上野動物園西園にあるフラミンゴ展示場、その奥の隅にたくさんの小さな土の山があります。バケツをひっくり返したようなかたちの多数の盛り土は、じつは一つ一つがフラミンゴの巣なのです。
2~3月、フラミンゴの繁殖期がそろそろ始まりそうだなというころ、飼育係はフラミンゴ舎の奥に土を運び入れ、巣に似た土山を作っおきます。こうすると、フラミンゴの夫婦がお気に入りの土山を見つけ、顔を土で真っ黒にしながらせっせと手直しをします。そして、すてきなマイホームが完成すると、巣の真ん中に真っ白な卵を一つ産みます。この卵を夫婦が交代で温め、約30日でひながかえります。
今、上野動物園のフラミンゴたちは繁殖期を迎え始め、土山をいじっているペアも少しずつ増えてきました。お気に入りの土山をめぐって、ペアどうしでけんかしているところもよく見かけます。
フラミンゴ舎の奥でせっせと土をかき集めているフラミンゴたちを見たら、そっと応援してやってください。もうしばらくすると、真っ白な卵を産んでくれるはずです。
〔上野動物園西園飼育展示係 高津磨子〕
・東京ズーネットBBの動画「
ベニイロフラミンゴ誕生」(2008年10月撮影)
(2009年05月15日)