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パンダのシュアンシュアン、無事到着──上野 12/6

 12月3日、メキシコのチャプルテペック動物園から、ジャイアントパンダのシュアンシュアン(メス、16歳)が、上野動物園に無事到着しました!

 メキシコを発った飛行機は、バンクーバーでの整備に時間がかかり、予定より約1時間遅れで、午後7時ごろ成田着。 20時間にもなるフライトのあとだというのに、成田でのシュアンシュアンは落ちついたようす。わたされたリンゴも元気に食べ、通関手続のあいだ、いねむりもしていたようです。人間がちかづいたら、「ハッ」と目ざめたとか……。

 一方、上野動物園のリンリン(オス、18歳)は、これまでメキシコを3回おとずれていますが、あちらの空港でおろされたとき、サトウキビをやってもポロリと手から落としたりして、落ちつかない表情を見せていたそうです。

 チャプルテペック動物園にいる3頭のメス、シーファ(1985年6月25日生まれ)、シュアンシュアン(1987年6月15日生まれ)、シンシン(1990年7月1日生まれ)のうち、シュアンシュアンがえらばれたのは、性格や年齢などを総合的に判断した結果です。シーファは現在18歳でちょっと高齢。シンシンは13歳と若いのですが、神経質なところアリ。そこで、リンリンにも興味を示していたといわれるシュアンシュアンに決定したのでした。

 上野動物園に到着したのは午後9時20分ごろ。どっと取材陣にかこまれましたが、シュアンシュアンはあいかわらず落ちついたようすでした。寝るまでにリンゴ二つ分をパクパク、上野動物園のパンダ用えさをペロリ、タケをムシャムシャ食べて、落ちついたというか、堂々としたというか、泰然としたというか、ズブトイというか……。

 外見は「なかなかきれいな個体」との評判を得ているシュアンシュアン。からだも大きく、美人のホマレ高いジャイアントパンダです。しかも元気にあふれていて、寝小屋のスノコを「破壊」したとか……。

 シュアンシュアン到着後のリンリンは、ちょっと落ちつきがないとのこと。メスの到着をにおいで察知しているのでしょうか。かつては、ものに動じない性格だったそうですが、1頭で過ごす期間が長く、すこし神経質になっているのかもしれません。

 3月中下旬に自然繁殖を成功させるべく、予定を組んでいます。うまくいかなければ人工授精を実施。また、リンリンの精子をメキシコに送る計画です。

 妊娠がわかるのは夏ごろ。子どもができない場合、シュアンシュアンは秋ごろ帰国しますが、赤ちゃんが誕生すれば、2年間は母子で日本に滞在します。

 公開時期は未定ですが、元気そうなシュアンシュアン、まもなくお目見えする予定です!

・動画:チャプルテペック動物園でくつろぐメスたち(Yahoo!, Reuters)(WM)

・動画:空港に運ばれるシュアンシュアンのビデオ(Yahoo!, Reuters)(WM)

・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」のジャイアントパンダはここ(鳴き声と動画もあります)

写真上:機内より運び出されるシュアンシュアン

写真下:いっしょに来日した飼育担当者から餌をもらうシュアンシュアン

(2003年12月06日)



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