「死んだ魚」はどこへ?
死んだ魚はどこへゆくのでしょうか。
動物園には、慰霊碑のようなものがあるのを見たことがありますが、水族園では見たことがありません。
何故なのでしょう。
そんな裏側を取材してみました。
死んだ魚は、すべて解剖され死因を調査するそうです。
ここが、解剖台です。
解剖台

マグロは、背びれのあたりに「マイクロチップ」がうめてあり、そこにそれぞれの水族園にきた年の情報などが書きこまれているそうです。
解剖の時にその「マイクロチップ」を取り出して、調べ研究の基礎データとしています。
解剖したあとの魚のうち、珍しい魚は今後の研究のためにホルマリンに入れて保存されています。
標本へ
保存されない魚は、どうなるのかというと、マグロの一部に関しては、何とサメのエサにされているそうです。
まさに、めぐる命。賛否両論ありそうですが、わたしはちょっと良いなと思います。
サメへ

それ以外は、一旦、生ゴミになります。
ゴミなわけです。ゴミ。
ガラス1枚へだてて、ゴミ。になってしまう衝撃をうけてしまうのは私だけでしょうか。
しかし、それが命の真実なのでしょう。
ゴミへ

しかし、ただのゴミにはなりません。
水族館の裏にある、生ゴミを堆肥へ変える機械で、園内の樹木への堆肥としているのです。


この機械で、1日40キロの生ゴミを、堆肥化しています。
この堆肥は、葛西臨海公園でおこなわれるイベントなどの時に配られたりもするそうです。
土へ

生とはなにか?
死とはなにか?
あまりにも直接的な回答がここにあります。

魚と一緒に、落ち葉を1割ほど入れて処理するそうです。
市販の機械を改造して制作したそうです。故障したときのメンテナンスもすべて職員さんがおこなっています。
マグロの骨などを投入すると、すさまじい音をたてるそうです。
内部にある回転する刃で、魚を砕きその後の水分をとばしたり、発酵させたりする工程をへて、堆肥へと変っていきます。完全に堆肥となるのは、投入してから24時間後だそうです。
土にかえり、緑となる。命が循環しています。
なんだかいいな、と思います。
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