昨日（2008年４月29日）展示を中止した上野動物園のジャイアントパンダ「リンリン」（オス）が、本日（2008年４月30日）午前１時56分、死亡しました（展示中止のニュースはこちら）。年齢は22歳７か月でした。死因は病理解剖後、別途おしらせします。

　1985年９月５日に北京動物園で生まれたリンリンは高齢となり、食欲もおちて、動きも鈍くなっていました。循環器系に障害も見られたため、上野動物園ではリンリンに投薬治療をほどこし、健康管理に留意してきましたが、４月29日に展示を中止したところでした。

◎上野動物園でのリンリン

　リンリンが北京動物園から上野動物園に来園したのは1992年11月５日です。上野動物園で生まれたユウユウ（オス）との交換による来園でした。当時上野動物園にいたホァンホァン（1997年死亡）とトントン（2000年死亡）のあいだでは残念ながら繁殖にいたらず、その後、2001年からメキシコのチャプルテペック動物園とのあいだで共同繁殖計画を進めてきました。

　2001年から2005年のあいだ、リンリンは３回メキシコに渡りましたが、チャプルテペック動物園のメスと繁殖にはいたりませんでした。2003年には、チャプルテペック動物園からメスのシュアンシュアンが来園し、上野動物園に２年間滞在。２度の人工授精が試みられましたが、繁殖にはいたらず、シュアンシュアンは2005年にメキシコに戻りました。その後、リンリンは１頭で飼育されていました。

写真上：2003年頃のリンリン
写真下：最近のリンリン（2007年６月19日撮影）

◎東京ズーネット、過去のニュース（動画２編あり）

1999～2000年ごろ撮影、動画「ジャイアントパンダ」（2003年01月公開）

2001年04月26日、「リンリン、お帰り！」

2003年01月31日、「リンリン、メキシコに三たび出発」

2003年02月07日、「リンリン、メキシコ到着」

2003年04月18日、「リンリンまもなく帰国！」

2003年04月公開、動画「リンリンが帰ってきました」（2003年04月26日撮影）

2003年08月29日、「ジャイアントパンダ、繁殖せず」

2003年11月22日、「ジャイアントパンダの来園日決定」

2003年12月06日、「パンダのシュアンシュアン、無事到着」

2004年02月27日、「ジャイアントパンダの人工授精」

2004年07月09日、「残念、シュアンシュアン＆リンリン」

2004年12月03日、「ジャイアントパンダが放飼場に出ています」

2004年12月10日、「ジャイアントパンダ、妊娠にいたらず」

2008年04月28日、「ジャイアントパンダ展示中止のお知らせ」

（2008年04月30日）