>>海鳥の王国
このセクションは大きく分けて二つに分かれている。ペンギン達が自治権を持ち運営されるペンギン王国と海鳥達が自由に暮らす海鳥ランドである。
ペンギン王国
ペンギンたちが自治権を持ち、議会制民主主義の国家体制をしいている。王国には三種類の民族が存在し、それぞれが王を戴き、それぞれ立法、行政、司法の象徴として存在している。毎年春先に王とは別に投票により大統領が選出され、王国の実権を握る。
>フンボルトペンギン
三種の中では最も体が大きく力も強い、危機が迫ると仲間を敵から守る、普段は土木作業などの力仕事をしている。彼らの王は行政の象徴となっている。
>イワトビペンギン
すばやさに長けており、正義感が強い。警察官や裁判官など道徳的な職業に向いている。彼らの王は司法を象徴している。頭の角を
>フェアリーペンギン
三種の中では最も体が小さく、力も弱いが、知能が高く、学者や先生になるものが多い。ぐるぐる眼鏡に学者帽子、六法全書を片手に駆けずり回る。感受性も優れており、芸術家や僧侶になる者もいる。彼らの王は立法を象徴している。
国民の基本的で最も重要な価値基準は協力である。人間社会の貨幣の替わりとして魚や貝などの物々交換制度もあるが、基本的には人に出来ない事を進んでやるという手助け型の社会構造をもっている。暴力や謀略を図る前に自分達の意見を積極的に戦わせ、発展的に協力する姿勢を重んじている。
海鳥ランド
海は魚達や水棲無脊椎動物達だけの物ではない、大空を駆ける鳥達の中にも海を住処とする者たちがいる。ある意味彼らはアウトローなのかも知れない。そんな者達でも何も言わず受け入れる海の懐の深さは母の愛とも言うべきではないだろうか?
>エトピリカ
クチバシの美しさで知られる。そのクチバシは完璧な自由曲線を描きやがて地平線へと続く、鈍い光沢は海の深淵を感じさせる。クチバシは宝石の価値にも匹敵し、古アイヌ人を中心に帽子や衣服、アクセサリー類などに利用される。かつてはその乱獲により絶滅が心配されたが、裏葛西水族館の研究努力により現在、その数は回復してきている。
>ウミガラス
もともとは丘に住んでいたカラスがいつしか海に住むようになったものである。人間の工場から排出される工業用排水で汚染された海に住んでいたため、水に浸かる足元が白く変色してしまった。そんな苦難にも関わらず一つの種として強く生きる命の強さを我々は学ぶべきであろう。
飛び、泳ぎ、騒ぎ、食べ、踊る。そんな海鳥たちのありのままの姿を見てもらいたい。そして、今、明るく無邪気にはしゃぐ彼らの姿が一度悲しい運命を乗り越えた上にある事を覚えていて欲しい。