「なごみ場所」ベスト3
なぜでしょう。水族園ってなごんでしまいますよね。
そんな水族園にある「なごみ場所」の中から、選りすぐりのベスト3を発表します。
ジャーン。
第3位「マグロ大水槽の階段状ベンチ」

葛西臨海水族園といえば、マグロ。
紹介するまでもなく有名ですが、なっごみ場所からはずすわけにはいきません。
360度のドーナツ型巨大水槽の中心から魚を観察することができるようになっています。
階段状のベンチになっていて、ボーっと座りながらなごむことができます。
かなり癒されます。
アコースティックギターの環境音楽風なバックミュージックも、またいい感じです。
もう、眠気をさそうことこの上ないです。ああ、しあわせ。
そんでもって、マグロでけー。
第2位「海藻の森 ベンチ」
何と、主力展示対象が海藻という水槽があります。
いわば、この水槽の中では魚がおまけなのです。ラッコがおなかにまいて寝るという、おおきな海藻「ジャイアントケルプ」がゆらゆらゆれています。
水槽の前には、3〜4人ほど座れるベンチが1つ置いてあります。
ここで、ボーっと海藻をみるのです。しあわせ。
海藻を育てるためには、光合成のために光が大切です。
そのため、この水槽の上部には、沢山の照明が設置されています。
降り注ぐ光は、水の中で光の帯となり美しいこと。美しいこと。
しかし、光が多いと、それに比例して藻が発生するそうです。
水槽のガラス面に発生する藻は、人の手で取り除いていますが、海藻の表面にも藻が発生してしまいます。
そのせいで、せっかくの光が海藻に届かず、光合成が十分にできなくなってしまいます。
そこで、この水槽では、波発生装置で波をおこし、海水が海藻の間をひんぱんに行き来するようにして、藻の発生を抑制しているそうです。
波でゆらぐ海藻と、光の帯。
ザザザーン。
とここちよく繰り返す波の音。ああ、至福。ご満悦であります。

第1位「水辺の自然 池沼」
葛西臨海水族園は、大きく2つの部分に展示が分かれています。
1つは、ガラス張りのドームがある建物の中の展示です。
そしてもう1つは、屋外の展示です。場所は、入り口を入って左側。東京の昔の水辺を再現した展示となっています。

屋外の中には、渓流と池沼の断面を観察できるようになっているコンクリート打ちっぱなしの建物があります。

ここで、 「ただの池」その断面を心ゆくまで眺めることが出来るのです。脱力。

なんの変哲もない、どこにでもありそうな池が展示されています。
しかし、その実は、今はもう無い池を推察し再現した貴重なものだそうです。
昔の東京にあった情景を、可能な限り忠実に再現しています。
現在、外来の魚や、水草がはびこり、農薬・環境変化によってかつての日本の原風景に存在していた池は、破壊されてしまい、今の東京や地方も含めて、池はずいぶん変わってしまったそうなのです。
他の水族館の職員の方などが何かの機会に葛西臨海水族園にくると、この水辺の自然の展示コーナーに入り浸りになり、楽しまれているとの事です。
たしかにこの池の断面をみていると、知らないけれど、なつかしいような不思議な気分になります。
しかし、この水辺の自然のコーナーには、人がいない。
ビックリするぐらい人がいない。
ほとんどの入園者が、ガラスドームの建物内の展示のみを見て帰ってしまうのです。
えっ、そんなのあった?なんて人がほとんどでしょう。
何故なら、あまりにも地味なのです。
入り口も地味。
案内も地味。
見た目地味。
カラフルな原色などのほとんどない、一見普通の雰囲気なのです。
そして、唯一の見所である、渓流と池沼を見れる建物も半地下になっており、その雰囲気から、トイレと誤解されて、せっかくここまで来た入園者も素通りする人が約半分。
っていうか、建物には別途、実際のトイレもついてて誤解では無く、事実だし。とほほ。

左は展示への入り口ですが、右は女子トイレです。
渓流は流れもあって、まだ幾分ドラマチックですが(そうか?)、池沼は下手をするとただのデカイ水溜りです。(いや、見る人が見ればかなり感動すると思うのですが、一般人にはおそらく、その程度の認識しかできないのであります。
しかし、すばらしい。
非日常ではない日常のすばらしさが、にじんでいます。
こういうのって結構いいです。
番外 夜景

冬季は、日没が早くなるので、閉園時間ごろにライトアップされた建物と夕日をみることができます。
これが、また結構おすすめなのです。
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