|
この記事が公開されるのは12月23日。明日はクリスマスイブ。すでにケーキをお求めになった方もいらっしゃると思いますが、ケーキの上に、赤い実のついたトゲトゲの葉っぱがついていませんか? これはセイヨウヒイラギやアメリカヒイラギという植物をかたどったもので、欧米では古くからクリスマスの飾りによく使われます。日本でも、節分にヒイラギの枝を玄関に飾るという風習があります。これら和洋いずれの風習も、「トゲをもつ葉」は魔よけになるという発想にもとづくもののようです。
でも、どうして水族園のニュースに植物の話なの?と思われたみなさん、ご心配なく。ヒイラギという魚をご紹介しましょう。ヒイラギの葉のように、背びれと尻びれに鋭いトゲがあるため、植物のヒイラギと同じ名前がつけられたようです。
日本では琉球列島を除く本州中部以南に分布し、東京湾でも河口近くの砂泥地でよく見られます。魚のトゲは敵からの攻撃を避けるために役立っていると考えられますが、ヒイラギは光ることでも身を守ると言われています。
体の中にバクテリアがすむ発光器をもち、その光を銀白色の浮き袋に反射させることで、お腹が光って見えるそうです。この魚を海の中から見上げてみるとどうでしょう? なんと!海面のキラキラに溶け込んでしまい、とても見えにくいはずです。
残念ながら水族園の水槽で光るところはお見せすることはできませんが、植物のヒイラギになぞらえて、縁起のよさそうな魚のヒイラギを、ぜひ見に来てください。節分の頃までは、なんとなくご利益がありそうですね。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 金原功〕
(2006年12月22日)
|