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アフリカゾウ「砥夢」7歳の誕生日!だけど工事中です……
 └─2016/03/11

 2012年11月に愛媛県立とべ動物園から来園したアフリカゾウの「砥夢」(トム)はこの3月17日で7歳になります。来園時はまだ3歳で、体重約 1,400キロと子どもっぽかった体も今では 2,300キロを超え、いっしょにくらしているメス「チーキ」(推定40歳)と並んでも背の高さなら負けないくらいの少年ゾウになりました。牙のひびが心配でしたが、カバーの効果もあって割れることなく伸び、40センチを超えました。


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 3月17日はそんな砥夢の誕生日! 盛大にお祝いしたいところでしたが……。

 現在、アフリカゾウ舎は改修工事の真っ最中です。工事期間中はゾウたちの展示も不規則で来園者の方にもご迷惑をおかけしておりますが、残念ながらお祝いの報告ができない状況です。そこで今回、工事の状況を報告します。


工事中の第1放飼場

 2015年12月に始まった工事は、2016年3月一杯に完了の予定で続いています。放飼場に向かって左側のエリア(第1放飼場)に新しくトレーニング用の柵、日除け、堀に落ちないようにする柵を設置する大がかりな工事です。

 この間、向かって右側の滝のある放飼場(第2放飼場)にチーキと砥夢を出し、「アコ」(メス、推定51歳)は裏の通路にいます。しかし工事の事情で、ゾウを外に出す時間が短くなったり、ときには一日室内に入れておかなければならないこともあります。

高いところにある干し草を取る砥夢

 ゾウたちも初めは聞きなれない音や振動に落ち着かないようすでしたが、最近は慣れてきたのか、室内にいても落ち着いて過ごしています。ただ、狭い場所でのくらしは単調になり、運動不足も問題です。活発な砥夢は室内でも柵をガタガタさせ、力を発散させていますが、私たちはさらに枝や竹を与えたり、高いところにえさを吊るしたりしてなるべく退屈しないように工夫しています。また、トレーニングもよい刺激になるので小まめにおこなっています。そのかいあって、ゾウたちは大きな問題なくすごしています。

 そろそろ工事も終盤に差しかかります。ゾウたちに細心の注意を払いながら進めるため工事は遅れがちですが、ようやくゴールが見えてきました。完成すれば、ゾウの健康管理もしやすくなり、なによりゾウたちがより快適に過ごせるようになるでしょう。来園者の方々にはご迷惑をおかけしますが、今しばらくお待ちください。そして桜の咲くころには、新しくなった運動場と7歳になった砥夢にぜひ会いに来てください。

〔多摩動物公園北園飼育展示係 木崎恒男〕

(2016年03月11日)



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