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ゴールデンターキンの暑さ対策
 └─ 2023/09/08
 まだまだ暑い日が続いていますが、みなさまいかがおすごしでしょうか。多摩動物公園では、オス4頭とメス4頭の合計8頭のゴールデンターキンを飼育しています。

 ゴールデンターキンは、中国の山岳地帯に生息している動物のため暑さが苦手です。そのためゴールデンターキンの運動場は木々に囲われた場所に作られ、園内でも一日をとおして常に日陰ができる場所に作られていて、夏でも比較的涼しくすごすことができます。しかし、多摩の暑さも年々厳しくなり、動物舎内に扇風機を設置したり、運動場に水を撒いて水溜まりをつくったりと暑さ対策をしていました。ところが、2023年は例年よりさらに猛暑になると予想されたため、運動場にも追加の暑さ対策として、日よけを設置し日陰を増やしました。


日よけの下で休む「フク」

 ゴールデンターキンは、前肢を壁にかけ後肢で立ち上がることがあり、立ち上がると3m近くの高さまで届きます。顔や角が届いてしまうと日よけを外されてしまう可能性があるので、立ち上がっても届かない高さに設置する必要があります。また、運動場には大きな日よけを固定できる場所が少ないなど、いくつかの課題がありました。ロープを使用し擬岩や格子に固定することで課題をクリアすることができましたが、一人で大きな日よけを張るのは難しかったため、ほかの飼育係と協力し話し合いながら3日間かけてなんとか日よけを設置することができました。

 「ムツ」(オス)と「オウテン」(オス)の運動場では、日よけを設置した当初は、2頭とも初めて見るものに驚いたようすで30分ほど上を見上げていました。次の日からはしっかりと日よけの下に入り、えさを食べたり寝てすごしたりと落ち着いたようすでした。「フウカ」(メス)と「フク」(メス)は、日よけを気に入ってくれたようで2頭が交互に入るようすも確認できました。


日よけに興味津々の「ムツ」と「オウテン」

 夏のすごし方はゴールデンターキンそれぞれで個性があります。日よけに入る以外にも日陰になった岩のあいだで休んだり、水に足を浸けてみたりと個体によって涼み方はさまざまです。

 みなさまも多摩動物公園に遊びに来る際には、木陰で休みながらゆっくり動物たちをご覧ください。


流れる水に足を浸ける「ハマ」

〔多摩動物公園南園飼育展示第1係 矢川〕

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