貝殻がいっぱい!?──クマサカガイの秘密に迫る
投稿日:2026.04.10
更新日:2026.04.10
深海というと、みなさんはどんな生きものを思い浮かべるでしょうか?
少し前のことですが、葛西臨海水族園では今年(2026年)の2月に、深海イベント「Deep of Wonder──不思議な深海の生き物たち」を開催しました。
期間中、情報資料室のカウンターでは、深海に生息する生きものの標本を展示し、みなさんに観察していただきました。そのなかでも、「おもしろい」「不思議」など、多くの方に興味をもっていただいた貝についてご紹介します。
一見すると貝殻が落ちているようにしか見えませんが、こちらは「クマサカガイ」という巻貝のなかまです。
「クマサカ」という名前は、貝殻などをたくさんまとったその姿から、7つの道具を身に着けていたと言われる平安時代の大泥棒「熊坂長範」にちなんで名付けられたそうです。
クマサカガイは体の軟体部から出る分泌物を使って、自分の貝殻にほかの貝の殻や小石をくっつけます。
その理由として、クマサカガイの貝殻が薄いため補強するのが目的であるという説や、自分の身を隠すためという説、また、二枚貝は内側を上にして貼りつけるところから、死んでいると思わせることで、捕食者に狙われにくくなるのではないか、という説もありますが、実際のところはわかっていません。標本をよく見てみると、とても芸術的な貝殻のつけ方をしています。
裏側から見ると、どこまでがクマサカガイの貝殻なのかがよくわかります。また、巻貝のなかまですので、殻口(軟体部が出入りする穴)があります。
葛西臨海水族園の情報資料室に標本がありますので、ご覧になりたい方は、お気軽にスタッフにお声がけください。
「深海の生物1」水槽では、生きた個体も展示しています。
水槽の砂の上をよく観察してみましょう。貝殻がくっついているようすがおわかりいただけるかと思います。ぜひクマサカガイに注目して、水槽を探してみてくださいね。
〔葛西臨海水族園教育普及係 加藤ソフィー〕

