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ファインスポッテッドジョーフィッシュ、
展示開始──葛西 2007/03/02

 葛西臨海水族園では、2007年1月25日から改修工事中だった「世界の海」エリア「バハ・カリフォルニア」の水槽が、2月17日にオープンしました!この水槽は、壁やアクリルの傷みが目立ってきたので、今回補修工事をおこない、壁の防水のしなおしと傷の多かったアクリルパネルの交換をしました。

 再開にあたって、カリフォルニア湾からパナマにかけて生息するアゴアマダイ科の魚、ファインスポッテッドジョーフィッシュをあらたに展示しました。この魚は、昨年(2006年)11月に、当園の職員がメキシコで採集してきたものです。

 アゴアマダイ類の英名、ジョーフィッシュの「ジョー」(jaw)は、「顎」(あご)という意味ですが、この種の特徴は、名前のとおり大きな顎をもつことです。大きな口を使って砂や礫を運び出し、海底に身をかくすための巣穴を掘ります。ふだんは、巣の中から顔だけ出して、きょろきょろとまわりのようすをうかがっています。じつはとても臆病な魚で、巣の近くに餌を落とすと、パッと泳ぎ出てきて食べ、急いで巣にもぐってしまいます。

 アゴアマダイのなかまのもう一つの特徴は、メスの産んだ卵をオスが口にくわえて、孵化まで守る習性です。このため、メスにくらべてオスの方が大きくてりっぱな顎をもっています。

 水槽で展示しているのは、オスとメスの2尾です。成長すると全長が約40センチメートルになりますが、この2尾は、全長が20センチメートルていどのまだまだ若者です。だいじに育て、将来、このペアで産卵のようすをごらんいただきたいと思っています。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 高濱由美子〕

(2007年3月2日)



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