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タイリクオオカミの「セロ」が死亡しました
 └─ 2025/08/04
 2025年8月3日、多摩動物公園で飼育するタイリクオオカミ「セロ」(オス)が死亡しました。18歳でした。


タイリクオオカミ「セロ」(2025年7月27日撮影)

 セロは2007年5月13日に当園でオスの「ロボ」とメスの「モロ」の子として誕生しました。同時に生まれた兄弟には、「ロイ」(2023年1月20日死亡)、「ロト」(2019年4月3日死亡)、「マロ」(2018年9月26日死亡)がいました。

 7月2日にお知らせしたとおり、2025年5月中旬以降、高齢に伴う体力低下の症状に対応してきました。

 その後、セロは室内で休息する時間が増え、放飼場に出ない日が多くなりました。また、横臥姿勢(横になった姿勢)で休息しながら排尿・排便をするようになりました。

 7月6日には、両後肢の内股部分の皮膚がただれ始め、7月23日には、以前からあった左腹部の傷が悪化し、褥瘡(床ずれ)を起こしていることが確認されました。

 飼育担当者と獣医が毎日傷の洗浄と薬の塗布をおこない、経過を観察していたところ、褥瘡は徐々に改善していきました。また、敷材には褥瘡を防止するためのマットを使用し、QOL(生活の質)の向上に努めてきました。採食量や飲水については不規則ではあるものの、継続して確認できていました。

 しかし、8月3日の朝、脱力した状態で起立が困難なようすが確認されました。これまでも何度か起立できなかった日があり、一方で前日までは採餌などがあったため、慎重にようすを観察していたところ、13時57分に呼吸停止を確認しました。

 セロの死亡により、当園で飼育するオオカミはオスの「カヨラン」とメスの「スイ」の2頭となりました。

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