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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.196 - Dec 24, 2004
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」。
・正月の催し物メジロ押しの巻。
・上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園は1月2日
からオープン! 3日(月)も開園しています。
・東京動物園友の会に入会しませんか? 入会・継続の手続きは、クレジット
カード&オンラインでもOK! → http://www.tokyo-zoo.net/member/
※なお、友の会の年会費は、2005年より年会費 2,000円に値下げいたします。
また、機関誌である月刊「どうぶつと動物園」は季刊誌に生まれ変わりま
す。くわしくは http://www.tokyo-zoo.net/member/ をごらんください。
■上野動物園■========================================================
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▼動物たちにクリスマスプレゼントをしてみました
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おしらせしたとおり、動物たちに特製クリスマスプレゼントをしてみまし
た。そのようすは、東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/ のニュー
スページをごらんください。
その1、ホッキョクグマに鮭。これはもう、ホッキョクグマ舎リニューア
ルでもご報告したとおり、クマ大好き。職員が扮するサンタクロースがかか
げたサケに、ユキオの目はハートマーク(ニュースページ写真)。もらった
鮭は、運動場内のいつもの場所に持って行って「いただきまーす」。
その2、アジアゾウにケーキ。バナナ、オレンジ、リンゴ、キーウィなど
の果物を、スポンジ&生クリームの台に乗せて。気に入ってもらえた、はず。
その3、タテガミオオカミに特製ケーキ。山型の台に生クリームをかぶせ、
バナナ、キーウイをあしらいました。写真で見えるピンク色、赤色の部分は
フレッシュなイチゴ──ではなくって、じつは鶏頭と馬肉。ワイルド。
その4、ガラパゴスゾウガメにスイカ。え? 地味? でも、緑と赤で、
いちばんクリスマス風。ゾウガメの好物です。
プレゼントは12月19日と23日におこない、25日(土)が最終日。25日は、
ホッキョクグマ(11時)、タテガミオオカミ(1時15分)、ガラパゴスゾウ
ガメ(2時15分)です。
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▼ロバのロッキーが子どもたちにプレゼント
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これもおしらせした「子ども動物園のクリスマス」。小学生以下 200名が
対象でした。暖冬とはいえ、今日(12月24日)は真冬日となりました。それ
でも、さっそく受付をしめきるほどの大人気! 動物に関するクイズの後、
ロバの「ロッキー」がサンタクロースすがた(?)で登場。東京ズーネット
のニュースページ http://www.tokyo-zoo.net/ をごらんください。
子どもたちは順番にステージにあがり、ロッキーといっしょに写真をとっ
たり、ロッキーのからだに装着した「くじ袋」からくじをひいて景品をもら
い、はしゃいだり、泣いてみたり。
明日(12月25日)も午後1時30分から、子ども動物園の動物園ステージで
開催します。小学生以下、先着200名までです!
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▼お正月の催し物
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○クマの気分になって探検しよう!
クマ舎の中に入ってみませんか? 運動場にも出られます。上野動物園の
クマ舎は、1960年につくられた古い施設。老朽化もすすんだため、全面改修
に向けて、2005年1月にとりこわす予定です。すでにエゾヒグマは東武動物
公園に旅立ち、マレーグマの母子(キョウコと赤ちゃん)はオランウータン
のモリーのとなりに引っ越しました。ホンドタヌキはドール舎の裏側、マレ
ーグマのサクラ(メス)とアズマ(オス)はトラ舎内に移動しました。
そこで、とりこわす前のクマ舎の中を一般公開します! ふだん入ること
のできない飼育係専用の通路やクマ用の通路、さらにクマの寝室や運動場も
見学可能! ただし、足もとが悪いので、歩きやすい靴でおこしください。
公開日時は2005年1月5日(水)~1月10日(月・祝)の午後1時~2時。
東園の「クマ舎入口」にお集まりください。案内図はこちら↓(PDF、360KB)
http://www.tokyo-zoo.net/event/temp/2005_01/2005_jan_ueno_event_map.pdf
○園長と動物たちがお出迎え──1月2日、3日
○新春鏡割──樽酒をふるまいます。1月2日。
○記念写真を撮ろう!──園長やアジアゾウやフクロウと。1月2、3日。
○獅子舞──松本源之介氏とその社中による獅子舞。1月2日、3日。
○トリのクイズラリー──1月2日、3日。参加者には記念品進呈。
○ペンギンの散歩──人気者たちの散歩。1月2日、3日。
○特製「干支ピンバッジ」プレゼント──1月2日、3日。商品お買いあげ
の方に。
※上記イベントの時刻、場所など、くわしくは、東京ズーネットの催し物ペ
ージをごらんください。 http://www.tokyo-zoo.net/
園内イベントマップはこちら↓(PDF、360KB)
http://www.tokyo-zoo.net/event/temp/2005_01/2005_jan_ueno_event_map.pdf
■多摩動物公園■======================================================
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▼多摩動物公園のお正月
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開催場所、時刻、申込方法など、くわしくは、東京ズーネットの催し物ペ
ージ http://www.tokyo-zoo.net/ をごらんください。
○着ぐるみの動物たちと園長がお出迎え──2005年1月2日、3日
○新春鏡割り──升酒をふるまいます。1月2日、先着100名。
○新春ラッキー・プレゼント──1月2日、2005人目の来園者に記念品贈呈。
○新春スタンプラリー──鳥のスタンプを集めよう。1月2日~4日。
○特別企画「間近で見よう鳥の世界」
──飼育係が実物の鳥を見せながら解説。1月2日~4日。
○干支の折り紙教室──1月2日~4日
○特別展「選鳥萬博覧会」(よりどりよろずはくらんかい)
──鳥の骨、羽、卵をつかって鳥のからだの不思議を展示。2月28日まで。
○特別企画「ライオン舎をのぞいてみよう!」
──ふだん入れないライオン飼育施設内を見学。1月2日、3日。
○ヤクシカにお正月のプレゼント!──1月2日~4日。
○「昆虫教室」参加者募集!
──生きた昆虫の観察と実験。1~3月の全3回のコース。要申込。
○楽しくチャレンジ工作教室「小鳥の巣箱作り」──1月8日、先着50組。
○動物の見どころ教えます──2005年1月は、ワシ・タカの話、チョウの話、
ライオンの話、インドサイのくらし、動物を運ぶ、など全5回。
○干支の酉と虫の絵展
──動物画家・越川映子氏の描いた鳥や昆虫の絵を展示。3月29日まで。
■葛西臨海水族園■====================================================
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▼「親のすねかじり」にはワケがある
──アークティックアイソポッドの子育て
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「北極の生物」の水槽をのぞくと、変わったものが目につきます(東京ズ
ーネット http://www.tokyo-zoo.net/ ニュースページの写真をごらんくだ
さい)。木の枝? なにかのオブジェ? いいえ、れっきとした生き物です。
よく見ると、昆虫のナナフシに似た生物が重なり合っています。なにをして
いるのでしょう?
さらにじっくり見てみると、1匹の大きな個体の触角に小さめの個体がた
くさんしがみついています。じつは、大きいのは母親、小さめのはその子ど
もたち。「アークティックアイソポッド」(以下、アイソポッド)と呼ばれ
るこの生物は、メスが子どもを二本の太い触角で持ち運び、保護するのです。
北極の海に潜って観察した職員によれば、メスは多少流れのある海底の海
藻にくっつき、子どもを持ち上げるように体をそらしており、人が近づくと
体をバタっとふせるそうです。アイソポッドの胸のあたりを見てみると、細
かい毛がたくさんはえた脚があります。このクシのような脚で、流れてくる
プランクトンをひっかけて食べるのです。子どもを持ち上げるのは、流れて
くる餌を効率よくとるためなのでしょう。水槽の中でも、同じような行動が
観察されます。また、子どもを触角につけて持ち運べば、食べられる危険は
少なくなります。
ところで、アイソポッドの子育てについて、昨年(2003年)10月にも本誌
No.132 http://www.tokyo-zoo.net/ROOT/express/express_back?record=217
でご紹介しました(今回のニュースページの写真下は1年前のすがたです)。
今よりもずっと小さな子どもが触角にしがみついています。メスのお腹には
膜状の袋があり、その中で孵化した子どもは、その袋から出て、母親の触角
にしがみつきます。
それから1年以上たった今、子どもは「いつまで、しがみついてるの?」
と言いたくなるほど大きく見えます。人間の社会と同じで親は大変……。で
も、これにはワケがあるのです。
アイソポッドも含めて、海底でくらすウニ、ヒトデ、カニなどの底生無脊
椎動物は「ベントス」と呼ばれています。そうしたベントスの多くはたくさ
んの小さな卵を産みっぱなしにします。アイソポッドのように卵や子どもを
保護する生物は少数派なのです。
たとえばムラサキウニは、直径わずか 0.1ミリほどの卵を10万~1000万個
も水中にばらまきます。孵化した子どもはしばらくの間、水中をただよいな
がらえさを食べて成長します。この間、他の生物に食べられるなどして、ほ
とんどが親になる前に死んでしまいますが、小さい卵をたくさんばらまけば、
中には運よく生き残るものもいるでしょう。
いっぽう、アイソポッドのくらす北極は水温が低いため、子どもの成長も
遅く、また、えさの量の変動が激しく、暗い冬にはプランクトンの量が極端
に少なくなります。このような厳しい環境では、栄養をたくさんもった大き
な卵を産んだり、子どもの数を少なくして大事に保護したりした方が、より
たくさんの子どもを残せるかもしれません。
水槽内の観察では、アイソポッドはわずか数十から百数十個の卵を産み、
1年以上も子どもを保護します。北極や南極では、同じようなやりかたで子
どもを残すベントスが少なくありません。極地という環境で、できるだけた
くさんの子どもを残すための戦略の一つなのです。「親のすねかじり」にも
ワケがあったんですね! 〔東京動物園協会調査係 天野未知〕
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▼葛西臨海水族園1月の催し物
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○「キッズ・アクアリウム」リニューアルオープン
子どものための特設展「キッズ・アクアリウム」が再開。題して「うみの
ニンジャ学校」。“海の忍者”とも呼ばれるタコをテーマにした体験型展示
です。2005年1月13日(木)から開催(開催期間は1年の予定です)。会場
は葛西臨海水族園1階「東京の海」エリアの特設展会場。
ニンジャ学校のタコ先生が、海の生物のさまざまなカクレ技を伝授してく
れます。海中を再現した会場をタコになったつもりで探検してください。岩
穴をくぐりぬけたり、海中風景の中からタコ先生を探し出したり。本物のタ
コも展示します。会場には乳幼児コーナーもあります。ご利用ください。
○「キッズ・アクアリウム」リニューアルオープン、プレイベント
キッズ・アクアリウム「うみのニンジャ学校」に登場する生き物のぬり絵
で楽しんでみませんか? 2005年1月2日(日)、3日(月)、9日(日)、
10日(月・祝)、午前10時30分~午後3時、葛西臨海水族園1階「東京の海」
エリアの特設展会場前にお集まりください。
■井の頭自然文化園■==================================================
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▼公開シンポジウム「知られざる鳥ヤマドリ」
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ヤマドリは本州から九州に生息している日本固有のキジ科の鳥。五つの亜
種に分類されています。生息数などの情報が少ない一方、放鳥による亜種間
交雑が心配されています。
井の頭自然文化園では、「知られざる鳥ヤマドリ──その生態と動物園で
の取り組み」と題して、公開シンポジウムを開催します。研究者による報告
とともに、動物園での取り組みをご紹介します。
開催日時は2005年1月22日(土)午後1時~4時30分、会場は井の頭自然
文化園資料館にて。講師は伊達孝(ヤマドリ研究者)、川路則友(森林総合
研究所)、坂梨仁彦(熊本県立東稜高校)。定員は50名です。
往復はがき(1枚につき1名)に、住所・氏名・年齢・電話番号を明記し、
返信面に住所・氏名を記入して、下記宛先にお送りください。応募多数の場
合は抽選をおこないます。しめきりは2005年1月9日(日)必着です。
〒180-0005 武蔵野市御殿山1-17-6
井の頭自然文化園 普及事業担当「ヤマドリシンポジウム」係
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▼井の頭自然文化園、お正月の催し物
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開催場所、時刻など、くわしくは東京ズーネットの催し物ページをごらん
ください http://www.tokyo-zoo.net/ 。
○干支展「酉」──開催中。1月30日まで。ニワトリや当園で飼育している
ヤマドリの生息地・種類・特徴などをパネルで紹介。また、コシジロ、キ
タヤマなど、ヤマドリの剥製や骨格標本を展示します。
○園長とフェネックによるお出迎え──1月2日
○長鳴鶏(ながなきどり)の鳴き合わせ──1月2日。日本の三大長鳴鶏の
東天紅(とうてんこう)、声良(こえよし)、唐丸(とうまる)による長
鳴きを披露します! 長鳴鶏とは、長く鳴く声を鑑賞するための品種。
○新春「獅子舞」の上演──「大宮前郷土芸能保存会」のみなさん他による
獅子舞。1月3日と10日。
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▽編集後記
・催し物満載でお送りしております。長くなりすぎますので、本誌ではほと
んど見出しだけですが、くわしくは東京ズーネットの催し物ページをどう
ぞ http://www.tokyo-zoo.net/ 。
・そういうわけで、西の国の祭がチマタでもあふれかえっている今日このご
ろ。そんな賑わいも土曜日で終わって、一転、日本人な季節に突入です。
今年一年、ご愛読、ありがとうございました。次号も、年が変わってさっ
そく送信ボタンを押す予定です。よい年をお迎えください。 (大平)
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メールマガジン ZooExpress No.195 - 2004年12月24日
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