催し物
特設展「両生爬虫類鑑 あし」紹介──5「かんじる」
 └─上野  2010/04/30

 現在、上野動物園の両生爬虫類館では、2010年3月16日から12月26日まで、特設展「両生爬虫類鑑 あし」を開催中。展示紹介の第5回は「かんじる」。

 カエルのなかまは、昆虫類をはじめとする小動物を食べてくらしています。しかし、ときには、ゆれている草なども間違って口に入れてしまうことがあります。また、ふだん食べているものでも死んでいると食べないことから、視覚を使って、動いている餌を見つけていることがわかります。

 ピパピパは南米の池や沼などにすむ、座布団のように平べったいカエルです。みなさんがイメージするカエルの形とはだいぶ違うと思いますが、餌の見つけ方も変わっています。ピパピパの前肢の指先には星型の突起があり、これが餌を見つけるためのセンサーになっているのです。そこに小魚などが触れると、反射的に口の中に取り込んで捕食します。

 アンバランスに小さい眼はあまり使っていないようで、遠くの餌を追いかけることはありません。水が濁っているときは眼が役に立たないので、指先のセンサーの方が優れているということなのかもしれません。

 水中で餌が指先に触れるのを待ち続けているピパピパの姿を、ぜひ見に来てください。

 ・第1回「はねる」
 ・第2回「およぐ」
 ・第3回「ほる」
 ・第4回「とぶ」

※東京ズーネットBBから、ピパピパの捕食行動をビデオでどうぞ。

写真上:ピパピパ
写真下:指先に星形の突起がある

〔上野動物園は虫類館飼育展示係 坂田修一〕

(2010年04月30日)



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