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新たな視点で見てみると(4)
 スローモーションで見るアンコウの摂餌
 └─葛西  2007/07/27

 特殊なカメラで撮影した、肉眼では見ることができない映像をおつたえする「新たな視点で見てみると」。第4話は、迫力があるけれども一瞬で終わってしまうアンコウの摂餌(餌を食べる行動)を、スローモーションでしっかり見てみたい!……という個人的な欲求から、世界の海エリア「北アメリカ東部」水槽で展示しているアンコウのなかま「グースフィッシュ」が餌を食べるようすを撮影しました。

 まずは次の動画をごらんください。
【通常スピード】

 グースフィッシュは1匹だけで展示しています。ふだんは砂の上でジーっとしていて、身動きひとつしませんが、水槽の上に飼育係のすがたが見えると、頭の上にある誘引突起(いわゆるアンコウの釣り竿)をさかんに振って、「餌ちょうだい」を始めます。

 棒の先に餌をつけてグースフィッシュの口もとに近づけると、目にもとまらぬ速さで餌に食いつきます。肉眼では、一瞬にして餌が消えてしまうようにしか見えませんが、時間を10倍に引きのばしたスローモーションの映像を見てみると、目の前に来た餌を、まわりの水といっしょに大きな口の中に吸い込んでいるようすがわかります。

【スローモーション】


※次回はミドリフサアンコウの摂餌行動を動画でご紹介します(追記:こちらからご覧ください)。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕

(2007年07月27日)



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