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2017年は5羽のトキが育っています
 └─2017/08/01

 多摩動物公園では、環境省が進めるトキ保護増殖事業に協力するため、佐渡トキ保護センターからトキをあずかり、非公開エリアで飼育しています。
 2017年も飼育個体が産卵し、5羽が無事に育っています。


今年生まれたひなとその仮親

飼育中のトキのペア(すべて佐渡トキ保護センター生まれ)

Kペアオス:2001年5月21日生まれメス:2003年5月9日生まれ
ADペアオス:2004年7月3日生まれメス:2001年4月24日生まれ
Zペアオス:2008年5月24日生まれメス:2008年4月17日生まれ
ATペアオス:2011年4月28日生まれメス:2011年5月26日生まれ


産卵と孵化、育雛の状況

 ADペアとZペアのひな、計5羽が育っています。KペアはADペアのひなの仮親となり、ADペアはZペアのひなの仮親となって、自然育雛に成功しました。また、ADペアのひな2羽は人工育雛によって育ちました。

No.両親産卵日孵化日育雛方法
1AD3月19日4月18日Kペアによる自然育雛
2AD3月22日4月20日Kペアによる自然育雛
3Z4月26日5月25日ADペアによる自然育雛
4AD5月11日6月9日人工育雛
5AD5月16日6月13日人工育雛
※産卵日はビデオモニターによる確認結果ですが、推定日も含みます。
※自然育雛の場合、孵化後約1週間は人の手で育て、その後で巣に戻しました。

多摩動物公園でのトキ飼育の経緯

 単独の施設で動物を飼育すると、感染症の発生にともない全滅の恐れがあります。トキについても、鳥インフルエンザなどの感染症対策として、複数の施設に分散して飼育しています。
 都立動物園は40年以上にわたって佐渡トキ保護センターにおける飼育繁殖に技術協力をしてきた実績があることから、保全活動の調整機能をもつ野生生物保全センターがある多摩動物公園で、2007年12月からトキを飼育し、毎年繁殖に成功しています。

※環境省の飼育方針により非公開で飼育しています。

日本国内の飼育状況(2017年7月26日現在。放鳥した個体を除く)

・佐渡トキ保護センター93羽(うち2017年生 12羽)
・佐渡トキ野生復帰ステーション55羽(うち2017年生 17羽)
・多摩動物公園13羽(うち2017年生 5羽)
・いしかわ動物園20羽(うち2016年生 7羽)
・出雲市トキ分散飼育センター9羽(うち2017年生 3羽)
・長岡市トキ分散飼育センター9羽(うち2017年生 3羽)
・佐渡市トキふれあい施設2羽
合計 201羽(うち2017年生 47羽)


(2017年08月01日)


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