写真でふりかえる25

  • 特設展示「小笠原──南へ1000km亜熱帯東京」(1994年)。

  • 小笠原の代表的な生物を鏡を利用した特殊な水槽で展示したほか、「空の広場」の池には実物大のザトウクジラの尾びれも。

  • 特設展示「マングローブの世界 トントンミーのすむ森と海」(1996年)。展示場ではミナミトビハゼやシオマネキ類のすむ干潟(左)を、また屋外の汽水池も利用してマングローブの世界を再現(右上)。夢の島熱帯植物館との共同開催(右下)。

  • 特設展示「CATCHER in the Sea -ただようえさを食べる生き物たち?」(1998年)。海をただよう餌(プランクトン)を食べる生物とその餌の捕らえ方の多様なことを紹介。エラでこしとるマイワシ(右上)、顎脚でかき集めるアカホシカニダマシ(右下)などを展示。会場入口(左)はイワシのエラをモチーフにしたデザイン。

  • のぞいてみました ミジンコの世界。企画展示「ミジンコ博覧会」(1994年)。レクチャールームを会場に、様々な環境でくらすミジンコの仲間やミジンコの体や暮らしを実物、模型、顕微鏡を利用して紹介。

  • ミジンコの研究で知られるミュージシャン坂田 明さんの「ミジンココンサート」や「ミジンコシンポジウム」も開催。

  • 特設展示「キッズ・アクアリウム どこにいるかな? なにがいるかな? ?いきものたちのかくれわざ?」(2003年)。

  • タコを主人公に海の中での生物の様々な身の隠し方を体験的に理解してもらう子供向けの展示。布製の巨大なタコが大人気に。

  • 特設展示「クマノミのお話 ?見て、聞いて、体験して?」(2006年)。クマノミの不思議な生態を実物とともにさまざまな工夫で紹介。クマノミの性転換をテーマにした寸劇も。

  • 特設展示「PENGUIN PARK」(2007年)。ペンギン全種のレプリカをジオラマ風に展示し、生息環境を紹介。またハンズオンを多用して、ペンギンの潜水能力や体の作りなどを理解しやすく展示。

14「東京湾にクジラ出現!? マングローブ繁茂!?」

開園からほぼ毎年1回、主に「東京の海」エリア内で特設展示を、またレクチャールームでは短期の企画展示を実施してきました。ペンギンからカエル、ミジンコまで、そのテーマは実に様々です。また、近年はこの水族園を皮切りに、上野動物園、多摩動物公園、井の頭自然文化園の4園を回る巡回展も実施されています。ここでは、今まで実施してきたこれらの特設展示・企画展示のいくつかを紹介します。皆さんの中には懐かしく思い出される方もいらっしゃるかもしれません。

  • 1999年、干満による泥の流出を抑えるために水槽の改修工事を行った。泥の深さを厚くし、30㎝としたところ、繁殖が認められるようになった。

  • 孵化直後のトビハゼの子ども(全長約3mm)。2004年、孵化した子どもの育成に日本で始めて成功した。

  • 2008年、繁殖期に水槽内を急激に加温することで、産卵前行動の誘発に成功。写真中央は求愛行動を行う雄。体色は鮮やかな朱色となる。

  • 2003年以降毎年実施している東京湾のトビハゼ調査の様子。2013年より近隣の博物館など7施設が連携し、トビハゼをシンボルとして干潟保全を目的に活動中。

15「トビハゼの展示と保全の取り組み」

水族園では開園以来、トビハゼを展示していますが、1999年から産卵が確認されるようになり、2004年に孵化した子どもの育成に日本で始めて成功しました。2003年より、水族園単独で主に「東なぎさ」でフィールドでのトビハゼ調査を行ってきましたが、2013年からは近隣の博物館など7施設が連携して、東京湾奥部の広い範囲でトビハゼ一斉調査が毎年行われています。

  • ハガツオ
    (上):ふ化後10日目、全長12.5mm。口には大きく鋭い歯が見える。魚食性が強くなり、共食いすることがある。
    (下):ふ化後25日目、全長67.5mm。親と同じ体に成長する。その後大きく成長した2個体を短期間ではあったが展示水槽でお披露目することができた。

  • ファインスポッテッドジョーフィッシュ
    (左):オスは卵を口の中でふ化するまで守る。卵は10日くらいでふ化する。
    (右上):ふ化当日の子供。口はすでに開き、プランクトンなどの餌を食べ始める。全長3.8mm。全長15~25mmで着底し、間もなく自分で巣穴を作り始める。

16「水族園で生まれました -繁殖賞の生き物たち-」

繁殖賞とは、飼育動物がふ化・出産後、日本で初めて生後6ヶ月間生存した時に、(公社)日本動物園水族館協会から贈られる賞です(くわしくはこちら)。葛西臨海水族園は開園以来、2014年までに合計50点(魚類36点・無脊椎動物8点・鳥類5点・両生類1点)の繁殖賞を授与されています。ここでは2種の生き物を写真で紹介します。

17「こんなに成長しました」

開園当初の「流れ」の様子。ぜひ来園して、現在の姿と比べてみてください。
25年の月日が流れ、景色も成長しました。