8月といえば…

2026年8月21日

突然ですが、みなさんは「世界〇〇の日」と呼ばれる記念日をいくつご存じでしょうか?この記事を書くにあたり調べてみたところ、国際連合が定めた国際デー(「世界〇〇の日」や「国際〇〇デー」など)だけでも200以上あり、その他の国際機関や企業などが定めたものを含めると千以上もあるそうです。

われわれ飼育係も、パソコンの検索欄に表示される「世界〇〇の日」を見かけると、職員同士の会話に出てきたり、それについて調べたりすることも多くあります。

実は「世界〇〇の日」には動物に関するものも存在します。その多くは、絶滅の危機にある動物の現状や魅力を伝え、その動物に興味をもってもらい、保護や環境問題への関心を高めてもらうために制定されたものです。

そして、8月12日は「世界ゾウの日」でした。

「世界ゾウの日」は2012年に、カナダの映画監督で保全活動家のPatricia Sims氏と、タイの保護団体Elephant Reintroduction Foundationにより制定されました。現地のゾウは農地拡大のための森林開発によって生息域を追われたり、象牙を目的とした密猟によって殺されたりしています。そんな現状を知っていただくために、多摩動物公園でもこの日にちなんだイベントを実施し、夜間開園に合わせて「世界ゾウの日」夜のキーパーズトークなどを開催しました。多摩動物公園では、現生する3種のゾウのうちアジアゾウとアフリカゾウの2種を展示しています。この日をきっかけに、ゾウを見て少しでも生息地の現状を想像し、関心をもっていただけると嬉しいです。

さらに、8月にはもう一つ特別な日があります。それは、8月25日です。

この日は多摩動物公園で飼育しているアジアゾウのヴィドゥラ(オス)の誕生日で、今年で19歳になります。ヴィドゥラという名前は、彼の故郷であるスリランカの言葉で「賢い、利口な」という意味があるそうです。ゾウは体が大きく、大がかりな検査や治療をするには麻酔をかける必要があります。私たち飼育係は、日常的に健康チェックとして、ゾウにトレーニングをしながら脚の裏や体表に異常がないかを確認しています。そんな日々の健康チェックの際にも、私たちが動きを間違えると、ヴィドゥラのほうが正しい動きをして、私たちに教えてくれることがあり、名前の由来どおり「賢い」と感じることが多々あります。

ヴィドゥラ19歳の前祝いをしたときのようす

8月といえば、海水浴やお祭り、花火など夏ならではのイベントごとが多いですが、「世界ゾウの日」を思い出していただき、「ゾウを感じ、考える。」
そんな過ごし方もおすすめです。

〔多摩動物公園 南園飼育展示第1係 清原〕