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限りない挑戦[9]動物の健康を守る
└─2021/04/08
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動物園で飼育している動物種の中には、その習性や生理がよく解明されていない種もあります。特に、健康を維持していくことは極めて重要です。上野動物園では、飼育動物の健康維持と病気の診断治療のため、動物医療センターを設置しています。動物の搬出入に伴う健康チェック、病気の診断治療、衛生指導やワクチン接種、栄養管理などさまざまな業務をおこなっています。
動物医療センター
動物園の飼育動物は高齢化しています。高齢になった動物は、歯牙、眼、皮膚、運動器などの機能が衰えます。また動物種によっては、悪性腫瘍、心臓病、腎疾患、肺炎などの病気になる場合があります。病気の予防には、人と同様に生活習慣の改善が重要です。餌料の見直しによる肥満防止や、運動量を増加させるための遊具などの工夫、定期的な健康チェックなどをおこなっています。病気が疑われる場合は診断を確実におこなうため、CTスキャン(コンピュータ断層撮影)装置を使って精密検査をおこない、早期診断に役立てています。また、動物の習性や病状に合った治療をおこなうため、獣医学系大学や海外の専門家、人の専門医とも協力して的確な診療をおこなっています。
CTスキャン装置
近年、人や物の移動が世界的に拡大する中で、家畜の伝染病や動物と人と動物との間で感染が起こる人畜共通感染症が世界的に発生しています。高病原性鳥インフルエンザなど動物園の動物の感染リスクもゼロではありません。上野動物園では感染症を園内に持ち込まないようにするため、飼育動物の健康管理はもちろん、通用門での搬入車両の消毒、野鳥侵入防止ネットや動物舎出入り口への消毒槽の設置など、動物を取り扱う際の衛生管理に気を配っています。
恩賜上野動物園長
福田豊
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