多摩動物公園のシャモアの「モンブラン」(オス)が2021年8月17日(火)に死亡しました。15歳でした。
モンブランは、2006年に日本カモシカセンター(閉園)で生まれ、同じ年に両親とともに来園しました。
今年3月ごろからペレットなど硬いものを食べなくなってきたため、食べやすいえさへの改善に努めてきました。枝葉や根菜類など軟らかいものを好んでよく食べていましたが、徐々に体重の減少がみられました。
7月28日から下痢便が続いたため投薬治療し、回復してきました。8月15日、力が入らず座り込んでいたため動物病院へ入院させました。8月17日に鎮静をかけて口腔内と血液検査したところ、臼歯の著しい摩耗と変形がみられたため、臼歯の長さを整える処置をおこないました。しかし鎮静から覚醒させる際に呼吸不全となり蘇生を試みましたが、死亡しました。解剖と血液検査の結果から、衰弱が進んだ原因は、肝不全および臼歯摩耗であることがわかりました。
モンブランとともに来園した2頭が2011年、2012年に死亡した後、国内で飼育されているシャモアは「モンブラン」ただ一頭でした。そのため、「モンブラン」の死亡により、国内にはシャモアがいなくなりました。
シャモア「モンブラン」
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