエを捕まえるのにほとんど視覚に頼っていると
いうことがわかりました。液晶画面ですからハエの羽音もしませんし、
マウスは右手の書類の影で動かしていたので気配も近くにはありませ
ん。あの小さな単眼で20センチも離れたところのポインターを捕まえ
に来るとは、さすがは野生のハンター。大したもんだと感心しました。
Mさんには、ポインターから少しずつ離れていくクモの写真を送っていた
だきました→ http://www.tokyo-zoo.net/news/temp/2003_10/haetori.jpg
た、たしかに……。このメールマガジンを編集している画面上も、ときど
きハエトリグモが横切るのですが、ポインターを動かしたことはありません
でした。じつはメールをいただいた日に運よくハエトリグモが来たので試し
てみたところ、たしかに反応あり。でも、だるまさんが転んだ、とまでは行
かず。ポインターの色がちがうせいでしょうか?(Macintoshは黒、Windows
は白)。
ハエトリグモ類は、単眼が8個あって、真ん中の2個がヘッドライトのよ
うに発達しています。求愛ダンスも視覚的なものだとか。
みなさんも、画面にハエトリグモがきたら、マウスをぐりぐりしてみては?
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N E W S C L I P S
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●オランウータン、20年以内に絶滅の恐れ(CNN/ロイター/AP)
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200310010016.html
●100羽めのキーウィが孵化──オークランド動物園
ニュージーランドのオークランド動物園は、ニュージーランド銀行がすすめ
るキーウィ繁殖計画に1996年から協力。このたび、100羽めが孵化しました。
写真 http://www.aucklandzoo.co.nz/aucklandzoo/news_main.php
●ミナミシロサイ生まれた──米オーデュボン動物園(ルイジアナ州)
2003年9月8日に赤ちゃんが生まれました。母子のQuickTimeビデオはココ↓
http://www.auduboninstitute.org/rhino/clips.htm
●カバの子誕生──米エレン・トラウト動物園(テキサス州)
母ナキリ、父パンチョ→ http://www.ellentroutzoo.com/hippo.htm
2003年9月24日、その2頭のカバのあいだに赤ちゃん誕生。
写真: http://www.ellentroutzoo.com/zoo_babies.htm#Hippopotamus
・バクテンする父パンチョ動画
http://www.ellentroutzoo.com/zoonews.htm#hippo
●マレーバクも生まれた!──米ウッドランドパーク動物園(ワシントン州)
スライドショー http://www.zoo.org/spotlight/slideshow/sldshw.htm
出産の瞬間と赤ちゃんの体調チェック、動画 http://www.zoo.org/spotlight/ss.htm
●コモドドラゴンの赤ちゃん誕生、2003年8月27日──トロント動物園
http://www.torontozoo.com/about/press_011003.asp?nav=7
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▽編集後記
・先週配信のNo.131が、二重配信されてしまいました。配信システムの不具
合によるものです。大変失礼いたしました。アドレスが二重登録されてい
るわけではありませんので、登録解除等の手続は不要です。
不具合はもう修正ずみです。いや、そのはず。というか、それでも祈り
つつ、ボタン押下……。
・みなさんのお便りをお待ちしています! (大平)
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メールマガジン ZooExpress No.132 - 2003年10月03日
財団法人 東京動物園協会
110-0007 台東区上野公園9-83 上野動物園内
電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
e-mail: webmaster@tokyo-zoo.net
URL : http://www.tokyo-zoo.net/ 東京ズーネット
(c)2003 Tokyo Zoological Park Society
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