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Profile 19/磯でくらす生き物 東京動物園友の会「磯の動物観察会」

 磯で石をひっくり返すとヤドカリが見つかります。磯とはどういう環境なのでしょうか。ヤドカリ以外に、どんな生き物がく

らしているのでしょうか。

・磯ってどんなところ?
 大小さまざまな石や岩が点在する浅い海を「磯」と呼びます。打ち寄せる波や海流によって、磯には多くのプランクトンが運ばれてくるため、それを食べる生物が集まってきます。また、岩には太陽の光を利用するさまざまな藻類が生えています。一方、天候の影響を受けやすく、悪天候のときには強い波が岩場に打ち寄せます。暑さ寒さの影響も受けやすく、気温や日ざしの影響を受けて水温が大きく変化します。
 また、潮の満ち引きによって、しおだまりができます。岩の穴や割れ目、重なりあった隙間などは、多くの生き物にとってかくれ場所になっています。
磯のようす。岩のあいだに水がたまっています。
磯のようす。岩のあいだに水がたまっています。
・磯でくらすには
 磯は水深があまりないため、岩に多くの藻類が繁茂しています。また、波に運ばれてくるプランクトンをえさとする生き物が岩にしっかりとはりついています。さらに、それらの生き物を食べる大型魚類も集まってきます。
 強い波に流されないよう岩にしっかりとつかまることができる生き物や、波にもまれても大丈夫なようにやわらかい体をもつ種類も見られます。引き潮になっても困らないよう、さまざまなくふうが見られます。
・しおだまり
 潮の満ち引きによって磯にできる水たまりを「しおだまり」と呼びます。しおだまりは、太陽の光によって水温が急激に上昇したり、冬には逆に低下したり、干上がって乾燥してしまったり、非常に不安定な環境です。そこでくらす生物は、生きていくためにさまざまな工夫をしています。
 小さなしおだまりには、大型魚類などの捕食生物は入って来られません。そのため、小さな生き物にとっては、敵のいない安全な環境でもあります。メジナやキュウセンなどの魚類も、幼魚のときにはしおだまりなどでくらしています。
 葛西臨海水族園の「しおだまり」のコーナーでは、しおだまりの生物を観察したり、実際に手で触れることができます。
マダコのはなれわざ
 水族園の「渚の生物」コーナーは、浜辺や磯を再現した半屋外の展示施設です。ここの磯の住人マダコにはちょっとユニークな方法でえさをやっています。
 魚たちにえさをやるときは、水槽の上から与えることが多いのですが、マダコがいる「渚の生物」の水槽には、さまざまな魚類がいて、えさの奪いあいが激しく、すばやい魚を相手にしては、さすがのマダコも競争に勝ち残れません。これでは、マダコがえさにありつけないだけでなく、お腹をすかせてほかの展示生物を食べてしまうかもしれません。
 そこで、透明なびんにえさを入れ、フタをを閉めて水槽に投げこんでいます。こうすると魚たちは手が出せません。マダコは神経系が発達しており、無脊椎動物には珍しく頭蓋軟骨で保護された脳をもっていて、「海の霊長類」と呼ばれるほどの高い学習能力をもっています。また、優れた視力と、吸盤のついた器用な腕をもっており、びんのフタを開けて中のえさを食べるという、魚にはできない離れ業をこなすのです。
 マダコは最初からびんを開けられるわけではありません。学習してもらったのです。びんのフタは回転させて開け閉めするようになっていますが、最初はすぐに開く状態にしておいてマダコに渡しました。これならすぐ開けられます。成功したら、徐々にフタをしっかりまわしていって同じ練習を繰り返し、学習させるのです。最初にデビューしたマダコは、フタの閉めぐあいにもよりますが、数分~1時間ほどでフタを開け、えさを食べています。作業中にカワハギやメバルなどの魚がえさのにおいをかぎつけてやって来ますが、マダコは8本の腕をたくみに使って魚を追い払いながら、ゆっくりとえさにありつくのです。
びんのふたを開けようとしているマダコ
びんのふたを開けようとしているマダコ

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