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カイツブリが繁殖賞を受賞!
 └─2010/08/13

 井の頭自然文化園水生物館に入ってすぐの大きい水槽(1号水槽)で、昨年(2009年6月)に孵化したカイツブリのうち、成長した2羽は3か月後の9月16日に多摩動物公園に移して展示しています。

 このたび、井の頭自然文化園で繁殖したカイツブリが、社団法人日本動物1族館協会の平成22年度繁殖賞を受賞しました。繁殖賞とは、日本動物園水族館協会に加盟している動物園や水族館において、初めて繁殖に成功した動物について表彰する賞です。繁殖方法は親が育てる「自然繁殖」と飼育係が孵化や子育てを補助する「人工繁殖」の二つに分けられますが、今回は自然繁殖部門で受賞しました。

 井の頭自然文化園のカイツブリの展示水槽は、餌や水を管理するために、すみずみまで目の届く構造になっています。そのため、カイツブリの両親がひなを一生懸命世話するようすは、来園者のみなさんにもよく見ていただけたようです。

 ただし、カイツブリはある程度ひなが成長すると、親が巣立ちをうながすようになります。この光景も来園者の方々の目にとまりました。「かわいそうだ」「なんとかしろ」といったご意見もいただきましたが、担当者は毎日注意深く水槽のようすを観察し、ひなの安全がおびやかされない限り、なるべく長く親といっしょに飼育しました。

 昨年は6月に続き9月にも繁殖していますが、その話題は次の機会に紹介しましょう。

・カイツブリのひなの孵化
・カイツブリの子育て、その2
・カイツブリのひな、続報

写真上:カイツブリのひな
写真中:繁殖賞のプレート
写真下:多摩動物公園で展示されているカイツブリ

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 浅井ミノル〕

(2010年08月13日)



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