オオサンショウウオ、動きます、時折ですが
2026年7月19日
上野動物園にある両生爬虫類館に入ると、水の流れる音とともに渓流の環境を模した大きな水槽が見えてきます。この水槽ではオオサンショウウオを展示しています。
オオサンショウウオは日本固有種で、岐阜県以西の本州、四国、九州の一部に分布しています。また国の天然記念物であり、世界最大級の両生類といわれています。
さて、オオサンショウウオが下の写真のどこにいるかわかりますか?
日中はほとんど木の下などの隠れ家でジッとしています。動かない鳥として一躍有名になったハシビロコウにも負けず劣らず動きません。そのため、来園者のみなさんのなかには気づかない方もいます。
ふだんはあまり動かないオオサンショウウオが、動くときがあります。それはえさを食べるときです。
野生では魚やサワガニなどの水生生物を食べています。獲物が口元にくると、口を開けて水とともに獲物を一気に吸い込みます。私が胴長(ウェイダー)を履いて水槽を清掃しているときに、オオサンショウウオの口元に私の足がふれると、獲物と間違えて食べようすることもあります。
上野動物園ではえさとしてコイを与えています。コイの切り身を棒にさして口元に近づけると、口を開けて一気に吸い込みます。そして食べ終わると、また動かずジッとしています。
もうひとつ、えさを食べるとき以外でも全身を見られるチャンスは、呼吸をするときです。
オオサンショウウオは肺呼吸をする動物(成体は皮膚呼吸と肺呼吸をしています)。ときどき浮上して水面から鼻を出して息継ぎをします。そのときはなぜか隠れ家から水槽の隅に行って、呼吸をし、また隠れ家に戻ります。
みなさんも運がよければ、そのときに動く姿や全身を見ることができるかもしれません。
上野動物園に来たら、運試しも兼ねて、ぜひ両生爬虫類館に足を運んでみてください。
〔上野動物園は虫類館飼育展示係〕

