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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.224 - 2005年07月08日
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」。
・モウコノウマ再発見の巻。
・友の会の年会費は、2,000円。機関誌「どうぶつと動物園」をお届けします。
東京動物園友の会に入会しませんか? 入会・継続の手続きは、クレジット
カード&オンラインでもOK! → http://www.tokyo-zoo.net/member/
■多摩動物公園■======================================================
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▼モウコノウマ舎リニューアル
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いま、多摩動物公園は新オランウータン舎のオープンで盛りあがっていま
すが、じつはモウコノウマ舎もリニューアルオープンしました! 来園され
た方は、お気づきになりましたでしょうか?
これまで放飼場を木柵で囲っていましたが、「野生馬」であるモウコノウ
マがいかにも家畜っぽく見えるので、鉄柵に変更しました。それにともない、
観覧通路を放飼場とおなじ高さに下げました。今までは高い位置から見おろ
すことしかできなかったのですが、もっと間近で観察できるようになりまし
た。写真は東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/ のニュースページ
をごらんください。
モウコノウマの足に見られる「縞模様」や、「夜目」(よめ;附蝉[ふぜ
ん]とも)も見えます。「夜目」というのは、前膝の関節の内側、後肢の飛
節(ひせつ)の内側にある、かさぶたのような、毛の生えていない部分。ウ
マ属では四肢に、ロバやシマウマには前肢のみに見られます。ウマが暗闇で
もつまづかずに歩けるのは、この夜目で見ているのだ、と考えられていたそ
うです。附蝉という名は、この部位が、木にとまった蝉に似ているためだと
か。
リニューアルのおかげで、草を食むモウコノウマのすがたが、手の届きそ
うな距離(でも、あぶないから手は出さないでね)で、じっくり見られます。
また、走り回るモウコノウマの馬蹄の響きを聴くことができるかもしれませ
ん。
リニューアルしたモウコノウマ舎で、モウコノウマの美しさ、穏やかさ、
たくましさを実感してみてください。きっと再発見があるはずです。
〔多摩動物公園飼育課 飛田英一朗〕
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▼マレーグマのベロ~ンな舌
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多摩動物公園のマレーグマ「モモコ」。くらしが単調にならないように、
蜂蜜を特製容器に入れてあたえることにしました。まずは、写真を東京ズー
ネット http://www.tokyo-zoo.net/ のニュースページでごらんください。
舌がビロ~ンと伸びています。マレーグマの特徴である長い舌を見てもら
うため、透明のプラスチック製容器を使いました。蜂蜜をあたえるのは午後
なのですが、曜日や時間は決めていません。この長い舌を見ることができれ
ば、きっと大吉。
また、モモコの「写真集」もマレーグマ舎の前に設置しました。豪快な舌
づかい、そして、独特な表情をゼヒごらんください!
■葛西臨海水族園■====================================================
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▼海の日特別企画、生き物調査を公開!
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葛西臨海公園内の「西なぎさ」で、小型の地曳網をつかった生き物調査を
おこないます。どんな生き物が入ってくるでしょうか? 職員といっしょに
観察してみませんか? 参加は無料です。
日時 2005年7月18日(月)午後2時から約40分(雨天中止)
場所 葛西臨海公園「西なぎさ」(渚橋を渡って左側の海辺)
集合 上記「西なぎさ」にお集まりください。
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▼伊豆諸島を探検しよう!──三宅島復興支援イベント
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このたび、三宅島の全島避難指示が解除されました。葛西臨海水族園では、
関係機関の協力を得て、三宅島の復興支援と伊豆諸島の産業振興を目的に、
催し物を開催します。
日時 2005年7月16日(土)~18日(月)午前10時~午後4時(写真展の
み8月31日まで)
内容 ・伊豆諸島、小笠原諸島の特産品紹介と販売(「東京の海」展示ス
ペースにて)
・展示生物の紹介──タカベ、テングダイ、ニザダイなど、三宅島
周辺に生息する魚類などの解説(「東京の海」にて)
・パネル展示──伊豆諸島と小笠原諸島の観光スポットなど、関連
パネルの展示(「東京の海」展示スペースおよびレストラン前展
ボード)
・三宅島写真展(8月31日まで)──三宅島噴火災害に関する写真
展(レストラン前展示ボード)
・レストランでの特別メニュー提供──アシタバのおひたし、アシ
タバ茶、クサヤの付け出しなど、島の特産品をつかったメニュー
(レストラン「シーウインド」)
※なお、7月16日(土)~18日(月)の3日間は混雑が予想されるため、
ベビーカーの館内持ちこみはご遠慮下さい。ご協力をお願いいたします。
■東京動物園友の会のおしらせ■========================================
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▼「どうぶつと動物園」夏号ができました
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「どうぶつと動物園」夏号ができました。巻頭の「飼育係の一日」は、多
摩動物公園のアフリカゾウとその担当者にズームイン!
「回想・あの日の上野動物園」の著者、故・澤田喜子さんは、1940年から
1982年まで上野動物園の職員でした。昨年(2004年)、澤田さんが動物園の
思い出について原稿を書きためていたことがわかり、遺稿の中から、猛獣処
分の対象となったゾウたちとの記念撮影、そして、終戦に向かう時代の上野
動物園を描いた一節を掲載しました。
「どうぶつと動物園」は東京動物園友の会の機関誌です。年会費2,000円。
友の会への入会は http://www.tokyo-zoo.net/member/ の「入会資料申込み」
でどうぞ。資料と専用振込用紙をおとどけします。
クレジットカードをおもちの方は、オンラインでのお支払い&即入会!も
可能です→ http://www.tokyo-zoo.net/member/
【最新号(夏号)の目次から】
○飼育係の一日──多摩動物公園のアフリカゾウ
○森林に暮らすヤマドリ──意外に知られていない日本の鳥……川路則友
[飼育レポート]日本の鳥、ヤマドリの飼育
──すべての亜種の展示をめざして[井の頭自然文化園]……永田典子
○あ・ら・かると
[飼育レポート]グローワームの輝きを展示する
──新しい展示が軌道にのるまで[多摩動物公園]
……櫻井佑子・駒谷良平・田畑邦衛・高家博成
○回想・あの日の上野動物園──職員が見た戦時中の上野動物園
……澤田喜子
○多摩動物公園の新しいオランウータンの展示施設
○楽しく・見やすく──上野動物園の展示の工夫
[詩]タランチュラ……木坂涼、画=長谷川義史
[ヒト、どうぶつを語る]乳牛狩り……アーサー・ビナード
[動物園講演会より]樹洞を利用する動物たち……安藤元一
○動物園の話題……海外から/国内から/東京から
○新妻昭夫の図書館だより
○会員のページ
○英文目次・要旨
○“ポピー”の遊び
■ B O O K S ■=======================================================
『わたしはイルカのお医者さん──海獣ドクター奮闘記』
勝俣悦子著、岩波書店、2005年4月20日刊
本体1,800円、ISBN4-00-025757-9
イルカに惹かれ、1977年に鴨川シーワールドに入社し、長年海獣の獣医師
を務めている著者の奮闘記。餌を食べないベルーガ、ミルクを飲まないセイ
ウチ。勝俣さんの解決法とは……。
シャチへの餌やり、セイウチの牙の手術、ベルーガに胃カメラ、トドへの
注射といった作業の工夫。そして、人工授精によるバンドウイルカ繁殖成功
にいたる道のり。
動物を観察し、自分の頭を使って、解決する──「海獣医師の世界の第一
人者として知られる」著者の苦労と発見の喜びが率直に綴られています。
・岩波書店 http:///www.iwanami.co.jp/ の書誌情報
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/9/0257570.html
・岩波書店サイト内の詳細情報(著者紹介や本文の一部、写真等)
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0257570/top.html
・国立オリンピック記念青少年総合センター http://www.nyc.go.jp/ が
運営する「子ども放送局」内の番組リストより、勝俣さんの仕事等に焦
点をあてた動画(約30分、WMP)。↓平成15年2月1日をクリック。
http://210.254.109.67/b_ken/list_ken.html
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N E W S C L I P S
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●鳴き声で敵の「大きさ」を伝えるアメリカコガラ(CNN.jp、ロイター)
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200507030009.html
●オーストラリア北部でイルカの新種発見(OCN、AFP=時事)
http://www.ocn.ne.jp/news/data/20050706/a050705172006.8ifcykvf.html
●カナダヤマアラシの「毛」の電子顕微鏡写真──ブログ「保全医学研究所」
http://blogs.yahoo.co.jp/haemoproteus_gallinulae/5804370.html
●ベルリン動物園でカラカラ(ハヤブサ科)が繁殖(写真)
http://www.zoo-berlin.de/erleben/aktuelles/newsdetail/article/12/ein-schoner-greifvogel-zuchterfolg-im-zoo-zwei-schopfkarakaras-geschlupft.html
●ドイツのオスナブリュック動物園でキリンの赤ちゃん誕生
2005年7月5日、メスのキリンが誕生。写真多数。
http://www.zoo-osnabrueck.de/magazin/artikel.php?artikel=476
●バス停で昆虫展示──米サンフランシスコ動物園
小さい写真をクリックして拡大してください。
http://sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2005/07/02/BAGO4DI3V21.DTL
●アルファベットでできたどうぶつたち──Flashによるアニメーション
http://www.bemboszoo.com/ (本も出ています)
●東武動物公園で小学生&大人向けの動物園1泊企画。締切2005年7月17日
http://www.tobuzoo.com/cgi-bin/park/eventnews/eventnews.php?d=200507&i=1
●兵庫県豊岡市でオオサンショウウオ256匹確認(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050707i307.htm
●国立民族学博物館の企画展「みんぱく水族館」
マダイやカクレクマノミなど、生きている魚や貝と豊富な民族資料を同時に
展示。くわしくは http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/aquarium/ 。
●映画「皇帝ペンギン」、日本での公開は2005年7月23日から。
動物行動学者でもある監督が極寒の南極でコウテイペンギンの子育てを撮影。
・日本公式サイト http://www.gaga.ne.jp/emperor-penguin/
・英仏公式サイト http://empereur.luc-jacquet.com/
(日本語版予告編と仏版予告編とで、途中画像が逆版なのはなぜ?)
●ボルネオゾウを衛星から追跡
ボルネオに分布するアジアゾウ「ボルネオゾウ」3頭に発信器付きの「首輪」
を装着。衛星から追跡する研究が始まりました。(Animal Planet News)
http://animal.discovery.com/news/afp/20050704/pygmyelephants.html
なお、(ボルネオ)ピグミーゾウという名で新種あるいは亜種として報道さ
れてしまった件については、こちら↓
http://www.bbec.sabah.gov.my/japanese/nature/Elephant.htm
●昨年度は118年の歴史で最大年間入園者数第2位──オレゴン動物園
2000年度の137万人につづき、2004年度は133万人を記録。なお、年度は7月
1日始まり。サマーキャンプやコンサート等のイベント、ハクトウワシの新展
示の効果のようです。
・ニュース
http://www.oregonzoo.org/Newsroom/2005%20releases/2005july.htm#attendance
・ハクトウワシ新展示
http://www.oregonzoo.org/Exhibits/GreatNW/EagleCanyon/index.htm
●動物園からペンギンを盗み出した日本人ボクサー
ペンギンを盗み出して記念撮影でひともうけ、ってエェー?
http://www.digisbs.com/local_sports/20050706000000000081.htm (静岡新聞)
http://www.tic-box.com/doc-nitta/nitta-index.html (Talk is Cheap)
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変更をご希望の方は、いったん解除をおこない、あらためて新アドレスを登
録してください。 http://www.tokyo-zoo.net/express/
▽編集後記
・上記↑「どうぶつと動物園」で原稿を掲載した故・澤田喜子さんは、上野
動物園のすぐ近くで生まれ育ちました。昭和11年(1936年)の「三大事件」
のひとつであり、“東京中を恐怖に陥れた”とさえいわれる「クロヒョウ
脱出事件」(上野動物園から早朝にクロヒョウが脱出。夕刻捕獲)も18歳
のときに間近で体験。ピストルを持った警官が近所を警戒していたことも
書き残しています。
・「どうぶつと動物園」は「東京動物園友の会」の機関誌です。会員の方を
対象とした「友の会の日」(今年は8月27日、上野動物園にて)では、澤
田さんの遺稿の一部を朗読でご紹介します。友の会については、つぎのペ
ージをごらんください→ http://www.tokyo-zoo.net/member/ 。
・ちなみに、あと二つの事件とは、ニ・二六事件と阿部定事件。 (大平)
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電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
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(c)2005 Tokyo Zoological Park Society
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