すっかり気温も下がってきて、屋外で飼育しているカエルたちはみんな土に潜って冬眠に入っていますが、井の頭自然文化園水生物館で今年繁殖したカエルの話題はまだ続きます。
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続々・新たな視点で見てみると[13]
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続々・新たな視点で見てみると[19]
──あれ? こんなところに心臓が?:オタマジャクシのリンパ心臓(2018年10月12日)
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続々・新たな視点で見てみると[21]
──不要になったシッポの行方:トウキョウダルマガエルの変態(2018年11月18日)
孵化したオタマジャクシは水中の藻類や水草など、おもに植物質のものを食べて育ちます。オタマジャクシの口をよく見ると、食べ物をかじり取るための黒っぽい歯が並んでいます。
前肢の生えたトウキョウダルマガエルのオタマジャクシ。口には黒っぽい歯が見える
水生物館ではオタマジャクシが食いつきやすいように、ゆでたホウレンソウを与えています。水槽にホウレンソウを入れ、驚かせないように観察していると、お腹をすかせたオタマジャクシが何匹も集まってきてホウレンソウにかじりつきます。
【動画】トウキョウダルマガエルのオタマジャクシ。ホウレンソウをかじるようすを
下から撮影。後半は歯の動きを見るためにスローモーション
水草などをかじり取るための立派な歯は、カエルに変身するときに抜け落ちてしまいます。こうして歯を失ったカエルは、小さな昆虫などを丸呑みするようになります。
〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 三森亮介〕
(2018年12月7日)