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スバールバルライチョウ、育っています
 └─上野  2008/09/05

 こちらのニュースでお伝えしたとおり、2008年8月5日、上野動物園でスバールバルライチョウが孵化しました。ライチョウは北半球の寒冷地や高地に生息する鳥。上野動物園では、その保全を目指しています。

 孵化した5羽のひなのうち、残念ながら8月8日に1羽、8月10日に2羽が死亡し、現在、2羽が育っています。孵化後2週間ですでに風切羽が生えてきていますが、これはライチョウの特徴。つまり、北極圏の短い夏が終わるまでに飛べるよう、風切羽の成長が非常に早いのです。

 育雛箱(いくすうばこ)は底面 150×50センチ、高さ40センチ。北極圏の夏は白夜なので、飼育室は現在、24時間明るい状態にしてあります。えさは青菜としてスイバを与えているのがポイント。スイバはシュウ酸を大量に含んでいます。シュウ酸はカルシウム代謝を阻害するので、あまり動物には与えませんが、トロムソ大学は、孵化後10日目までの本種のひなの生育にはスイバが不可欠としています。上野動物園では孵化後10日目以降、小松菜も与えています。

 先週公開したスバールバルライチョウのひなの動画は、こちらのページでごらんください!

(2008年09月05日)



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