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上野動物園のライチョウ保護への取組み──第1回「ライチョウとはどんな鳥か」
 └─ 2019/01/08

 上野動物園では、都立動物園・水族園の冬のキャンペーン「Visit ほっと Zoo 2019」の一環として、「みてみよう 日本のいきもの ここがすごい!!」をテーマにしたイベント「うえの de にっぽん!」を開催しています。

 日本でくらす生き物たちに着目したこのイベントに合わせ、上野動物園におけるライチョウ保護への取組みを、何回かに分けてご紹介していきます。

第1回 ライチョウとはどんな鳥か

 日本アルプスなど高い山の上に生息するライチョウ。上野動物園では、2008年からライチョウを絶滅から救うための活動をしてきました。

 ライチョウはキジの仲間で、キジ科にはキジやニワトリのほかウズラやシチメンチョウも属し、どちらかというと、飛ぶより地上を歩くほうが得意な鳥のグループです。
 キジ科ライチョウ亜科は北半球の寒冷地に16種が分布していて、オジロライチョウ、エリマキライチョウ、エゾライチョウなどの「種」が含まれています。

 16種の中で「ライチョウ」と呼ばれるのは北ヨーロッパからシベリア、アラスカ、カナダ北部などに分布する「種」で、日本の高山にいるライチョウは、そのうち最も南に生息する「亜種」で、ニホンライチョウとも呼ばれます。
 「種」としてのライチョウは寒い気候に適応し、気温の下がった氷河期に日本のような温帯まで進出したものの、氷河期が終わると高い山の上で細々と生き残ってきたものと考えられています。


ライチョウ

※第2回は1月下旬ごろを予定しています。

◎関連記事
ニホンライチョウを公開します(2019年2月1日)

◎「上野動物園のライチョウ保護への取組み」
・第1回(本記事)
第2回「日本のライチョウとスバールバルライチョウ」
第3回「なぜライチョウは減っているのか」
第4回「日本のライチョウを守るために」
第5回「上野動物園でのこころみ」
第6回「ライチョウ公開にあたって」

(2019年01月10日)
(2019年02月01日:関連記事を追加)
(2019年03月11日:連載最終回[第6回]までリンクを追加)


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