ニュース
大噴火に負けず生き残った三宅島の
 ミヤケアカネズミを展示
 └─2008/01/04

 上野動物園では、2007年12月18日から、西園で干支展「ネズミたちのポケット・ハウスへようこそ!」を開催しています。お知らせはこちら。会場では生きたハツカネズミやジャパニーズマウスが動き回る「遊園地」が人気を集めています。動き回るネズミたちを撮影した動画はこちらです。

 さて、2008年新年を迎え、この干支展に、伊豆諸島三宅島から来たミヤケアカネズミが加わりました!!

 住民全員が島外へ避難しなければならなくなった2000年の三宅島の大噴火は、島の生物にとって大きな脅威だったことでしょう。島にとり残された野生動物は、噴火という自然の猛威に逃げ場を失い、絶滅してしまうのではないかと心配されました。

 しかし、全島民避難指示から4年5か月たった2005年2月、避難指示の解除された三宅島に人々が戻ると、残されていた野生動物たちは力強く生き残っていたのです。

 今回上野動物園で展示することとなったミヤケアカネズミは、噴火による野生動物への影響や現状を調査研究している大学の研究者の方のご協力により、三宅島の野生動物の現状を少しでも伝えることを目的として、三宅島で保護された個体を譲り受けたものです。

 ミヤケアカネズミは三宅島にのみ生息するアカネズミで、亜種として分類されたり、独立種としてあつかわれたりしています。東京都のレッドデータブックでは、準絶滅危惧種に指定されています。

 アカネズミは日本固有種で、北海道、本州、四国、九州に広く分布していますが、ミヤケアカネズミはアカネズミより小型で、毛が黒っぽく、とくに腹側の毛色が茶色で、アカネズミとはちがって白くありません。

 また、アカネズミはおもに地上で活動をし、木にあまり登りません。しかし、ミヤケアカネズミなど、小さい島に生息するアカネズミは木に登るそうです。ただし、詳細な報告が少ないため、まだまだ不明の点が多いネズミです。

 ミヤケアカネズミは、三宅島の野生動物の現状を伝えるために、島を代表して上野動物園に登場しました。日本でミヤケアカネズミを展示しているのは、おそらく上野動物園のみ!! この機会をのがすと、三宅島まで行かなければ、生きたすがたを見ることはなかなかできません! 夜行性なので日中はあまり活動的ではありませんが、そっとのぞきに来てください。

写真上:ミヤケアカネズミ
写真中:展示のようす
写真下:アカネズミ

〔上野動物園教育普及係 齋藤圭史〕

(2008年01月04日)



ページトップへ