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水族園の「準備」って?
 └─2024/04/19
 2024年度が始まりましたが、新年度や新学期など、新しい生活は準備万端で迎えられましたでしょうか? もちろん!という方も、ちょっとドタバタで……という方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、水族園のスタッフ、特に私が所属する教育普及係がおこなっている開園前の準備について紹介します。

 みなさんは、水族園のスタッフがおこなう開園前の準備と聞くと、どのようなことを思い浮かべますか? 水槽の掃除? えさの準備? もちろん、掃除やえさの準備をしているスタッフもたくさんいます。ですが、それだけではありません。ほかにもたくさんの準備をしています。その1つが…「見回り」です!

 なんだ、そんなことかと思う方もいらっしゃると思いますが、とても大事な準備の1つです。ここからは、教育普及係のスタッフが朝の見回りで注目しているポイントをいくつか紹介します。

 まず1つ目は、生き物の健康状態の観察です。調子が悪くなって一時的に裏側の水槽に移動する場合、飼育展示係から連絡が入りますが、あらかじめ観察していれば状況がすぐ理解できます。公開が中止になる場合、水槽の近くにある展示生物のラベルを剥がしています。新しくデビューした生き物は、健康状態が安定していればラベルを貼り出します。


ラベル貼りかえの様子

 2つ目は、水槽内での産卵行動など、日々の行動の観察です。その日のうちに見てほしいポイントがあれば、さっそく解説を貼り出したり、ガイドトークでお話ししたりしています。また、「世界の海」エリアのいくつかの水槽の上には観察ポイントを紹介する動画を上映していますが、その内容も当日の状況に応じて変えることもあります。情報は飼育展示係からも収集し、見落としがないか確認します。

水槽の内側にも外側にも見どころが!

 水槽の周りやガイドの内容にも注意してみると、前回来た時とは違う何か面白い発見があるかもしれません。今年度も水族園は準備万端で、みなさんをお待ちしています!

〔葛西臨海水族園教育普及係 津山透〕

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