フクロウ舎の繁殖状況 in 2026
2026年6月5日
多摩動物公園のフクロウ舎では、初春から始まったシロフクロウ・フクロウ・オオコノハズクの繁殖シーズンが、園内が新緑に染まる5月末に終了しました。本稿では、2026年の各種の繁殖状況をご紹介します。
シロフクロウ
昨年末に新たなペアでの同居を開始しましたが、目立った繁殖行動は確認されませんでした。
メス個体は、当園で13年くらしており、これまでに複数回の繁殖に成功しています。一方、オス個体は、2025年5月におびひろ動物園から当園に来園した新参者です。2025年11月、もともとメス個体がくらしていた部屋にオス個体を迎えましたが、それほどいい関係性には発展しませんでした。
結果としては、2026年2~3月に合計3卵を確認しましたが、抱卵には至りませんでした。今後も両個体の距離感を観察しながら、より安定した抱卵場所を整えていければと考えています。
オオコノハズク
今年は合計21卵を確認しましたが、いずれも孵化には至りませんでした。
昨年は複数個体が産卵しましたが、すべての個体が抱卵を途中で放棄しました。そこで今年のシーズン当初は、異なる巣材をそれぞれの巣箱に入れて、安定して産卵・抱卵ができる場所を選択できるよう準備しました。
すると、幸か不幸か、すべてのメス個体が同じ巣箱で産卵を始めました。そして昨年と同様に、抱卵を途中で放棄する個体が出てしまいました。
巣箱の中が広く抱卵場所が定まらなかった可能性を考慮して、巣材のほかに巣台を追加し、抱卵できるスペースを縮小してから第2クラッチ(※)に臨みました。
(※)鳥類では、1度の繁殖シーズンに複数回の産卵期間が確認されることがあります。各産卵期間を「クラッチ」と呼び、第1クラッチ、第2クラッチ……と数えます。
結果として、大人気だった巣箱でメス1羽だけが安定して産卵・抱卵するようになりましたが、すべて無精卵で孵化には至りませんでした。
昨年あまり繁殖に参加しなかったオス個体が、今年は積極的に交尾していたのですが、高齢で繁殖能力が低下していたことも一つの要因かもしれません。
フクロウ
昨年はメス1羽のみが抱卵していましたが、今年はメス2羽での抱卵が確認できました!
全3羽(オス1、メス2)のうち、2羽(オス1、メス1)は保護個体であまり人に慣れておらず、担当者が獣舎の中に入ると慌てて飛び回ってしまいます。そのせいか、繁殖シーズン中も産卵・抱卵が安定しない状況が続きました。
そこで今年は、繁殖シーズン前から、活動量が高まる日の入り前での入舎を避けてみました。すると、昨年産卵しなかったメス個体も繁殖に参加し、合計3卵を産みました!
しかし、オオコノハズクと同様、同じ巣箱でメス2羽が抱卵していました。抱卵を放棄することはなかったものの、孵化予定日をすぎた卵はすべて無精卵でした。
まだまだ警戒心は強いですが、産卵に進めたことは一つの成果です。今後ともさらなる環境整備ができればと思います。
〔多摩動物公園南園飼育展示第2係 星野〕

