井の頭自然文化園では、2024年6月21日(金)に、ニホンカモシカが1頭生まれました。母親は「すずな」 、父親は「ムム」です。性別はオスと判明しました。
6月21日に生まれたニホンカモシカ
ニホンカモシカは日本固有種で、特別天然記念物にも指定されている希少な動物です。そこで、
(公社)日本動物園水族館協会では、遺伝的多様性を維持しながら繁殖による飼育個体数の増加を図ること目標として、「ニホンカモシカ管理計画書」を作成し、国内の動物園が協力をして繁殖に取り組んでいます。
2022年7月6日と2023年4月20日にもこのペアで繁殖に成功しています。今回の出産については、動物の健康管理上の理由から、6月後半以降に出産ができるように2023年11月14日からペアリングをおこない、11月18日に交尾行動が見られていました。交尾後すずなの体重が増加していくことが確認され、妊娠している可能性が高いと判断して準備を進め、2024年6月21日15時46分に出産を確認しました。
当日は動物園の開園時間中であり、観覧通路のすぐ近くでの出産でした。また雨が強く降る状況でもありましたが、生まれた子は誕生から30分ほどで立ち上がり、その数時間後には母親からの授乳も確認できました。
立ち始めたニホンカモシカ
母親のすずなは3度目の出産ということもあり、とても落ち着いているようすです。子が離れていても、どこにいるか常に確認しており、授乳の時も落ち着いて対応しています。また昨年に生まれた「ココ」(メス)は、すずなと子と同じ運動場におり、子が寄ってきても落ち着いているようすが確認できています。
手前から今年生まれの子、母親「すずな」、昨年生まれの「ココ」
父親のムムは現在バックヤードで飼育管理していますが、今後の動物たちの状況をみて、同居を進めていきます。日によって運動場に出ている個体が変わる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
当園での飼育状況(2024年6月29日現在)
4頭(オス2、メス2) ※今回生まれた子どもを含みます。
日本国内の飼育状況(2023年12月31日現在)
19園館 43頭(オス22、メス21)
資料:2023年度ニホンカモシカ国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】
◎関連ニュース
・
ニホンカモシカが生まれました(性別が判明し、名前が決まりました)(2022年07月08日)
・
ニホンカモシカが2年連続で誕生!(※名前が決まりました)(2023年04月28日)
(2024年06月30日)