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2012年12月5日の朝、多摩動物公園カンガルー舎の寝室でさかんに鳴き声がするので、よく見るとアカカンガルーの子が母親のお腹の袋から外に出ていました(出袋)。母親は4歳のカスミです。子は長い間母親の袋の中で過ごしていましたが、最近では体が大きくなり、袋から足や尾が出たままになっていることが多くなっていました。
放飼場への扉をあけると、子は母親の袋の中に収まり、そのまま運ばれて外に出ていき、親が青草を食べているときには、袋の中から顔を出して一緒に草をはんでいました。
9日朝には、寝室を元気に歩きまわっていました。放飼場への扉をあけると、袋には戻らず、カンガルーの群れに加わって上手に坂を跳ねながら下って行きました。警戒したり、戸惑ったりするようすもなく、初めてとは思えないような動きでした。
カスミは袋に子がいるときは警戒を怠らず、何か音がするとすぐ反応して逃げる態勢を取りました。ところが出袋後は、時々授乳したり、お尻を舐めてやったりしてはいますが、朝夕運動場と寝室間の移動の際も、子を気にせず、別行動です。夕方、子だけが放飼場に取り残されていることもあります。もう安心したのでしょう。
2012年に出袋して育っている子は3頭です。7月にカゲマル、ユウタ、9月にミナトが出袋しています。名前でお気づきでしょうが、すべてオスでした。カスミの子の性別はまだわかりません。今年初のメスになるのでしょうか、それとも……。
写真上:母親のお腹の袋からはみ出した子
写真下:袋から完全に出た子と大人たち
〔多摩動物公園南園飼育展示係 小島善則〕
(2012年12月21日)
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