エゾシカの「キュー」が死亡しました

ニュース
2026年6月28日

上野動物園の東園「日本の動物」で飼育していたエゾシカの「キュー」(オス、16歳)が死亡しましたので、お知らせします。

キューは、2026年6月16日から展示を休止しておりました。

室内で静養させ、獣医師と飼育が治療と管理に努めておりましたが、残念ながら、6月27日(土)の朝、死亡を確認しました。

エゾシカの「キュー」(2025年12月19日撮影)
エゾシカの「キュー」(2025年12月19日撮影)

名前  Q(キュー)
性別  オス
年齢  16歳
来園日 2012年2月8日
死亡日 2026年6月27日
死因  第1、第2胸椎における椎体亜脱臼および変形性脊椎症

これまでの治療経過等

2025年2月

後肢にふらつきがみられたため、神経疾患を疑い検査を実施しました。両前肢の蹄関節に炎症があり、変形性関節症を疑いました。

2025年5月~7月

一時、起立困難となりましたが、投薬治療やトレーニングによるリハビリにより、7月以降、比較的安定して起立歩行ができるようになり、2026年の5月まで小康状態を維持していました。

2026年5月

後肢のふらつきが悪化し、座り込みや尻もちによる臀部からの出血が目立つようになりました。

2026年6月

8日に麻酔下でCT、レントゲンおよび血液検査を実施しました。第1、第2胸椎がずれており(椎体亜脱臼)、それらの椎骨も顕著に変形していることが確認されました(変形性脊椎症)。12日に起立困難となり、立ち上がろうとするも後肢に力が入らず転倒を繰り返すようになりました。投薬により、翌13日に一時的に起立ができましたが効果は続かず、翌14日には転倒を繰り返して右袋角を折り、出血しました。

15日以降は伏せした姿勢を維持することが困難となり、横になることが多くなってきました。そして、それにともないえさを食べる量も少なくなってきました。

横になることが増えたことで褥瘡ができ始めましたが、適宜体位変換をしながら傷口の治療をおこないました。また、体位変換をする前後には口元に水やえさを持っていき、出来る範囲でのケアを続けました。

しかし、6月26日は終日えさを口にせず、徐々に呼吸状態も悪くなってきました。

2026年6月27日

朝、動物舎内で死亡していることを飼育係が確認しました。 

今後について

6月27日に解剖をおこない、病変などについて調査をおこなっています。解剖により得られた貴重な情報の数々は、より多くの動物を救うため今後の飼育管理および獣医療に活かしていきます。
 
なお、お花をいただく場合には、お手数ですがご入園いただいたうえ、ご自身で慰霊碑前のテーブルにお供えくださいますようお願いいたします。上野動物園では、死亡した動物への物品や食品のお供えは、衛生面や野生動物への影響を考えご遠慮いただいております。あらかじめご了承願います。

2026年6月28日現在、上野動物園でエゾシカは飼育していません。

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