動画で学ぶ! アイアイの特徴的な行動

2026年6月12日

みなさんは「アイアイ」と聞いて、何を思い浮かべますか?

おそらく、多くの方が童謡の「アイアイ」を思い出し、おサルさんであることは知っているのではないでしょうか。しかし、実際に本物のアイアイを見たことがある方は、少ないでしょう。それもそのはず。アイアイは日本から約1万km離れたアフリカ・マダガスカル島にだけに生息し、日本では上野動物園でしか見ることができません。

今回は、ふだんなかなか見られないアイアイの特徴的な行動について、動画を交えてご紹介します。

アイアイの特徴的な行動

大きな耳、細く長い中指、そして鋭くて丈夫な前歯をもつ、サルには見えない夜行性の動物です。まずは、これらの特徴を使いナッツを食べるようすをご覧ください。

ナッツを指で軽く叩いて中身を確かめ、前歯で穴を開け、細長い中指で中身を取り出して食べます。えさを獲得するためのこの一連の行動はアイアイならではのものであり、もっとも注目される特徴です。

当園では、こうしたな特徴的な行動を引き出すため、次のとおりさまざまな工夫をしています。

1.竹筒に入れた虫を取り出して食べる仕組み

飼育係が小さな穴を開けた竹筒を展示場のいくつかの場所に設置し、毎日異なる場所の竹筒に虫を入れています。これにより、アイアイがえさを探しまわる「探索行動」が引き出されます。

2.アイアイ自身に竹に穴を開けさせる

あえて穴を開けない竹筒を与えると、アイアイは自分で穴を開けて虫を取り出します。野生と同じように「手間」をかけてもらうことで、本来の採食行動がよりよく再現され、えさを食べるために費やす時間も長くなります。

3.透明のアクリルケースで指の動きを観察

透明のケースを使うことで、小さな穴の中からえさを取り出すときに、細長い中指をどう使うかを観察できます。また、ケースの中に木材の細片を入れて虫を隠すことで、えさを獲得する難易度も上げています。


これらの工夫により、アイアイが持つ特徴的な行動を引き出し、より豊かにくらせる環境づくりにつなげています。
日差しが強く暑い季節になってきましたが、屋内で涼しく過ごせる「アイアイの森」で、ゆっくり観察してみてください。

なお、アイアイは夜行性動物なので、照明を昼夜逆転させて、展示時間中は夜を演出しています。そのため一部の動画は画面が暗いですが、ご容赦ください。

〔上野動物園 西園飼育展示係〕