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小さなジョーフィッシュたちの巣作り
 └─2014/09/05

 葛西臨海水族園世界の海エリアの「バハカリフォルニア」水槽で、ファインスポッテッドジョーフィッシュの幼魚たちを展示しました。

 ファインスポッテッドジョーフィッシュは、カリフォルニア湾からパナマにかけて生息するアゴアマダイ科のなかまです。日本近海に生息するアゴアマダイ科のなかまは全長5〜25センチくらいですが、このファインスポッテッドジョーフィッシュは大きくなると全長40センチにもなるので、アゴアマダイ科のなかまでは大型の種類です。
 ファインスポッテッドジョーフィッシュ(以下ジョーフィッシュ)については以前の記事で何度かご紹介しています。

「大きな口で卵を守る、ファインスポッテッドジョーフィッシュ」(2008年12月19日)
「ファインスポッテッドジョーフィッシュ、展示開始」(2007年03月02日)

 今回展示しているジョーフィッシュたちは、2013月6月にこの展示水槽で生まれたもので、これまでバックヤードの水槽で育てていました。

「小さなファインスポッテッドジョーフィッシュ」(2013年9月06日)

 このジョーフィッシュたちは全長15センチぐらいと今はまだ小さいのですが、水槽に入れると、すぐに巣穴の材料となるサンゴのかけらや貝がら、小石などを拾い集め、巣穴を作り始めました。そのようすを見ると、作り方が上手だったり、下手だったり、中にはほかの巣からばかり材料をもって来たりと、それぞれに個性があるように思えます。さらには自分の体と同じ大きさのサンゴのかけらをもっていこうとするものもいて、思わず「頑張れ!」と声をかけてしまいました。

 ジョーフィッシュの幼魚たちが大きくなり、また卵を口にくわえるようすが見られるよう、大事に育てていきます。
 ジョーフィッシュたちが小さいながらも懸命に巣穴を作るようすを、ぜひ見に来てください。

写真上:思い思いの場所に巣穴を作るジョーフィッシュたち
写真下:上手にできた巣穴

〔葛西臨海水族園飼育展示係 小味亮介〕

(2014年09月05日)



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