アカカンガルーのペアリングをおこないました!

2026年6月26日

今年(2026年)の4月から5月にかけて、アカカンガルーのペアリングをおこないました。

多摩動物公園では、適正な飼育頭数を維持し、計画的に繁殖を進めるため、アカカンガルーのオスとメスを分けて飼育しています。

アカカンガルーは季節を問わず繁殖できる動物です。妊娠から出産までの期間は約33日で、子どもは生まれるとすぐに母親のお腹の袋に入り、約半年ものあいだ、袋の中で成長します。そのため、寒さが厳しい時期に子どもが袋から出る時期が当たらないように逆算し、今回は4月にペアリングをおこないました。

ペアリングに選んだのは、オスの「ワウ」(2歳)とメスの「モスコ」(3歳)です。2頭とも比較的若く、まだ繁殖歴はありませんが、健康状態が良好で、群れの血統が偏らないという点から繁殖に適した個体でした。

オス舎とメス舎は離れた場所にあるため、まずメスのモスコを輸送箱に入れ、オスの展示場後方にある飼育スペースへ慎重に運び入れました。その後オスの展示場から飼育スペースにワウを連れていき、同居を開始しました。

初対面の際は、万が一相性が悪かった場合にすぐ引き離せるよう、周囲に十分なスペースを確保し、注意深く見守りました。幸いにも2頭はすぐになじみ、並んでえさを食べたり、いっしょに落ち葉の山に埋もれて休んだりするようすが見られました。

交尾は確認できませんでしたが、アカカンガルーの発情周期が約34日のため、約6週間の同居期間を経てペアリングを終了しました。

着床遅延(※)がなく順調に妊娠していれば、遅くとも6月中には出産する予定です。生まれたばかりの赤ちゃんは体長約2cm、体重約0.8gと非常に小さく、袋の外から子どもの有無を確認することはできません。

しかし、母親には袋の中を舐めて子どもの排泄物を掃除する習性があります。そのため、モスコが袋に顔を入れているようすが見られれば、中に子どもがいる可能性が高いと考えられます。今のところ、モスコにそのようなようすは見られませんが、慎重に見守っている段階です。

生まれたばかりのアカカンガルーの赤ちゃん
生まれたばかりのアカカンガルーの赤ちゃん

子どもが成長して袋から出てくるようになるのは生後6か月ごろで、子どもが「ククッククッ」と鳴いて母親を呼ぶ姿がよく見られます。順調にいけば、今年の11~12月ごろには、袋から出たばかりの子どもが母親の袋を出入りしたり、袋の中に顔を入れておっぱいを飲んだりするようすが見られるかもしれません。ぜひ楽しみにしていてください。

(※)着床遅延とは、受精卵がすぐに子宮に着床せず、しばらく子宮内を浮遊するため着床時期が不定となり、交尾から出産までの期間が延びる現象です。カンガルー類のほかにクマ類やイタチ類、鰭脚類などで見られます。

〔多摩動物公園南園飼育展示第2係 松本〕

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