アルパカの暑熱対策
2026年8月21日
上野動物園の子ども動物園ふたば牧場のアルパカは、暑熱対策として1年に1回毛刈りをおこなっています。
アルパカは南米のアンデス山脈、標高3,000~5,000mの高地で飼われているラクダ科の家畜で、寒さに耐えられるようとても質の高い暖かい毛をもっています。そのため、逆に暑さは得意ではありません。さらにアルパカの毛はずっと伸び続けるよう改良されているため、上野動物園では毎年5〜6月ごろに毛を刈っています。
アルパカの毛は、太くて硬い外側の上毛と、細く柔らかい内側の下毛の二層構造で、とても密に生えているため、アルパカ専用のバリカン刃を使用します。
二層構造になったアルパカの毛(2026年5月3日撮影)
今年は本格的に毛刈りをする約1週間前から少しずつ毛を切り始めました。ふだんと違う作業に警戒してアルパカが唾を吐くため、目をタオルで覆い落ち着かせて毛をカットしました。そのような下準備を経て、いよいよ毛刈り当日を迎えました。
毛刈りにあわせて、健康チェックのために体の触察や採血を実施しました。今年は尾の毛も短くして、顔周りもハサミでカットして、よりスッキリし、短時間で終了することができました。毛刈り前と毛刈り後では、まるで違う生きもののようです。
毛刈り前(2026年5月3日撮影)
毛刈り後(2026年5月11日撮影)
今年の毛量は1.97kgでした。このように1年で大量に生み出されるアルパカの良質な毛は、私たちの生活の中で、毛糸や洋服などの衣類に利用されています。
アルパカの毛を計量(2026年5月11日撮影)
現在は毛刈り直後と比べると少し毛が生えてきています。暑い夏のあいだは、日中は扇風機があり冷房も効いた部屋と、外の放飼場とを出入り自由にして、好きな場所ですごしてもらっています。
涼しい室内に入るアルパカ(2026年8月9日撮影)
〔上野動物園 子供動物園係〕

