多摩動物公園について

目指す姿

多摩丘陵の自然を活用し、ダイナミックな展⽰と生息域内・生息域外を問わない幅広い野生動物の保全活動を推進する動物園

特徴

多摩動物公園は、上野動物園の4倍にもなる広大な敷地と、豊かな自然を生かした開放的な展示が魅力の動物園です。

動物ができるだけ本来の行動を見せられるよう、檻のかわりに濠で仕切った放飼場での放養式展示を導入しています。また、広い放飼場を活用し、野生で群れをつくる動物はなるべく群れで飼育するなど、ダイナミックな展示をおこなっています。

特に、世界で初めて導入された「ライオンバス」や、高さ約15mのロープの上をオランウータンが軽快に渡る「スカイウォーク」は、多摩動物公園ならではの迫力ある体験です。

また、昆虫館では、一年を通してたくさんのチョウが舞う「昆虫生態園」があり、小さな生き物の世界も楽しめます。

多摩動物公園の歴史

第2次大戦が終わってから、上野動物園の入園者数は増加し、第2の上野動物園構想が持ちあがりました。
多摩動物公園は、そのような背景のなかで、1958(昭和33)年に誕生した、柵がないことを観覧の基本とした日本で最初の動物園です。

50haを超える世界屈指の広さを持ち、豊かな自然の中でたくさんの希少な動物たちがくらす多摩動物公園は、その歴史の中で、世界初のライオンバスや昆虫生態園など、今ではどこでもやっているような工夫をパイオニアとして重ねてきました。

園内には「野生生物保全センター」を設置しており、トキやニホンコウノトリなど希少動物の保護増殖にも積極的に取り組んでいます。

1951年 - 1975年

1955 昭和30年

東京都多摩郡七生村から山林約28.7haが京王帝都電鉄株式会社の協賛を得て動物園用地として東京都に寄贈される。

1958 昭和33年

5月5日「東京都多摩動物公園」開園。
当日は一般来園者に無料開放され、推定25万人が来園する。
開園時の収容動物は99種434点で、インドゾウ、マレーバク、チンパンジー、チーター、 オランウータンなど。

開園のテープカット
開園のテープカット

1959 昭和34年

開園1周年。
交通の不便と園内整備不足で入園者減少。
チンパンジーが缶ジュースのテレビCMに出演し人気を得る。
トナカイ雄雌各1頭来園。戦後初来日。
アジアゾウのメス“ガチャコ”来園。

1960 昭和35年

アミメキリンの雌雄が来園。
アカカンガルーの園内放飼を試みる。

1961 昭和36年

開園3周年を迎え、高幡不動尊まで動物パレードをおこなう。
インド政府からインドサイのメス“ラニー”が贈られる。
昆虫実験飼育室(現在の昆虫園の前身)がアジアゾウ舎2階に つくられる。

1962 昭和37年

アフリカ産動物を収容するアフリカ園を公開し、アミメキリン、シマウマ、ダチョウなどを展示する。
昆虫実験飼育室が整備され、昆虫室と改称しておよそ20種の常時展示開始。

1963 昭和38年

アフリカ園にチンパンジー島が完成する。
スイスのバーゼル動物園からシフゾウのオス2頭が来園、75年ぶりの来日。

1964 昭和39年

ライオン園が開園し、世界初のバスによるライオンのサファリ式観覧「ライオンバス」が始まる。
アミメキリン初めての繁殖(オス“タカイチ”誕生) 。
京王帝都電鉄多摩動物公園駅開通、年間入場者数が開園以来初めて100万人を超える。

ライオン園開園当時
ライオン園開園当時

1965 昭和40年

オランウータン“ジュリー”(メス)が誕生。
日本で2番目の繁殖。
昆虫園のチョウとバッタの温室工事開始。
昆虫園広場6000平方メートル完成。

1966 昭和41年

昆虫園のバッタとチョウの温室が公開され、一年中バッタやチョウの姿が観られるようになる。

1967 昭和42年

干支のヒツジ年に因んで、ムフロン雌雄の展示を始める。
日本初渡来。
開園以来、初となるチンパンジーの子“ジェーン”が誕生。
アフリカゾウ2頭(メス)が来園。
シロオリックスが日本初渡来。

1968 昭和43年

開園10周年記念としてニホンザル放飼場(サル山)がオープン。
小豆島産ニホンザル29頭を放す。
デンマークのコペンハーゲン動物園から、シロフクロウ2羽が来園。

サル山オープン
サル山オープン

1969 昭和44年

昆虫園本館が開館。
1階では夜行獣を展示する。
ライオン園開園5周年を記念して、エチオピア生まれのライオン3頭が来園。

1970 昭和45年

新アフリカゾウ舎が完成し、仮ゾウ舎からオス2頭引っ越し。
マレーバク日本初繁殖。
モンシロチョウ所見日調査開始。
この調査は以後10年続く。

1971 昭和46年

アフリカ園に類人猿舎が完成し、チンパンジー9頭が引っ越す。
2頭のゴリラ(オス・メス)が来園。
佐渡のトキを保護するため、文化庁から委託されてクロトキの飼育繁殖実験を始める。
昭和天皇皇后両陛下行幸啓。

1972 昭和47年

日中国交回復を記念してチンパンジー2頭を北京動物園に贈る。
北京からはニホンコウノトリ2羽が来園(上野動物園にはジャイアントパンダ“カンカン”“ランラン”が贈られる) 。

1973 昭和48年

インドサイの “サイ太郎”(オス)が生まれる。
生態系をとりいれたホタル舎が完成。
クロトキが繁殖する。
多摩動物公園のシンボルマークがライオンとなる。

インドサイ“サイ太郎”
インドサイ“サイ太郎”

1974 昭和49年

動物病院が完成する。
キューバのハバナ動物園へシロオリックス2頭を送り、ベニイロフラミンゴ12羽、他2種が来園。
北京動物園へアミメキリン1頭とシロオリックスの雌雄を贈り、タンチョウ2羽、マナヅル2羽が贈られる。

1975 昭和50年

新しいオランウータン舎が完成。
シロトキ人工孵化、ハイイロガン人工孵化、ともに日本初。

1976年 - 2000年

1976 昭和51年

オジロワシ2羽孵化、日本初繁殖。
新ライオンバス(2代目)お披露目。
昭和天皇皇后両陛下、2回目の行幸啓。

1977 昭和52年

ニホンコウノトリ5羽をコウノトリ舎に移し、繁殖作戦を開始。
マナヅルのオスから採精し、上野のメスに人工授精をおこない繁殖に成功する。

1978 昭和53年

チンパンジーの放飼場に人工アリ塚を設置する。
インドサイ“サイ太郎”がオランダのアムステルダム動物園へ贈られる。
点灯飼育により日長を調節する繁殖実験で、カリガネの孵化 に成功する。

1979 昭和54年

多摩で3代目のオランウータンが誕生。
人工孵化したオシドリを放鳥する。

1980 昭和55年

モウコノウマ舎完成。オランウータンの放飼場に人工ハチの巣を設置する。
環境エンリッチメントのはしり。
人工授精によるタンチョウの人工孵化に成功。

1981 昭和56年

モウコノウマ5頭がイギリスの動物園から来園。
チンパンジーの放飼場に鏡とクルミ割の石器をとりつける。
動物慰霊碑を建立。

1982 昭和57年

南硫黄島産オガサワラオオコウモリ4頭の寄贈を受ける。
コクガンが来園し、日本に飛来するガン類が9種そろう。
アムールトラ来園。

1983 昭和58年

開園25周年を迎え、園面積52.3ha。
オーストリアのアルペン動物園からホオアカトキが寄贈される。
チンパンジーの放飼場に知恵の木(木の枝などを使ってピーナツを押し出して食べる装置)を設置する。

1984 昭和59年

オーストラリア園を設けてコアラ館を公開。
オーストラリアのタロンガ動物園から来園したコアラのオス2頭とオーストラリア産の動物の展示を始める。
ライオンが6つ子出産する。

コアラ館オープンでできた行列
コアラ館オープンでできた行列

1985 昭和60年

新猛禽舎オープン。
西ドイツからハクトウワシが2羽来園。
ムギワラトキの展示を始める。
コアラ2頭(メス)が来園。
国際ツル財団(ICF)の要請によりハゴロモヅル、ホオカザリヅルを中国へ送る。

1986 昭和61年

100頭目のアミメキリン誕生、世界で2番目の記録。
東京都とニューヨーク市との姉妹提携25周年を記念してブロンクス動物園へマナヅル2羽を贈り、アンデスコンドル2羽が来園。

1987 昭和62年

ハダダトキ6羽が来園し、トキ類の展示は8種となる。

1988 昭和63年

開園30周年記念で昆虫生態園がオープン。
日本で初めてコウノ トリの孵化に成功。
モウコノウマ初繁殖。

vườn sinh thái côn trùng
vườn sinh thái côn trùng

1989 平成元年

ナベコウの国内初繁殖。

1990 平成2年

新しいチーター舎とサーバル舎公開。
インドサイとアマサギの同居展示を開始。
野生のチンパンジー研究の創始者であるジェーン・グドール博士が来園しチンパンジー展示を見学する。

1991 平成3年

マレーシア国立動物園からマレーグマの雌雄が来園、日本からはヒグマ2頭、ピューマ2頭、ショウジョウトキ4羽を贈る。
東京都小平市の朝鮮大学校から、繁殖を目的としてクロツラヘラサギ3羽を預かる。

1992 平成4年

中国からゴールデンターキンが来園。
「アジアの山岳」がオープン。
園内を走るシャトルバスの運行を開始。
チャムネエメラルドハチドリ日本初繁殖。
多摩で3代目のコアラのメス“ルル”誕生。
初来日のオス“タムタム”の初孫にあたる。

シャトルバス
シャトルバス

1993 平成5年

ゴリラのオス“サルタン”ズーストック計画により上野動物園へ。
「ウォッチングセンター」がオープン。

1994 平成6年

園内で野タヌキ3頭が保護され、タヌキ山で飼育されることになる。
メンフクロウの繁殖に成功。
飼育中の8種類のトキすべて孵化。

1995 平成7年

ライオンの血液更新と群れの活性化のため、オス2頭、メス2頭が来園。
ソデグロヅルとダルマワシ、日本初繁殖。

1996 平成8年

アフリカゾウのメス“アイ” 姫路セントラルパークから来園。
新アフリカゾウ舎がオープンする。
ゴールデンターキン日本初繁殖。
クロツラヘラサギ、飼育下で初繁殖。
「動物園」造語130年を記念しシンポジウムとパネル展を開催。

1997 平成9年

ニホンイヌワシ多摩で最初の孵化。
クロツラヘラサギ国際シンポジウムを日本野鳥の会と共催。
新フラミンゴ舎完成。

1998 平成10年

開園40周年。150頭目のアミメキリン誕生。
アフリカゾウ“パオ”(オス)誕生。
オランウータンのオス“ボルネオ”とインドサイのオス“ター”が来園。

1999 平成11年

アムールトラ雄雌がドイツの動物園より来園。
ソウル特別市友好都市提携10周年事業の 一環として、ニホンコウノトリ雌雄4羽を寄贈。

2000 平成12年

多摩モノレール多摩動物公園駅開通。
チンパンジーとマレーバクの新展示施設完成。
クロツラヘラサギ世界最初の人工孵化。
チンパンジーの缶ジュース自動販売機実験開始。
ユキヒョウのオス1頭がカザフスタンから来園。

2001年 - 2025年

2001 平成13年

ヨーロッパオオカミ2頭がモスクワ動物園から来園。
チンパンジーの空き缶回収機利用実験開始。
アフリカゾウ“パオ”が富士自然動物公園へ。

2002 平成14年

ネパール国からインドサイ“ビクラム”(オス)、“ナラヤニ”(メス)が贈られる。
昆虫園本館リニューアル完成。
アフリカゾウ“マオ”(メス)誕生。
ペルーからハキリアリ到着、日本初公開。

2003 平成15年

ゴールデンターキン誕生。
オジロワシの雛誕生。

2004 平成16年

ゴールデンターキン誕生。
チーター2頭(オス・メス)が南アフリカから来園。

2005 平成17年

新オランウータン展示施設完成、「スカイウォーク」展示開始。
アミメキリン誕生。
世界最小の哺乳類トウキョウトガリネズミ来園。
日経トレンディ7月号で動物園ランキング1位にランクされる。

オランウータンの森
「オランウータンの森」オープン式典

2006 平成18年

東京動物園協会が指定管理者となり多摩を含む都立動物園の管理運営にあたる。
野生生物保全センター創設。
アフリカゾウ“マオ”、盛岡市動物公園へ。

Trung tâm Bảo tồn Động vật Hoang dã
野生生物保全センター発足記念シンポジウム

2007 平成19年

トウキョウトガリネズミの生息地、北海道厚岸郡浜中町とパートナーシップ協定を結ぶ。
インドネシアのタマンサファリからオランウータンの“キキ”(メス)来園。
佐渡トキ保護センターからトキ2ペア来園、非公開施設で飼育。

2008 平成20年

開園50周年。「アリからゾウまで」をキャッチフレーズに記念事業を展開。
「アジアの沼地」オープン。
天皇皇后両陛下の行幸啓。トキの雛8羽誕生。
「サタデーナイト@TAMAZOO」と題して夜間開園を実施。

サタデーナイト
サタデーナイト@TAMAZOO

2009 平成21年

ユキヒョウ“ユキチ”(オス)誕生。
チーター3頭誕生。
コアラ25周年イベント実施。
繁殖したトキ10羽のうち7羽が佐渡へ。

2010 平成22年

アムールトラ3頭誕生。
繁殖したトキ3羽が佐渡へ。

2011 平成23年

4月にチーターが3頭誕生、さらに6月には4頭誕生し、うち1頭は希少な「キングチーター」。
繁殖したトキ5羽が佐渡へ。

2012 平成24年

ドリームナイト・アット・ザ・ズーin Tokyo開始。
愛媛県立とべ動物園からアフリカゾウ“砥夢(トム)”(オス)来園。
スリランカ・ピンナワラゾウの孤児院からスリランカゾウ“ヴィドゥラ”(オス)と“アマラ”(メス)来園。

2013 平成25年

「アジアの平原」オープン。
繁殖したトキ5羽が佐渡へ。
スイスのウィルドニスパークチューリッヒからモウコノウマ“クヴァジー”(オス)と“ザルツァ”(メス)と“パーニャ”(メス)来園。

2014 平成26年

新アムールトラ舎の一部改修が完了。
ゴールデンターキン“嶺花(レイカ)”(メス)と“踊巓(ヨウテン)”(オス)、オランウータン“アピ”(オス)、マレーバク“アタル”(オス)などが誕生。
引き馬体験を交えた家畜馬トークイベントを実施。
園内自然環境を活かしたホタル観察会を開始。

2015 平成27年

繁殖したトキ6羽が佐渡へ。
ニホンイヌワシが7年ぶりに誕生。
モウコノウマ“イルムーン”(メス)などが誕生。
カナダのトロント動物園からユキヒョウ“コボ”(オス)が来園。
コウノトリの郷公園とコウノトリ有精卵の交換による繁殖成功。

2016 平成28年

耐震工事のためライオンバスの運行を長期休止。
繁殖したトキ9羽(2015年生まれ)、5羽(2016年生まれ)が佐渡へ。
モウコノウマ“ジャスミン”(メス)、“カルミア”(メス)、“ルーカス”(オス)、マレーバク“コウ”(オス)などが誕生。
オーストラリアのトロワナ・ワイルドライフパークからタスマニアデビル2頭“メイディーナ”(メス)と“マルジューナ”(メス)が来園。

2017 平成29年

ドイツのティアパークベルリンからアムールトラ“アルチョム”(オス)来園。
ライオン仮放飼場での展示開始。
ニホンコウノトリ30年連続の繁殖成功。
世界最高齢のボルネオオランウータン“ジプシー”(メス)死亡(推定62歳) 。

2018 平成30年

開園60周年・昆虫生態園30周年、記念イベント・講演会多数実施。
チンパンジー2代目第1位オスの“ケンタ”死亡。
アフリカ園無料休憩所内に「サバンナキッチン」オープン。

2019 平成31年・令和元年

アムールトラ“ショウヘイ”(オス)、コアラ“ニシチ”(オス)が誕生。
シャトルバス新車両運行開始。

2020 令和2年

新型コロナウイルス感染症防止拡大のため臨時休園(70日間)。
金沢動物園からインドサイ“ゴポン”(メス)が来園。

2021 令和3年

新型コロナウイルス感染症防止拡大のため臨時休園(158日間)。
韓国ソウル大公園よりライオン“ミオ”(メス)が来園。
ニホンジカ(ヤクシカ)2頭よりヨーネ病確認。
スリランカゾウの新展示施設「アジアゾウのすむ谷」オープン。

2022 令和4年

新型コロナウイルス感染症防止拡大のため臨時休園(70日間)。
神戸市立王子動物園よりユキヒョウ“フブキ”(オス)が来園。
人工授精によりチンパンジー“ディル”(オス)誕生。

2023 令和5年

高病原性鳥インフルエンザの発生に伴う臨時休園(53日間)。
日野市と「環境・SDGsに関するパートナーシップ協定」締結。
スリランカゾウ“アヌーラ”(オス)が国内最高齢のアジアゾウとなる。

2024 令和6年

オーストラリアよりタスマニアデビル2頭が来園。
国内では初となるアフリカゾウの抜牙処置実施。
ライオンバス運行開始60周年。
コアラ来園40周年。
50年ぶりとなるインドサイの子“デコポン”(メス)が誕生。

2025 令和7年

アフリカ園のサバンナエリアがリニューアルオープン。
環境省「種の保存法」に基づく「希少種保全動植物園等」に認定。
オランウータン舎「スカイウォーク」20周年。
インドネシアのバトゥ・シークレット動物園よりマレーバク“シラ”(メス)が来園。