十頭十色のモルモット
投稿日:2026.03.29
更新日:2026.03.29
「十人十色」という四字熟語がありますね。考えや好みは人それぞれ、10人いれば10とおりの好みや個性があるという意味です。
多摩動物公園では現在(2026年3月19日)56頭のモルモット(テンジクネズミ)を飼育していますが、モルモットも1頭として同じ個体はいません。
けがや病気の治療で投薬をおこなう際など、その個体がどの個体かを把握していないと困ることが多々あるため、飼育担当者は、全頭の個体識別をしています。見分けるポイントは、「十頭十色」の見た目と性格です。
毛色や毛質、体の大きさなど、モルモットは個体による見た目の差が大きい動物です。白、黒、茶、クリーム、灰色を基調として、単色の個体もいれば、複数の色が混ざっている個体や目が赤く毛色が白いアルビノの個体もいます。毛が短い個体長毛でふさふさしている個体やつむじがたくさんある個体もいて、触ったときの感触も毛質によって異なります。
1頭として同じ色、毛の模様をしている個体はいません。たまに親子でそっくりな場合もあると、遺伝だなあと思います。
また、見た目だけでなく、性格も一頭一頭まったく異なります。ケージの中でのお気に入りの場所があって見るたび同じ場所にいる個体がいたり、水の飲み方にも癖があったりします。
えさの好みでは主食の乾草(乾燥させた硬い牧草)以外におやつとして与える野菜や果物は好みが分かれ、リンゴが好きな個体もいれば、キャベツが好きな個体、また枝葉(おもにシラカシ)が大好きで、リンゴよりも枝をよく食べる個体もいます。
さらには喧嘩っ早くてすぐにまわりにちょっかいをかける個体もいれば、反対に、そばで喧嘩が起きていてものんびりマイペースを貫く個体、とても臆病でずっと草の下に隠れている個体もいます。
このように毎日見ているとさまざまな発見があり、一頭一頭全然違うことがよくわかります。
毎日でなくても、みなさんが参加できる体験プログラム「教えて!モルモット博士!」中に、参加者の膝の上でじっとしている個体もいれば、まわりが気になってキョロキョロしている個体、よく鳴いている個体が見つけられるでしょう。
外の運動場に出ている個体をじっくり観察することでもさまざまな行動を見ることができ、十頭十色のモルモットの姿を見ることができるはずです。
最後に、モルモットを観察するときは“静かにそーっと”をお忘れなく。臆病な生きものなので、大きな音や動きに驚いて陰に隠れてしまうかもしれません。ぜひじっくり観察して、モルモットの個々の色を見つけてみてください。
〔多摩動物公園教育普及係 犬童〕
(2026年03月29日)

